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2011年09月30日

DITA超入門 ― まとめ

こんにちは。DITAの話は今日でいったんおしまいにします。
昨日までの4日間で漏れてしまった話題について、軽く紹介しておきます。

■conref

昨日、条件処理を使ってコンテンツの一部を出したり出さなかったりをする方法を紹介しましたが、conrefは他のトピックの中のほんの一部を流用する機能です(フラグメント単位での再利用)。
製品名とかコピーライト表記をひとつのトピックファイルにまとめておいて、それを参照したりするような使い方をします。


■関連テーブル

どのトピックとどのトピックが関連し合っているのかを、それぞれのトピックの中ではなくマップの中に記述することができます。
トピックの中に関連情報を書くこともできますが、そうするとトピック間の関連関係が変更されたとき、トピックをこつこつと変更しなくてはなりません。それはそれで大変なので、マップに追いやってしまおうというわけですね。こうすることでマップだけを修正すればいいことになります。


■keyref

これは参照先をマップで解決しようという機能です。言葉で説明するのは難しいのですが、図式化すると次のようになります。

トピックの中には具体的な参照先は書かないで、マップに書いてしまおうということですね。
この機能は最新のDITA1.2仕様で追加された機能です。一度書いたトピックはできるだけ変更しなくてもいいようにしよう、可変データは可能な限りマップに追いやってしまおう、というDITAの設計思想が感じられます。


■DITA Open Tookit
せっかくマップやトピックが用意できたのに、これをどうやってHTMLやPDFにすればいいんだろう、という疑問がありますよね。大丈夫です。マップやトピックを処理して最終成果物を作ってくれる「DITA Open Tookit」という処理系がすでにあります。オープンソースで誰でも無償で使うことができます。入手先は下記です。
http://sourceforge.net/projects/dita-ot/

Open Toolkitは
  * トピックファイルや画像などの素材を集める
  * 条件処理を解決する
  * conrefやkeyrefを解決する
  * PDFやHTMLを作る
といったことを自動的にやってくれます。


■期待するレイアウトを実現するには

Open Toolkitを使えばPDFを作ることはできるのですが、あくまでもサンプル程度です。
これを期待したレイアウトにするにはそれなりのカスタマイズが必要になります。具体的にはPDF生成用のXSLTスタイルシートを作らないといけないのですが、弊社ではこのスタイルシート作成を請け負っていますので、ぜひご相談ください。
また、Open Toolkitには標準で自動組版エンジンが付いてくるのですが、正直な話、機能的にいまいちです。特にまじめに日本語組版をしたいということであれば、Antenna House Formatterが必須になります。


■お問い合わせ
DITA導入についてのお問い合わせをお待ちしております。
営業担当:小林(guten@antenna.co.jp)までよろしくお願いいたします。

では、5日間ありがとうございました。
最後に関連情報のリンクを少しだけ

OASIS DITA仕様(英語サイト)
DITA News(英語サイト)
DITAコンソーシアムジャパン(日本語サイト)
アンテナハウスDITAサービス(日本語サイト)

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投稿者 taishii : 09:27 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月29日

DITA超入門 ― 特殊化ってなに?

こんにちは。今週のDITA超入門も、残すところ、あと1回です。

今回は特殊化の話題です。
「DITA」の最初の「D」は(進化論の)ダーウィンの頭文字から来ていますが、ずばり、特殊化という機能があるがゆえにダーウィンの登場というわけです。
昨日までに紹介した機能は、名称や形こそ違え、似たようなことは昔から行われてきました。しかし特殊化という機能はおそらくDITAが最初ではないでしょうか。


■特殊化

特殊化とは既存の情報タイプ(トピックタイプ)を自分が好きなように拡張することです。たとえばdocbookでドキュメントを記述するとき、docbookの仕様の中で定義されている要素をそのまま使うしかありませんが、DITAの場合、都合のいいように要素を定義し直してもいいよ、と。もちろんある程度の制限というか作法のようなものは守らなければいけませんが。
生物は環境に適したものが生き延びる、というのが進化論の教えるところですが、情報タイプもあなたの環境に応じたものを用意していいですよ、というわけです。

次のような手順を出力したい、としましょう。
---
1. 電源スイッチを押す
2. [ラジオ]ボタンを押す
3. チューニングレバーを回す
---
もっとも初歩的な解決方法は次のようなトピックを用意することです。

<topic>
  <title>ラジオの聴き方</title>
  <body>
    <ol>
      <li>電源スイッチを押す</li>
      <li>[ラジオ]ボタンを押す</li>
      <li>チューニングレバーを回す</li>
    </ol>
  </body>
</topic>

もちろんこれでも期待する結果は得られますが、では次のような例はどうでしょうか。

<task>
  <title>ラジオの聴き方</title>
  <taskbody>
    <steps>
      <step><cmd>電源スイッチを押す</cmd></step>
      <step><cmd>[ラジオ]ボタンを押す</cmd></step>
      <step><cmd>チューニングレバーを回す</cmd></step>
    </steps>
  </taskbody>
</task>

前者は番号付き箇条書きであることは分かりますが、どういった意味の箇条書きであるのかまでは分かりません。それに対して後者の場合、単なる箇条書きではなく、何かの「手順」であるということがはっきりと分かります。どちらの方が情報の質が上かと言えばもちろん後者ですよね。
このように、それまでは<ol>を使うしかなかった状況から、(情報の質を高めるために)<steps>を使える状況に拡張することが特殊化です。
あ、これは<ol>に限ったことではなく、別の要素だって特殊化の対象になりえます。


■情報タイプ(トピックタイプ)

DITAにはすでに下記の情報タイプ(トピックタイプ)が用意されています。


【汎用topic情報タイプ】

DITAの出発点となる情報タイプで、HTMLライクな要素が定義されています。この情報タイプを使えばだいたいどのようなマニュアルも記述できますが、先ほど述べたように情報の質という点では劣ります。
昨日までにいくつかのトピックサンプルを例示しましたが、すべてこの情報タイプで記述したものです。

【task情報タイプ】

操作手順を記述するのに特化した情報タイプです。どのような順番でどういう操作をすればどのような結果が得られるか、というようなことを記述しやすいようになっています。
この情報タイプは上記の汎用topic情報タイプから派生させた(特殊化した)ものです。

【concept情報タイプ】

「それは何か」に対する答えを記述するのに便利な情報タイプです。たとえば「製品の特徴」であるとか「ご使用の前に」とか...etc。上記のtask情報タイプでは記述できないコンテンツは大抵この情報タイプを使うことになるでしょう。
この情報タイプは上記の汎用topic情報タイプから派生させた(特殊化した)ものです。

【reference情報タイプ】

リファレンスマニュアルを記述するのに特化した情報タイプです。
この情報タイプは上記の汎用topic情報タイプから派生させた(特殊化した)ものです。

【glossary情報タイプ】

用語集を記述するのに特化した情報タイプです。
この情報タイプは上記のconcept情報タイプから派生させた(特殊化した)ものです。

おおよそこれらのすでに用意された情報タイプで事足りると思いますが、中にはそれでも不十分だということもあるでしょう。そのときは(上記の情報タイプから派生させる形で)自分で特殊化することになります。

今日の話を図式化すると次のようになります。

なんだか、いかにもダーウィンって感じですね。

特殊化については(それだけで数十ページ書けそうな話題なので)これ以上突っ込んだ話は他の参考書に任せますが、日本語の参考書としては

DITA 101

DITA概説書

があります。

では、また明日。

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投稿者 taishii : 09:30 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月28日

DITA超入門 ― フィルタリング トピックを効率的につくる!

