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2012年06月29日

CAS-UBにメルマガインポート機能(アルファ版)を追加

これまで述べてきましたように、今、有料メルマガの世界にEPUBを採用する動きが広まっています。

そこでCAS-UBではメルマガをEPUBに変換するサービスを追加する予定です。

現在、クラウド上のサービスではCAS-UBのドラフトの画面のテキストインポート機能にメルマガをインポートする機能(アルファ版)を追加しています。インポートファイルの形式をクリックすると次の画面になります。


ここに4種類のメニューは、次の4つのメルマガに対応します。

・メルマガH:マグマグから配信されている「堀江貴文のブログでは言えない話」
・メルマガK:「夜間飛行」から配信されている小寺信良の「金曜ランチボックス」
・メルマガT:「夜間飛行」から配信されている『津田大介の「メディアの現場」』
・メルマガU:「夜間飛行」から配信されている「内田樹メールマガジン 大人の条件」

実はメルマガをEPUBに変換するサービスの大きな問題は、メルマガ一つ一つに、専用の変換メニューを用意しなければならないことです。プログラムそのものは難しくないのですが、一定のルールに従って書いてもらえないと綺麗な変換ができないのですね。で、ルールは各著者によって違いますので、個別対応が必要になります。

メルマガ用EPUB3スタイルシートは、現在、開発中です。とりあえずは、既存のスタイルシートを少し直して、「標準メルマガEPUB3(アルファ版)」を用意してありますので、関心をお持ちのかたはお試しになってみてください。

但し、現在、綺麗に変換できるメルマガとしては、上記の4種類(と同じ雛形で書いたメルマガ)だけで、それ以外は満足のいく変換にはなりません。

なお、上の4種類はいずれも既にEPUB形式で配信されていますが、CAS-UBのEPUB自動変換はそれらのものよりも多少は良いと思います。

新しいスタイルシートやビジネスモデルを含めて「国際電子出版EXPO」にてご案内の予定です。

また、7月11日夕方、秋葉原にて「ビジネスモデルとしての有料メルマガを考える」というテーマでセミナーを予定しています。

有料メルマガライターまたは制作者のためのEPUB作成セミナー


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投稿者 koba : 08:12 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月28日

メルマガ配信の新しいステージとEPUBのインパクトを考える―(下)メルマガビジネスの将来

『堀江貴文のブログでは言えない話』の成功により、有料メルマガのブームが始まったのですが、それでは将来はどうなるのでしょうか。

日経ビジネス2012年6月25日号の「敗軍の将、兵を語る」は「ホリエモンの獄中手記」です。その記事の最後の方に次のような文章があります:

しかし、「有料メルマガ」というメディアは大きな可能性があるかもしれません。将来は、テレビや新聞、雑誌に置き換わっていくものだと期待し、発信を続けていきます。

・有料メルマガが堀江氏の予見通り大きなメディアに成長するのでしょうか?
・そのためには何が必要なのでしょうか?

このことについて多方面から勉強してみたいと考えて、有料メルマガライターまたは制作者を対象にして、「ビジネスモデルとしての有料メルマガを考える」セミナーを開催することにしました。本セミナーでは、メルマガ評論家の渡辺文重氏をゲストにお招きして、最近の有料メルマガの動きや未来についてお話をいただきます。

また、私は、EPUBがその一つの鍵になるのではないかと考えています。そして、アンテナハウスでは、メルマガを自動でEPUB3に変換するサービスを近く開始します。本セミナーではその狙いや内容についても紹介します。

●本セミナーの概要

テーマ有料メルマガライターまたは制作者のためのEPUB作成セミナー~ビジネスモデルとしての有料メルマガを考える~

○開催日時

2012年7月11日(水)18時30分~20時45分(受付開始18時00分)

○主な内容

・渡辺 文重氏講演「有料メルマガの未来」(45分)
・アンテナハウスのメルマガからEPUB3への変換サービスの趣旨とサービス内容説明(40分)
・質疑応答(15分)

○会場

東京・秋葉原UDXビル8F ネットカンファレンス会議室B

○定員

40名

○参加費用

一般5,250円(消費税込み)。但し、有料メルマガ・ライターまたは制作者は発行しているメルマガを示していただいた場合、無料となります。

○主催

アンテナハウス株式会社

○セミナー事務局

株式会社エクスイズム

○お申し込み

次のセミナー事務局の申し込みフォームでお申し込みください。セミナー事務局申し込み先(エクスイズムのWebページにジャンプします)
https://www.exism.co.jp/contact/form/seminarinq_sp.html

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投稿者 koba : 06:00 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月27日