こんにちは。昨日に引き続きDITAのお話です。

昨日は(複数の)トピックとマップを使ってマニュアルを作るという話でした。この仕組みによってトピック単位でのデータ再利用が実現されるわけです。

ここで、ある製品Aと別の製品Bとで充電の方法が「ほんの少しだけ」異なる場合を考えてみましょう。昨日の話の範疇で考えると「充電の方法-A用.dita」と「充電の方法-B用.dita」のふたつを用意して、マップの中から必要な方のトピックを参照すれば無事解決です。もちろんこの方法で間違っていません。
ただ、「ほんの少しだけ」違うだけなのにトピックを丸ごとふたつに分けるのもなんだかな~、と思いますよね。
そこで条件処理(コンディショナルプロセシング)の出番です。


■条件処理(コンディショナルプロセシング)

条件処理には、大きく2つの機能があります(フィルタリングとフラッギング)。今日は、そのうちのひとつ、「フィルタリング」を紹介します。

●フィルタリング

ひとつのトピックファイルの中に複数の製品の情報を混在して書いておいて、マニュアル生成時にその時の条件によって、特定の情報を出力したり、出力しなかったり、をコントロールすることをフィルタリングといいます。具体例をあげましょう。

<topic id="HowToCharge">
  <title>充電の方法</title>
  <body>
    :
    :
    <p product="上位モデル">
      充電が完了するのに「30分」程度かかります
    </p>
    <p product="下位モデル">
      充電が完了するのに「60分」程度かかります
    </p>
    <p>
      充電中は電源を入れないでください
    </p>
    :
  <body>
</topic>

ここには上位モデル用の充電時間と下位モデル用の充電時間が混在して書かれています。このまま何も考えずに処理すると両方ともマニュアル内に出力されてしまいます。
そこで、もうひとつ、ditavalファイルというものを用意します。上位モデル用の出力を得たい場合は次のような内容にしておきます。

<val>
  <prop att="product" val="上位モデル" action="include" />
  <prop att="product" val="下位モデル" action="exclude" />
</val>

ここでは、

 * product属性が「上位モデル」のコンテンツは出力してください
 * product属性が「下位モデル」のコンテンツは出力しないでください
 * その他は出力してください

ということを意味しています。

そしてマニュアルを作る時に、このditavalファイルを使ってくださいね、と宣言すると次のような出力が得られるわけです。
---
 充電が完了するのに「30分」程度かかります
 充電中は電源を入れないでください
---
見事に下位モデル用の記述が抜け落ちていますね。
こうすることで、「ほんの少しだけ」違うトピックを複数個作る必要がなくなるわけです。

この機能をうまく使えば、ひとつのトピックの中に「Windows向けとLinux向けの記述」であるとか「上級者向けと入門者向けの記述」であるとかを混在して書いてもいいことになりますね。

では、また明日。

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投稿者 taishii : 09:27 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月27日

DITA超入門 ― トピックとマップ 避けては通れないはじめの一歩

こんにちは。昨日に引き続きDITAのお話です。今日は、DITAの初めの一歩として避けては通れないトピックとマップについて触れてみます。
DITAではひとつのドキュメントを作るにあたり、(複数の)トピックと(ひとつの)マップを組み合わせて使います。


■トピック

トピックにはドキュメントのコンテンツを記述します。たとえば次のようになります。

<topic id="GoalOfDITA>
 <title>DITAのめざすもの</title>
 <body>
  <p>DITAの目的は次のとおりです</p>
  <ul>
    <li>データ再利用性の向上</li>
    <li>ワンソースマルチユース</li>
    <li>翻訳の効率化
  </ul>
 </body>
</topic>

なんだかどこかで見たことあるような..ないような...
そう、雰囲気的にはHTMLにそっくりです。とりあえずここまではあまりハードルは高くなさそうですね。
ひとつのトピックファイルにはひとつのトピック(話題)しか書かない、ということが推奨されています。ひとつのトピックファイルの中でだらだらといくつもの話題に触れるのはよしましょう、ということですね。そのため、ひとつのドキュメントを制作するにあたり必然的に複数のトピックファイルを用意することになります。


■マップ

上記の(複数の)トピックファイルをひとつにまとめることがマップの役割です。マップを使ってトピックの出力順やトピック間の階層構造を決めることになります。たとえば次のようになります。

<map title="取扱説明書">
  <topicref href="はじめに.dita" />
  <topicref href="電源の入れ方.dita" />
  <topicref href="ラジオの聴き方.dita" />
   :
   :
</map>

この例は超基本的な例です。この他にさまざまな機能が用意されています。個人的にはマップを制することがDITAを成功へ導く秘訣だと感じていますが、ま、最初の一歩としては上記で十分でしょう。

マップとトピックの関係を図式化すると次のようになります。

この図を見て分かるように、マニュアルの種類だけマップを作り、それぞれのマップから1セットのトピックファイル(群)を共有参照する、というのがDITAの基本的な考え方です。


■トピック指向の執筆

ワードやdocbookでマニュアルを書くときは、1つのファイルに1冊分のコンテンツを丸ごと記述することになりますが、DITAでは複数のトピックファイルに分割して記述することになります(モジュール化)。こうすることで各トピックの再利用性の向上を図るわけですが、このことにより、執筆の仕方を今までとは変えなくてはならないことがあります。
たとえば「ラジオの聴き方」を書いたトピックの中では「すでに述べた方法で電源を入れた後に・・・」という書き方は避けた方がいいでしょう。なぜならマップの書き方次第では「すでに述べた」とは言い切れないからです。後で述べるかもしれませんし、そもそもどこにも述べない可能性もあります。つまり文脈依存の書き方は避けた方がよい、ということになります。これをトピック指向と言います。


■ショートデスクリプションの奨め

トピック内にショートデスクリプション(要約)を書くことが推奨されています。たとえば次のようになります。

<topic id="GoalOfDITA>
 <title>DITAのめざすもの</title>
 <shortdesc>DITAによってマニュアル制作の効率化を望めます</shortdesc>
 <body>
  <p>DITAの目的は次のとおりです</p>
  <ul>
    <li>データ再利用性の向上</li>
    <li>ワンソースマルチユース</li>
    <li>翻訳の効率化</li>
  </ul>
 </body>
</topic>

こうすることでHTMLにした場合など、アンカー文字列にマウスホバーしたときに要約をポップアップさせたり、検索結果として要約のみをリストアップすることができるようになります。
とても小さなトピックの場合、要約を書くことによって本文に書くことがなくなってしまう、という心配もあるかもしれませんが、そのときは本文の方を空にします。それほど要約が重要視されているということですね。
各トピックの要約を読んだだけで製品の全体像がそこそこ分かってしまう、という形が理想的なのかもしれません。ですので、

 <shortdesc>ここではxxxについて述べます</shortdesc>

というような要約はご法度です。

では、また明日。

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投稿者 taishii : 11:30 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月26日

これ以上ないくらい分かりやすいDITA入門(当社比)

こんにちは。今日から5日間、XML関連営業担当からDITA関連のお話をさせていただきます。
これ以上分かりやすいDITA入門情報は他に無い、という文面を心がけますのでしばらくの間お付き合いください。

●DITAとは

ここ数年、日本でもDITAの話題が盛んになってきました。DITAはもともとIBMが策定したマニュアルを記述・管理するための仕様で、その後この仕様はOASISに寄贈され世界標準の仕様となり注目を集めています。
2008年に「DITAコンソーシアムジャパン(http://dita-jp.org/)」がアンテナハウス、ジャストシステム、日本アイ・ビー・エム、富士ゼロックスの4社が発起人として設立され、現在26の企業、団体が会員となっています。
年に2回のペースで「DITAコンソーシアムジャパン」主催のイベントが開催されていますが、毎回、参加者募集開始後ほんの数日で100名を超える方々からの応募をいただいていて、DITAへの関心度が非常に高いことをしのばせています。この状況は今後も続くものと思っています。


●DITAはどんなマニュアル、またはマニュアルのどの部分を作るのに効果的?

もともとマニュアルを記述・管理するための仕様ですので、各企業のマニュアル制作ご担当者はもちろんのこと、制作会社や翻訳会社も大きな関心を持たれているようですが、突然DITAと言われても、いったい何から手をつければいいのかとまどっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
そのDITA仕様ですが、目的は次の3つです。

  * データ再利用性の向上
  * ワンソースマルチユース
  * 翻訳の効率化

これらはどれも絡み合った話ですので、あえて3つに分けることもないかと思いますが、ともかくDITAはこれらを実現するために考えられた仕様です。つまり、次のような方々はDITA採用を検討する価値がおおいにあるということです。

* 似たような製品を複数製造しているけれど、それぞれの製品のマニュアルをすべて個別に作っている
 -->大多数の共通箇所は1つにまとめたいよなぁ...
* 住所や電話番号・部署名が変わったとき、数多くのマニュアルを改修するのがめちゃくちゃ大変だった
 -->ほんのちょっとした変更にはほんのちょっとしか汗を流したくないよなぁ...
* いままでは紙のマニュアルだけだったけれど、これからはHTMLでも作らないといけなくなった
 -->紙マニュアルのデータをHTMLでも流用したいよね...
* 毎年マニュアル改訂があるけれど、翻訳にかける時間を短くしたいなぁ...

では、DITAという仕様を「採用しただけで」すべて一気に解決すのでしょうか。答はNo.です。ここを勘違いすると後で痛い目に遭います。
明日以降、これらのことにも触れながら、少し具体的にDITAの仕様を見ていくことにします。

欧米ではDITA採用がちゃくちゃくと進んでいます。DITAという黒船はすでにそこまで来ているんですね。


●参考URL

DITAとは (アンテナハウスDITAサービスより)

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投稿者 taishii : 11:06 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月22日

シンクライアントでPDF変換~「瞬簡PDF4」

アンテナハウスでは、より幅広い環境でご利用いただけるよう、2011年6月末よりデスクトップ製品のシンクライアント対応ライセンスの販売を開始し、各シンクライアント環境での動作確認を進めています。

本日は、「瞬簡PDF4」を Windows Server のターミナルサービス環境でご利用いただくにあたってのポイントをご紹介したいと思います。

1) 導入時のポイント~プリンターの複製

「瞬簡PDF4」のPDF作成は、Office等のアプリケーションからそのアプリケーションの文書を、仮想プリンター(Antenna Houe PDF Driver 5.0)へ印刷することで PDF ファイルに変換しています。

瞬簡PDF4からプリンターへ印刷

サーバーOS へのインストールはクライアントOSと基本的に同じなのですが、ターミナルサービス環境でご利用いただくには、インストール後、この「仮想プリンター」をいくつか複製しておく必要があります。

ターミナルサービス環境では、複数のユーザーの「瞬簡PDF4」が同時にPDF作成をおこなうと、この印刷がサーバーOS上で同時に行われることになります。

このとき、同じプリンターに印刷すると、早い者勝ちであとから印刷したユーザーは先の印刷が終わるまで待つことになるので、空きプリンターがないと「瞬簡PDF4」は「プリンタ-を選択できませんでした。」のメッセージを表示して、一旦PDF作成を中止します。

これを「予めプリンターを複数作成しておく」ことで、「瞬簡PDF4」が自動的に空きプリンターを探して印刷をかけ、同時にPDF作成できるようになります。

同一プリンターへ印刷複数のプリンターへ印刷


このプリンターの追加は、シンクライアントライセンスでご購入されたお客様がダウンロードしてご利用いただける、「プリンターの追加と削除ツール」を使うと、数を指定するだけで 簡単に作成できます。


2) 導入時のポイント~作成するプリンターの数

では、この仮想プリンターはいくつ作成しておけばよいでしょうか?

例えば、100人のユーザーがご利用になる場合でも、同時に100人のユーザーがPDF作成を行うことは一般的には少ないと思います。


仮に、利用頻度によって、PDF作成を同時におこなうのが 最大で10人程度でしたら、10~15個プリンターを作成しておき、PDF作成時に先のメッセージが表示されることが多ければプリンターを増やす、といったように、調整をして頂くとよいと思います。

プリンターを10個 複製した例です。

複数のプリンター


最近の Server 2008 R2 や Windows 7 では、同じ種類のプリンターはまとめて表示されるようで、エクスプローラ上でプリンターのアイコンは一つしか表示されませんが、右クリックメニューの「印刷ジョブの表示」で、プリンターが複数作成されている様子が確認できます。

サーバー管理者の方は、この印刷ジョブを見て頂いて、たとえば作成した10個のプリンターすべてに、常時、印刷ジョブが溜まっているようでしたら、追加を検討していただくと良いと思います。

印刷ジョブ

※なお、仮想プリンターへの印刷をおこなわない機能 (PDFファイルのみの結合、ページ分割/抽出/削除、文書情報設定、セキュリティ設定・解除、透かし、ヘッダフッタ) の同時利用は、必要なプリンターの数には影響ありません。

以上、ターミナルサービスへの導入時のポイントについて、ご紹介しました。 管理者の方など参考にしていただければ幸いです。

※「瞬簡PDF4 シンクライアント対応について」に動作環境/制限事項をまとめておりますので、ご確認ください。

※「瞬簡PDF4」のシンクライアント対応ライセンスをご購入頂いただいたお客様には、シンクライアント環境への導入について説明したドキュメントを添付しております。

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投稿者 taishii : 13:58 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月21日

AH FormatterとFormatter Clubをよろしく

こんにちは。XML自動組版ソフト AH Formatter の開発担当です。いつもは「CSS組版ブログ」にいるのですが、今日はアンテナハウスのメインのこのブログに進出です。

このブログでも案内がありましたが、AH Formatter とその関連技術(XSL、CSS、XML 多言語組版など)に関心をもっていただいている皆様と開発者とをつなぐコミュニティとして“Formatter Club”を7月に発足し、先週9月16日に第2回定例会を開催しました。私からは、AH Formatter V6の紹介(この資料もXHTML+CSSでAH Formatterで組版)と、いくつかのサンプル文書をAH Formatterで組版して見せるデモを行いました。

お見せしたデモは次のものです:

  • 米国国税庁の案件のためのテストデータ

    段組のページに段をまたがる図表の配置が多用されています。たとえば3段組のページの右下に2段抜きで表があるなど。

  • W3C技術ノート「日本語組版処理の要件」

    これの第2版が公開準備中で、その書籍版の組版をAH Formatterで行います。データはXHTML+CSSですが、AH Formatter拡張を含むページ組版用のCSSスタイルシートを指定しています。V6でのfloat拡張を利用することにより、図版の配置が最適化され、従来のXML自動組版では図版が多いとページに余分なアキが生じやすかった問題が解消されています。

  • 青空文庫のXHTMLを縦書きのCSS指定で

    縦書きで、文庫本のような体裁になるように柱やノンブルをつけています。図版はV6の拡張floatを利用して、天・小口寄りに自動的に配置しています。AH Formatterが、縦書き青空文庫ビューアーになるというデモです。

このようなデモをするとき、AH FormatterのWindows版GUIアプリケーションは便利です。AH Formatterはサーバー上のシステムに組み込まれて利用されることが多いのですが、このWindows版アプリケーションは、手軽にAH Formatterの組版を試すために使えます。
(AH Formatterはマルチプラットフォームであり、Windows以外に、Mac OS X、Linux、各種Unix系のOS用のものがあります。いまのところWindows版のみGUIアプリケーションを用意しています)

Windows版AH Formatterアプリの動作は、Webブラウザに似ています。HTMLやXMLのURLを指定すると組版がはじまりページが表示されます。ファイルをWindowsエクスプローラからドラッグ&ドロップでAH Formatterに与えることもできます。また、Webブラウザのアドレスバーのアイコンをドラッグ&ドロップしてブラウザで開いているURLをAH Formatterで開くこともできます。

AH Formatterの上級ユーザーにも意外に知られていないのは、文書ファイル(HTMLまたはXML)と、スタイルシート(CSSまたはXSL)を別々にAH Formatterにドラッグ&ドロップすることも出来るということです。文書とスタイルシートを同時にドラッグ&ドロップすると、両方組み合わせて組版されますが、はじめに文書をドラッグ&ドロップ、次にスタイルシートをドラッグ&ドロップ、あるいはその逆の順番で行うこともできます。

青空文庫のXHTMLファイルをAH Formatter V6拡張入りのCSSを指定して組版するデモでは、まず青空文庫のXHTMLだけをAH Formatterにドラッグ&ドロップしました。そうすると、Webブラウザで表示するのと同じように、青空文庫XHTMLにもともと指定されているCSSだけでまず組版された結果が表示されます。そこに、CSSファイル aozora-ah.css をドラッグ&ドロップすると、こんどはそのCSSを使っての組版に変わります。さらに別のスタイルシートをドラッグ&ドロップしてスタイルを切り替えるといったこともできます。

どうでしょう? まだAH Formatterを試していない方も、試してみようという気になりませんか?
AH Formatterは評価版をダウンロードして試してみることが可能です。おすすめなのは、Formatter Clubに入ることです。そうすると、開発中の最新版のAH Formatterをダウンロードしてお試しいただけます。Formatter Clubには、AH Formatterのベテランユーザーや組版のプロたちも集まっていて、MLや定例会でノウハウを交換して知識を広げることができます。

ということでAH Formatterと、Formatter Clubをどうぞよろしく。それから「CSS組版ブログ」のほうもよろしく。

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投稿者 AHEntry : 18:53 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月20日

紅櫻楓軟件有限公司在北京!

こんにちは。

先日 米国の Antenna House,Inc.をご紹介いたしましたが、本日は中国の当社子会社「北京紅櫻楓軟件有限公司(HYFsoft)」を紹介させていただきます。

1997年2月設立で、設立時に取得した15年間の営業許可の延長手続きが先日完了したところです。現在の事務所は北京市中心から北東方向、空港から市内に向かって、四環路のちょっと外側、という場所にあります。

設立当初の業務は、アンテナハウス(中国のWeb上では、安特納軟件公司などと表記されています)が開発・販売するソフトウェアのパーツにあたる部分の受託開発が100%でした。「Antenna House Formatter」も誕生前で、当時のアンテナハウスの主力製品はワープロ文書の変換の「リッチテキストコンバータ」でした。これに組み込まれる変換プログラムの開発がメインでした。

それから15年、オリンピックの開催などもあり、事務所からの風景も変わりました。当時は市内を走る車も黒塗りのセダンばかりだったように記憶していますが、今は、かなりカラフルになってきています。
当初より、日本人のスタッフは置かず、中国の人だけで今日まで運営してもらっています。現在の社員は30人強、アンテナハウスからの受託の中心はワープロの変換エンジンからPDF製品関係に変わりました。名称にPDFと付く当社製品の各種製品のいろいろな部分で使用されています。

中国の会社といいますと人の入れ替わりが激しいのが常のようですが、ここでも同じです。そのような中でも、中国国内ユーザ向けの受託開発がアンテナハウスからの受託を上回るようになってきました。また、開発業務のほかに、アンテナハウス製品の中国国内販売も担当しています(こちらの成績については、社長から発破をかけられることも多いですが。中国でのソフトウェア販売はなかなか難しいようです)。

現在の中国国内ユーザ向けの開発は、PDFを中心とした、各種形式のファイルの表示や変換といったところで、表示プログラムは、大手メーカにも採用してもらい、各社の電子ブックリーダ、携帯電話に組み込まれています(日本のアンテナハウスより先にAndroid に対応していたりします)。

PDFのサードパーティ各社の事務所も北京にあり、競争も激しくなってきています。その中でより良い製品を開発して行きたいものです。

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投稿者 taishii : 09:00 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月19日

記述形式と配布形式の分離のこと(メモ)

昨日のハーバード大学の電子ジャーナルアーカイブプロジェクトの調査報告 (E-JOURNAL ARCHIVE DTD FEASIBILITY STUDY)を読んでいて意を強くしたこととして、XMLドキュメントの処理において、記述形式と配布形式を分離して考えるのは大きな意味がある。

記述形式は執筆・制作を効率的に行なうことを主な目的とする。そのためには例えば、章番号、節番号、図の番号、ページ番号などを執筆時には書かないでおく。執筆中に章の構成を変更すれば、章・節番号、図の番号などは変更になり、その場合、最初から番号をつけても振りなおしになるからである。
 
目次、索引、図表の一覧なども同様である。
このような内容は執筆が終わってから作成すればよい。
XMLでドキュメントを作成すれば、番号付けやドキュメントの加工のためのツールを準備するのは簡単である。
 
一方において、配布形式はそれを表示したときに、コンテキスト(内容)に関わる部分は、表示環境によらずに一定になってほしい。

現在、配布形式としては、PDFとHTMLがその双璧である。今後はEPUBなども用意するケースが増えるであろう。

PDFのようにレイアウトまで固定にする形式を採用する場合は、ページ番号まで固定化するしか、選択肢はない。しかし、HTMLで配布する場合であっても、章番号、節番号、図の番号は付与済みの形式で配布するほうが望ましい。また目次や索引なども同様で、可視化時にスタイルシートで生成するよりも、執筆を完了した時点で作成しておく方が良いのではないか。

コンテンツの制作にあたり、記述形式と配布形式を分離し、記述形式から配布形式には自動変換するという方式は原理的にみて優れていると思う。

CAS-UBによる執筆ではそのような考えを採用している。

●執筆時
例えば他のエントリーの見出しをID参照するときは

[[##e.201108091833.参照先のエントリー]]

このように記述する。e以下は見出しのIDである。これは、
執筆中にプレビューすると次のようになる。

<a href="201108091833.html#e.201108091833.参照先のエントリー">201108091833:参照先のエントリー</a>

最後にPDFに出力したときに、

第1 章 参照先のエントリー(p.1)

となる。


●CAS-UB
http://www.cas-ub.com/


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投稿者 koba : 11:41 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月18日

ジャーナルのアーカイブのためのDTDの比較検討

ハーバード大学の電子ジャーナルアーカイブプロジェクトの調査報告 (E-JOURNAL ARCHIVE DTD FEASIBILITY STUDY)を一読した。

http://www.diglib.org/preserve/hadtdfs.pdf

この調査は、昨日話題としたNLM DTDの開発にあたって、標準的なアーカイブDTDが設計できるかどうかを検討するために行なったもので、Elsevier, Blackwell, BioOne, Nature, HighWireなど10出版社が作っているジャーナルのためのDTDとそのDTDによってマークアップしたジャーナルの記事のサンプルを集めて比較検討したものである。
 
いささか古いが、実証的な内容であり、XMLのDTDを設計したり運用したりする際には大変参考になる。また、コンテンツとスタイルの分離における生成コンテンツの扱いについても考えさせられる。

重要と感じた点をいくつか紹介する。(なお、レポートの本文中でSGMLと書かれている点を以下ではXMLと言い換えている。)

(1)XMLでは形式よりも意味でコンテンツにマークアップすることで、形式指示と構造情報を分離する。この際、どこまで分離するかで方針が分かれる。具体的には定型語句、カウンター(章番号、節番号、図番号など)、ラベル(箇条書きの記号など)、句読点などの扱いである。もし、これらを形式として内容から分離し、スタイルシートで生成するならば、XMLインスタンスをスタイルシート抜きで配布すると、最終の見栄えが分からなくなる。これに対して、定型語句などをXMLインスタンスに残しておけば、スタイルシートを一緒に配布しなくても良くなる。

(2)10社のDTDの中でWileyのものがもっとも複雑で、基本要素250個、表7個、数式7個(数式はTeXで記述しており、これをラップするXML要素が7個)の合計264要素で、簡単なDTDは100~130個である。実際のサンプル記事での要素の使用率は50%程度以下であった。その要素の1/4から半分が前付けの中で使われている。記事にしめる前付けの分量は少ないが要素の利用は前付けに集中している。

各社のジャーナル記事では次のような項目が様々に表現されており、ジャーナル記事をアーカイブするためのXMLではその内容の保持を検討する必要がある。

(1)定型文と生成テキスト ― 例)図のキャプションにおける番号、引用のテキスト
(2)論文のヘッダと前付け ― 表題、著者(姓と名の分離、順序)、著者の所属とリンク、付随する著者の参照情報、要約、脚注、略称と定義、著作権
(3)その他の前付け ― 記事の履歴(受付日など)、キーワード
(4)メタデータ要素 ― 出版社の名前・住所、ジャーナルのタイトル・略称・ID・ISSN・Coden、出版に関するもの(巻・号・番号・先頭ページ・最終ページ・発行日・価格)、記事の識別のためのメタデータ、記事のメタデータ(タイトル・記事の種類・図の数・表の数・数式の数・参照の数・ページ数・ワード数・言語)、スポンサー、目次情報(見出し・トピック・主題)、DTD情報(DTD名、バージョン)
(5)記事のヘッダー
(6)本文要素 ― 節見出し、リスト、テキストボックス、図、図の著作権、整形済みテキスト、Q&A
(7)オブジェクト配置 ― 固定またはフロート
(8)後付け ― 謝辞、付録、参考、用語、査読者の注、履歴
(9)参考文献
(10)表
(11)数式

この調査はNLM DTDを設計する前、すなわち様々なジャーナル出版社がばらばらにジャーナル用DTDを設計して利用していた時期のものであり、NLMができた現在では、統一化が進んでいるのだろう。

最後のほうに、Wileyが、ジャーナルの記事をSGML化するにあたって、データの妥当性をどのように確保するかについていろいろと行なった対策が紹介されている。マークアップの基準をつくるだけでなく、日々のデータ作成においてその基準に準拠させるために苦労していたようだ。

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投稿者 koba : 13:40 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月17日

NLM DTD, JATS, XSL-FO Stylesheetsについてのメモ

欧米における学術情報誌(ジャーナル:Journal)の分野では、NML DTDと呼ばれる文書形式の採用が広がっているようだ。
 
NLM DTDの歴史に関しては、2011年3月の東京 J-STAGE3 説明会におけるBruce D. Rosenblum 氏の講演要旨を読むとよく分かる。
http://info.jstage.jst.go.jp/society/meeting/110309/meeting_110309_6.pdf
 
NLM DTDの開発はずっと米国医学図書館(National Library of Medicine) で行なわれてきたが、近年、プロジェクトが米国情報標準化機構(NISO)に移ることになったようだ。

これに際して、NLMの最終版としてV3.0が2008年にリリースされた。当初はV3.0をNISOに移管する予定だったが多くのコメントが寄せられたので、整理してV3.1を開発したうえで、NISOに移すことになった。
 
NLM DTD V3.1は、JATS(Journal Article Tag Suite)という名前に変更して、2011年3月に「試行用ドラフト標準」としてリリースされた。
 
6ヶ月のレビュー期間後、寄せられたコメントに対処する。その後NISOで投票を行い、JATS1.0 となる予定とのことである。
http://jats.nlm.nih.gov/about.html
 
NML DTDで作成されたジャーナルをAntenna House Formatterを使って自動組版して印刷している団体はNLMのほかに米国の大学、出版社に沢山あるとのことだ。
 
このためのXSL-FOスタイルシートの初歩的なものが、NLMのWebページで公開されておりだれでも入手できる。

http://dtd.nlm.nih.gov/tools/tools.html
ftp://ftp.ncbi.nih.gov/pub/archive_dtd/tools/
 
FTPサイトにあるJournalPublishing-XSL-FO.zipがそれである。

このスタイルシートは、Antenna House のXSL Formatter V2.5.2003.613をベースとして開発されており、MathMLを組版する機能を使っている。MathML以外は、アンテナハウス拡張を使っていないので、他のXSL-FOプロセサでも使えるとある。
 
このスタイルシートをベースとしてNML DTDの様々な機能をもっと活用したスタイルシートを作ることができるし、これによってカスタマイズ市場も生まれるのだろう。
 
公開されているドキュメントは、2006年にFormatter V3.3で組版されている。

随分古い・・・ 2006年という日付に化石を感じてしまう。

アンテナハウスFormatter V6のリリースにより、組版機能は大幅に強化される。

ちょうど、NMLもJATSとして一新される。この機会に、AH Formatterの新しい組版機能を利用して、ジャーナル組版分野における市場開拓を進めたいところだ。

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投稿者 koba : 09:32 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月16日

自動組版ソフト「AH Formatter」とDITA (その3)

こんばんは。
昨日、XMetaL Authorには Open Toolkit が標準バンドルされていることをお話ししましたが、アンテナハウスは、DITA Open ToolKitのカスタマイズサービスも提供しています。
DITA文書のPDF出力のためのスタイルシート制作、HTML、その他出力のためのスタイルシート制作、多言語索引作成のためのスタイルシート制作等、多数の実績を持っております。また次のようなツールやサービスも提供中です。どうぞアンテナハウスの各種DITAサービスを存分にご利用ください。


AH Formatter用Open Toolkitプラグイン

DITA-OTの標準のビルドファイルでは Antenna House Formatter (XSL Formatter) がサポートされており、Formatterを起動してPDFを得ることができます。AH Formatter用Open Toolkitプラグインをどうぞお試しください。


OpenToolkit 1.5用多言語索引モジュール

DITAとDocBookで作成したドキュメント用の多言語索引制作モジュールです。主に欧米で広く使われている人気のライブラリです。Catalan、Czech、Danish、 German、 English、 Spanish、Finnish、 French、Hungarian、Italian、 Dutch、Norwegian、Polish、Portuguese、Russian、Swedish、Turkish、Simplified Chinese、Traditional Chinese、Japanese、Korean 21言語をサポートしています。


Word2DITA

DITA仕様に準拠したXMLインスタンス(トピック)を簡単に、間違いなく入力/編集するためのエディタがWord2DITAです。MSWordのアドオンソフトとして動作します。


●アンテナハウス海外サイト

http://www.antennahouse.com
http://rainbowpdf.com


来週は、中国のアンテナハウスです。

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投稿者 taishii : 18:41 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月15日

自動組版ソフト「AH Formatter」とDITA (その2)

こんばんは。今日はまた、少し違った視点で、DITAをみていきましょう。

DITAユーザがドキュメントをコンポーネント化して編集するのに必要不可欠なものはXMLエディタです。今回は世界が認めたXMLオーサリング製品の最高峰「XMetaL」シリーズについてお話ししたいと思います。

XMetaL Author Enterprise

トピックの制作編集から、特殊化、内容参照、条件付きテキストといったDITAの高度な仕様も優しいGUIで実現できます。編集中のデータを直接PDF、HTML、WebHelp等へ出力できます。CMS製品ともシームレスな連携が可能です。ライティングしながら、いつでも最終出力形を確認できます。XMetaL AuthorにはOpen Toolkitが標準バンドルされています。


XMetaL Reviewer

DITA topicをWeb環境で同時レビューし、各員から付された修正指摘やコメントをXMetaL Authorで一斉にデータ反映することができます。XMetaL Authorとの連携によって、執筆者が、レビュー指摘を文書へ反映するかどうかの最終判断をすることができます。また企業 CMS との連携により、既存のコンテンツ管理に Web 共同レビューの付加価値を統合することができます。

アンテナハウスが日本販売代理店に

アンテナハウス株式会社は、このたびジャストシステムカナダ社との間で、XML編集ソフト「XMetaL」シリーズの販売代理契約を締結し、日本の株式会社ジャストシステムが日本語化した「XMetaL Author Enterprise Edition 6.0J」を含むXMetaLシリーズの国内販売活動を、2011年8月8日より開始しました。アンテナハウスは日本語版『XMetaL 6.0J』の国内唯一の販売会社です。


北米やヨーロッパでの市場展開において、すでに多くの企業に導入実績のあるXMLオーサリング・プラットフォーム製品「XMetaL」及びそのブランド力を引き継ぎ、国内におけるマーケティングおよび販売活動を実行していきます。

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投稿者 taishii : 18:14 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月14日

自動組版ソフト「AH Formatter」とDITA (その1)

こんばんは。今日から、少し話題を拡張し、現在取り組んでいるDITAについて、紹介します。

●欧米でDITAは広く普及

AH FormatterはDITAユーザに広く利用されています。毎年開催されるDITA Europe に、アンテナハウスは欠かさず出展し、ユーザとのコミュニケーション、情報提供を行っています。

DITAとはDarwin Information Typing Architectureの略で、技術情報を制作・発行・配布するためのXMLに基づいたアーキテクチャです。DITAは、OASIS(構造化情報標準促進協会)の支援の下にIBMが開発し、コミュニティに寄贈されたものです。

製品マニュアル、仕様書、操作説明書、業務手順書といった文書制作において、品質をコントロールし、かつ生産性を向上させることができるため、欧米では製造業、通信業、金融業を中心に導入がかなり進んでいます。 DITA技術を使ってドキュメントをコンポーネント化して編集し、そしてAH Formatter自動組版プロセッサ(AH Formatter)を使って出版物を自動生成するのです。


●国内でのDITA普及活動

欧米に比べて国内にはDITAに関する経験や情報が乏しく普及に後れを取っていたのですが、DITAに関わりの深い日本企業4社(日本アイ・ビー・エム、アンテナハウス、ジャストシステム、富士ゼロックス)が発起人となり、2009年2月にDITAコンソーシアムジャパンが設立されました。企業活動も今後ますますグローバル化していくなかで、実際、海外展開をしている国内企業はDITAの研究や検討を始めています。日本にDITAを普及し、DITAのノウハウの蓄積をはかり、開示し、国内におけるDITA導入による成功モデルを増やし、DITAに関わる新たな市場を創出することを目的としています。


活動の一環として、DITA Festa セミナーを年2回開催、先ほど述べましたDITA Europeに使節団を送ったり、さまざまな導入事例の発表が行われたりします。また、DITAアーキテクトであり、アンテナハウスの10数年来のアライアンスパートナーでもあるEliot Kimber氏を招待し、講演を行って頂くなど活動しています。


2011年8月29日には 国内初のDITAコンサルティング専業会社、「アートダーウィン合同会社」が設立されました。


海外展開をしている企業、DCJの活動を通じて、またDITAコンサルティング機能が加わることによって、国内にDITAが急速に広まっていく予感です。


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投稿者 taishii : 18:38 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月13日

米国国税庁でAH Formatter 案件が進む

こんにちは。

昨日AH Formatterが米国国税庁の新しいPDF配布ページに採用されたことをお話しました。このシステムは現在開発中で公開はもうしばらく先のことだそうです。

●組版について、とことん拘った「AH Formatter」

本プロジェクトでは、ページ組版の要求仕様は30以上リストアップされていましたが、マルチバイト文字, TaggedPDF, 多彩なページレイアウト等、すでに現行のAH Formatterで可能な機能がほとんどでした。但し、若干の不足機能がありましたので、それを強化しています。

強化中の機能は、次の項目ですが、近日発売のV6で標準機能として搭載されます。


1. 段組ページの上か下または指定された隅に段を跨るフロート配置
2. ページや段の任意の位置へのフロート配置
3. 改定バーの代わりに任意の文字を置く
4. 行折り返し時のインデント位置指定機能を追加
5. AcroForm による記入欄のあるPDFを埋め込み


フロート拡張については、近々、製品版としてリリースします。もちろんこの拡張機能のみならず、V6は魅力的な機能を満載しております。リリースまで待てない方、もう一つのアンテナハウスのブログで機能が紹介されております。どうぞ覗いてみてください。

CSS組版ブログ:AH Formatter V6 の紹介
http://blog.antenna.co.jp/CSSPage/2011/07/ah_formatter.html


●アンテナハウス海外サイト

http://www.antennahouse.com
http://rainbowpdf.com

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投稿者 taishii : 16:45 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月12日

海外でとっても活躍中!アンテナハウスの海外営業!

皆さんご存じのように、アンテナハウスは私たちの作ったソフトウェアを世界中の人々に使ってもらおうと、欧米市場での販売活動を行っています。

もう10年前になりますが米国フロリダ州オーランドで開催のXML Conference & Exhibition 2001に出展、海外展示会としては初出展をしました。2003年04月 米国Antenna House, Inc.を設立し、メリーランド州に事務所を開設、2007年08月 米国デラウェア州グリーンビルに国際販売オフィスを開設、2008年02月には、国際サポートオフィスをBethesdaからKensingtonに移転し、現在に至っています。


販売対象は自動組版・印刷ソフトウェアXSL Formatterからスタートしました。
現在では航空機・自動車のマニュアル、携帯電話・PDAの多言語マニュアル、各種技術文書、カタログ集、クレジットカード等の請求書発行まで
世界43カ国で幅広い用途で採用されています。


またFormatterに加えて、2007年10月 米国にて「Rainbow PDF」ブランドでPDF製品の販売を開始しました。
販売対象は以下の通りです。
Rainbow PDF Server Based Converter
Rainbow PDF Digital Signature Module(電子署名モジュール)
Rainbow PDF Desktop Converter(瞬簡/リッチテキストPDF)
Rainbow PDF Print Driver
Rainbow PDF Write (書けまっせ!!PDF)


最近の事例では米国国税庁(IRS)がAH Formatterを次期の組版システムとして採用することになりました。国税庁の発行する確定申告等に関する書類をアメリカの全国民が閲覧することになるなんて、うれしいことですね。
このことについては、次回お話しさせていただきます。

●アンテナハウス海外サイト
http://www.antennahouse.com
http://rainbowpdf.com

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投稿者 taishii : 17:18 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月09日

システム製品のライセンスファイルについて

昨日の内容と関連いたしますが、保守のご契約をいただくと、弊社よりライセンスファイルを送付いたします。このファイルについて、よくいただく質問がございます。

ライセンスファイルの更新をしないとどうなりますか?

・現在のお使いの製品バージョンをそのまま継続して使用する場合は特に問題ありません。
・新たに改訂版や新バージョンの製品を使う場合は問題が起きる可能性があります。
となります。

問題とは?

弊社のシステム製品は、ライセンスファイル内に保持している保守期限と、対象製品のリリース日を比較して、保守期限中にリリースされた製品ならば正規製品として動作するようになっています。
従いまして、古い保守期限を持ったライセンスファイルをそのまま使い続けるとその保守期限以降にリリースされた製品と組み合わせると、評価版として動作してしまうことになります。(製品使用時の日時は関係ありません)

このようなことにならないよう、改訂版や新しいバージョンをご利用される場合は、ライセンスファイルの更新をお願いします。


末永くソリューション・システムコンポーネント製品を快適にご利用いただく為に、是非とも保守更新サポートのご継続をお願いします!

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投稿者 taishii : 09:00 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月08日

ソリューション・システムコンポーネント製品の保守とは?

こんばんわ。今日はアンテナハウスの保守サービスについて、紹介いたします。

アンテナハウスのソリューション・システムコンポーネント製品には
次の3種類の保守形態があります。

・ 通常保守サポート
・ 特別保守サポート
・ 有償技術サポート

新規で製品をご購入された場合は、1年間の通常保守サポートが無償で提供されます。
1年経過後からは、有償で通常保守サポートの契約更新を承っております。
通常保守サポート期限が終了間近になりましたら、弊社保守窓口より、保守更新期限切れのご案内をいたしております。


通常保守サポート内容
1.お問い合わせの対応
2.不具合報告に対する対応
3.バージョンアップ版の提供
4.OSの移行
5.改訂版のご提供

上記の改訂版とは、障害修正などを行った製品のことをを示しますが、
改訂版がリリースされた時点で、ご購入ユーザ様にご連絡を差し上げております。

しかし、度々ユーザー様より、「改訂版の連絡が来ない」、といったお問い合わせをいただきます。
こちらよりご連絡をいたしますユーザー様は、ご登録いただいたユーザー様1名のみとなりますので、
もしも改訂版等の情報が届かない場合は、保守窓口hosyu@antenna.co.jp にてお調べいたしますのでご連絡ください。

改訂版のリリースは各製品により異なりますが、半月に一度から半年に一度リリースしております。
弊社ホームページの製品サイトも合わせてご確認ください。

なお、リセラー経由でご購入いただいたユーザー様は、すべての窓口がリセラーとなりますので
ご注意ください。


末永くソリューション・システムコンポーネント製品を快適にご利用いただく為に、保守更新サポートの継続をお願いいたします。

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投稿者 taishii : 19:55 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月07日

Formatter V6 開発の裏側、Formatter Club の活動内容とは?

こんにちは。営業日は毎日更新するつもりが、昨日挙げられなかったので、今日は2回アップします。

本日2回目は、Formatter Clubの活動内容をご紹介します。

●ユーザーのニーズを満たすより強力な製品開発

7/27に開催しましたFormatter Club発足会で「AH Formatter V6」の評価版を配布し、メーリングリストを通じて積極的にご意見、ご感想を頂いております。
これまでも、お客様のご意見、ご要望を参考に製品開発を進めて参りましたが、正式公開前のバージョンをお試しいただき、ご意見をお聞きすることでより強力な製品開発が出来るようになりました。

「AH Formatter」 は現在、帳票・レポートなどの単票から数千ページにも及ぶ技術マニュアルなど広い範囲で使用いただいております。
日本国内に限らず、海外で多く実績を持つ、グローバルなマニュアル作成にはもっとも適した自動組版エンジンです。
現状で50ヶ国語以上の多言語組版の実績があります。

●参加者やClub会員、開発者の知識・技能アップ

Formatter Clubでは、様々な分野の方々にお集まり頂き、「AH Formatter」に関してのご意見だけではなくXSL-FOもしくはCSSの技術に関しての意見交換も行い、参加された方々の知識・技能アップにも繋がります。

Formatter Club定例会を隔月で行い、最新バージョンの紹介の他、会員から実際に「AH Formatter」を使用した事例の紹介や討論会などを計画しております。
定例会に参加出来ない方もメーリングリストで意見やご質問を頂ければ他の会員から参考になる回答を得られると思います。
会員専用ページも開設しており、こちらでも最新バージョンの情報などをご提供いたします。

Formatter Clubはまだ発足したばかりですが、すでに40名の方にご参加・登録いただいております。
今後は参加会員様に、より有益な情報を提供出来るように、様々なイベントを企画してまいります。
Formatter Clubで、このようなことをして欲しいなどご希望があれば実施に向け検討させていただきます。


前回のブログでもご案内しましたが、第2回定例会を9/16(金)に開催いたします。
定例会後は、懇親会も予定しております。
この場で会員間の親睦を深めていただくことも出来ます。
過去にXSL-FOに取り組んだことはある(AH Formatterを使ったことがある)が現在は使用していない方、途中で研究が止まってる方、これから始めようとお考えの方など、どのような方でもご参加可能です。

ご興味ある方は是非ご参加ください。

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投稿者 taishii : 12:39 | コメント (0) | トラックバック

XML自動組版 Formatter Club発足!

当社のXML自動組版ソフト AH Formatter とその関連技術(XSL、CSS、XML 多言語組版など)に関心をもっていただいている皆様と開発者とをつなぐコミュニティとして“Formatter Club”を今年7月に発足いたしました。
FormatterClubは、アンテナハウスのXML自動組版ソフト AH Formatter を導入されているユーザーや関心をもっていただいている皆様と開発者とをつなぎ、会員同士の交流、情報交換により当組版ソフトの利用技術を向上させ、より皆様のお役に立てる製品としていくために役立てることを目的とします。

FormatterClubには、AH Formatter とその関連技術(XSL、CSS、XML 多言語組版など)に関心のある方ならどなたも参加できます。

FormatterClubの活動にはメーリングリストでの情報交換、定例会で会員相互の親睦を図ります。
定例会は、隔月で開催を予定しており、最新バージョンのデモ・紹介、活用事例、組版のための勉強会などを行います。
FormatterClub会員専用ページも設け、ここで発売前のAH Formatterの情報、評価版を提供しております。

7月に第1回目(発足会)を行い、参加いただいた方々からは積極的なご意見をお聞かせいただき、AH Formatterの次のバージョンであるV6開発の参考にさせていただいております。

第2回定例会は9/16(金)に開催いたします。
今回はAH FormatterV6のご紹介をいたします。
FormatterClubへの加入を検討中の方もご参加ください。

「FormatterClub第2回定例会」 概要

開催日:2011年9月16日(金) 
開場:13:40 
開始:14:00 
終了:16:30
開催場所:中央区産業会館 第1集会所 
http://www.chuo-sangyo.jp/access/access.html
定員:40名

お申し込みは、「FormatterClub第2回定例会参加希望」と書いて
naganawa@antenna.co.jp まで御連絡ください。

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投稿者 taishii : 10:07 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月05日

ホームページリニューアル記念 ダウンロード製品特価キャンペーン

こんばんは。今週はアンテナハウス営業グループ(その1)が、製品全般のお得な情報、または製品購入前に聞いておきたい(かもしれない)あんなことやこんなこと、新しいサービスなど旬な情報を、お伝えしていきます!

今日は、昔々のスタイルのままだった我が社のホームページリニューアルのお知らせと、それを記念して、ダウンロード製品の特価キャンペーン実施を発表させて頂きます。

●まずはその1、サイトのリニューアルについて
これまでサイトを訪れて頂いたユーザーから「見難い」といわれ、初心者ユーザーにとってはハードルが高そうな雰囲気をまとっていた、いかにも「開発者向け」というようなサイトが、9月1日に大きくリニューアルしました。全体的に垢ぬけた感じです。各製品ページも、スタイルが統一されたので、ずいぶん見易くなったのではないでしょうか。
(製品ページの中には、近々バージョンアップを計画しているため、旧ページのままのものがあります。これについては、バージョンアップと同時にページの差替えをします)

以前よりずっと使い勝手の良くなったリニューアル後のサイトをご確認ください!


●その2、本日の目玉!ダウンロード製品特価キャンペーンを実施!
サイトのリニューアルで特価キャンペーンをするようなところは、あまりありませんが、そこをあえて衝いて、キャンペーンを実施します!

期間:2011年9月2日13:00~2011年9月15日9:59

今回は何と第1弾です。第1弾ということは、第2弾もあるということです!
今回のキャンペーン対象製品は、次の2製品です。

●瞬簡PDF4
●瞬簡PDF to Image

それぞれアンテナハウスの人気商品です。人気なので、キャンペーンの音頭を執ります。
是非この機会をお見逃しなく!

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投稿者 taishii : 17:46 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月03日

カナダのニューブランズウィック州、新しい規制サイトのPDF配布にAH Formatter V5.3を採用

カナダのニューブランズウィック州は、このほど新しい法律と規制(Acts and regulations)のWebサイトを公開しました。
 
http://laws.gnb.ca/

このWebサイトには、法律・規制が表題のアルファベット順に並んでおり、各法律はPDFとHTMLで公開されています。
 
Brunswick.png
 
PDFをクリックしますと法令のPDFが表示されます。各法令は、目次から始まって、各条例がすべて、英語とフランス語が左右に併記される形となっています。
 
BrunswickActs.png
 
PDFのプロパティを見ます。図のように「AH Formatter V5.3」を使っていることが分かります。
 
BrunswickPDF.png
 
カナダは、SGMLの頃からマークアップ言語の利用が盛んで、カナダの政府・州レベルの様々な機関でXMLを利用したシステムが沢山あります。この利用例に限らず、AH Formatterのユーザも多くなっています。

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投稿者 koba : 15:56 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月02日

自炊の方法をもうちょっと考えてみる

最近は書籍、雑誌、コミックなどをスキャンして、パソコンやタブレットPCなどで見るための電子データを作成するという行為を指して「自炊」と表現して、ホームページやブログ、PC系雑誌でよく見かけます。

DSCN0243a.jpg
※注:タブレットPCの画面はぼかし処理をしています。

インターネット上の電子書籍販売もずいぶん増えて来ましたが、まだ読みたい本が電子化されてないとか、サービスごとにアプリを切り替えて読んだり管理しなければいけないとか、不便な点も残っています。そして何より、既に持っている本を何とか片付けたいと思っている人も多いのではないのでしょうか。

しかし、いざ本の電子化を行おうと思うと、裁断機にドキュメントスキャナと、結構出費が多く躊躇してしまいます。

大量の本の電子化には向きませんが、少ない出費で本の電子化をするなら、入門として安価なフラットベットスキャナ(読み取り面に紙を置いて一枚ずつ読み取る方式のスキャナ)を利用するのはいかがでしょうか。
うまくセッティングができるのであれば、コミック程度ならデジカメでも読み取りできそうです。(実際、台にデジカメのようなものがついた読み取り機材も、製品として発売されているようです。)

私のように「持っているスキャナが古くてPDF作成ソフトがついてない」場合は、読み取った画像を「瞬簡PDF4」でPDF変換すれば、お手軽に「自炊」できると思います。


さて、もう少し本格的に自炊してみようと考えた場合、、、、

本をスキャンする場合は、どのようなファイル形式が適しているでしょうか。やはり複数のページをひとつにまとめられるとか、ファイルを圧縮できるとか、スマートフォンやタブレットPCで読むときに便利とかでPDFを選びます。
スキャナーによっては読み込んだ画像データをひとつのPDFにまとめて出力してくれる便利なものもあります。

そう、「読むとき」には断然PDFが便利です。しかし、「スキャンして保管するとき」はどうでしょうか。

一度読んだらもう読まないようなものなら、その端末にあわせた読み取り設定をして、直接PDFにして読むのもよいかもしれませんが、将来どんな端末で読むかわからない、先々読んだり参照する必要があるなどを考えると、比較的きれいに読める画像品質で、JPEGのような画像形式で保管しておいて、読む端末が変わったらその都度端末に適当な画像の圧縮や加工をして、PDFにするのが良いのではないでしょうか。
(スキャンし終わった本を処分してしまったら、もう一度読み込むことはできなくなります。)

昨日も紹介しましたが、「瞬簡PDF4」からはJPEGなどの画像形式のファイルから直接PDFを作成する場合、画像解像度や画質などの圧縮設定ができるようになりました。

あらかじめ、読む端末に適当な圧縮を設定して登録しておけば、必要な時にすぐにPDFに変換して読むことができます。
しかも、複数のファイルを一括変換してひとつのPDFに束ねて出力できるので、その都度のPDF変換も簡単です。

瞬簡PDF4:「作成」画面
[瞬簡PDF4:「作成」画面]

(※書籍などには著作権があります。複製の可否については十分注意し、許可されている範囲内で行ってください。)

もし、電子化したい本で、技術書、参考書、医学書など頻繁に参照したい場合は、透明テキスト付きPDFを作成できる「瞬簡/リッチテキストPDF6.1」がお勧めです。
画像の文字になっている箇所をOCR(文字認識)処理して、その文字をPDFに埋め込むため、スキャンした画像データでも、PDFの全文検索ができます。

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投稿者 AHEntry : 18:48 | コメント (0) | トラックバック

2011年09月01日

デジカメ画像をPDFにしてスマートフォン用フォトアルバム

瞬簡PDF4」をご利用いただいているお客様は、やはり仕事の文書をPDFに変換することが主な用途でしょうか。

でも、せっかくですのでこんな活用方法はいかがでしょうか。

「デジカメ画像をPDFに変換してフォトアルバムを作る。」

なにを今更?ってタイトルですね。10年くらい前にPDFが浸透し始めた頃にこんな提案もよく見かけました。
当時は「これは面白い!」と思いましたが実際には試してみただけで終わってしまいました。


しかし、時は流れて環境が大きく変わりました。デジタルカメラが一般的になり、はじめは違和感があったパソコンで写真を見ることも普通のことになってきたと思います。(昔、私はデジカメで撮った写真をほとんどプリンターで印刷して見ていました。)

最近ではiPhoneやAndoroidケータイなどのスマートフォン、iPadのようなタブレットPCで写真を見る方も多いのではないでしょうか。

スマートフォンでPDFアルバムを見る

さてここで、デジカメ写真ならパソコンでもスマートフォンでも、そのまま見れるからPDFにする必要はあるのか?と、疑問をもたれるでしょう。

皆さんは撮ったデジカメ写真を家族や友達に配布するときはどのようにしていますでしょうか。また、スマートフォンやタブレットPCで見るときは?
最近ではインターネット上の写真共有サービスが普及してきて、これを活用される方もいるかと思います。でも、プライベートな写真をインターネットのサービスで共有するのに抵抗があったり、見る側は印刷したいとか、沢山の写真をダウンロードして保存したいとか欲求が出てきて、そのような場合の使い勝手はどうでしょうか。

こんなときは複数の写真をひとつのPDFファイルにまとめて渡したほうが手っ取り早いですね。
スマートフォンやタブレットPCで見る場合も、写真データのパソコンとの同期が面倒なので、ひとつのファイルにしてDropboxのようなデータストレージ型クラウドサービスに送って、そこからダウンロードしたほうが扱いやすいかもしれません。

「瞬簡PDF」では複数の画像ファイルも一括でPDFに変換して、さらに結合機能でひとつのPDFとして出力ができます。

瞬簡PDF4でPDFフォトアルバムを作る


また、「瞬簡PDF3」までは画像ファイルから直接PDFにする場合に、画像の圧縮設定ができませんでしたが、「瞬簡PDF4」からは画像解像度や画質などの圧縮設定ができるようになりました。

瞬簡PDF4:「変換設定」画面:圧縮
[瞬簡PDF4:「変換設定」画面:圧縮]

プリンターで印刷する場合は画質がきれいな設定に。スマートフォンやタブレットPCで見る場合は用紙サイズを小さくしたり、解像度を落とすことで、出力するPDFのサイズを小さくして、クラウドサービスへのアップロードやスマートフォンなどの端末にダウンロードしやすいファイルを作成できます。

また、「出力オプション」を使ってPDF作成時にPDFにパスワードによるセキュリティを設定したり、フッターに日付を入れたりすることもできます。
もしDropboxをご利用されているならば、出力先フォルダーにDropboxの同期フォルダーを指定しておくと、PDF変換からDropboxへのアップロードがシームレスにおこなえます。


ワンポイント!
瞬簡PDF4のPDF作成時の変換設定で、プルダウンメニューから「画質優先」や「ファイルサイズ優先」を選択してPDF変換すると、画像はJPEG2000形式でPDFに埋め込まれます。このJPEG2000形式は現在のiPhoneやiPadなどのiOS端末で表示できません。
「変換設定」の「一般」で「PDFのバージョン」プルダウンメニューを「PDF1.4(Adobe Acrobat 5.x以上に対応)」にしてください。PDF1.4以下を選択すると画像はJPEG形式で埋め込まれ、iOSの端末でも表示可能です。

瞬簡PDF4:「変換設定」画面:一般:PDFのバージョン
[瞬簡PDF4:「変換設定」画面:一般]

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投稿者 AHEntry : 19:43 | コメント (0) | トラックバック