メルマガ配信の新しいステージとEPUBのインパクトを考える―(中)メルマガの配信形式

前回はメルマガ配信スタンドの動向、有料メルマガの増加、著者個人によるメルマガ配信の可能性、などについて考えてみました。

今回は、メルマガの配信形式として、EPUBが普及するかどうかを考えて見ます。
《注:本記事は、CAS-SUPPORTのブログ6月25日掲載分と同一の内容です》

やはり、最初に過去の歴史をさかのぼって見ます。まず、電子メールはこれまではテキスト形式が主流でHTMLメールが副次的に使われてきました。しかし、日本ではHTMLメールはあまり普及していません。米国などではHTMLメールがもっと普及していると耳にします。

「マグマグ」のベストセラーメールの配信形式をみてもHTMLメールは少ないことから、メルマガ配信形式としてのHTMLメールもあまり普及していないと言えるようです。

1. HTMLメールが普及しなかった理由

HTML形式にすることで、テキスト形式に比べて次のようなメリットがあります。

(1) 見出しなどにレイアウトをつけたり、背景をつけたり、フォントサイズ指定、フォントファミリー指定などのレイアウト指定が可能
(2) 画像をページの中に埋め込むことでいままでコンテンツの充実が図れる
(3) 表の表現ができる

こうしてみますと、表現力という点では、HTMLメールがよさそうに見えます。

しかし、HTMLメールには次のような問題点があります。

(1) HTMLメールに対応したメール閲読ソフトが必要。
(2) HTMLメールでは、スクリプトを埋め込むことができるのでこれを悪用したウイルスが可能になるという問題があり、最初の頃にかなりネガティブキャンペーンが行なわれた。
(3) テキストだけと比べて、表などのレイアウトを指定するには、プラスアルファの作業が必要になる。
(4) さらにレイアウトセンスが問われる。一人で執筆能力とレイアウト能力を兼ね備えた著者は少ない。
(5) 画像を含めることが可能になるので、それを生かすためには、テキスト能力に加えて写真やイラストなどの画像を準備することが必要になる。

有料メルマガの場合は、お客さまでもある読者に向かってウイルスを送信する著者はいないでしょうし、(1)、(2)はあまり問題にならないでしょう。

(3)~(5)からは、HTMLメールの可能性を生かすには、著者の方に文章を書くことに加えて、熱意・スキル、スキルが足りない場合にはそれを補う体制作りが必要になることがわかります。

2. EPUB版メルマガの登場

こちら(CAS-UBにメルマガインポート機能(アルファ版)を追加)に紹介しましたが、2011年10月に津田大介さんのメルマガをEPUBに無償変換するサービスが登場したことがTwitter上で話題になりました。

その後、『津田大介の「メディアの現場」』は既にEPUB版のテキストメールとの同時配信を開始しています。また、「夜間飛行」はテキストメールとEPUBメールの同時配信を行なっています。

さらに、インプレスはEPUB版のみのメルマガを配信開始しています。このようにEPUBがメルマガの形式として採用される動きが出ています。

3. EPUB版メルマガの将来を考える

今後、これらの動きはどこまで進むのでしょうか?次のシナリオのどちらになるのでしょうか?

・有料メルマガの間に爆発的に普及する
・HTMLメールと同じように、一部の著者の採用するところでとどまる

EPUB版メルマガは表現力という点ではHTMLメールと類似しています。つまりHTMLメールの長所を引き継ぐことになります。

さらに、HTMLメールに無い、EPUB版メルマガの特徴として第一にパッケージ化があります。パッケージ化によって出版物としての形態を整えることができ、電子書店の店頭に並べることが可能になります。このことは、メルマガをEPUBにすることで流通ルートを増やせる可能性がある、ということになります。

一方で、HTMLメールが普及しなかった理由の(1)~(5)は、HTMLメールとEPUBメルマガの相違である閲読環境について、メールソフトをEPUBリーダやスマホ・タブレット環境に置き換えて考えると、EPUB版メルマガにもそのままあてはまってしまうようです。

ですので、EPUBメルマガが普及するためには、次の要件が整う必要があるのでしょう。

・まず閲読環境の普及が前提
・次にEPUB版メルマガの制作体制を整えること

■■7月11日「有料メルマガライターまたは制作者のためのEPUB作成セミナー」を開催します。

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投稿者 koba : 06:24 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月26日

メルマガ配信の新しいステージとEPUBのインパクトを考える―(上)メルマガ配信の変遷

現在は、週刊有料メルマガ『堀江貴文のブログでは言えない話』が発行数1万を超える成功を収めたのをきっかけとするメルマガブームの最中です。

ここでは有料メルマガ配信の未来を考えるために、これまでのメルマガ配信の歴史を少し見てみます。ざっと調べてみた範囲ですので、間違いが多いと思いますが、お気づきの点を指摘いただけると嬉しいです。

《注:本記事は、CAS-SUPPORTのブログ6月24日掲載分と同一の内容です》

1. 初期のメルマガ配信スタンド

昔からのメルマガ配信スタンドでは、「まぐまぐ」が有名です。1997年にスタートした老舗です。
http://www.mag2.com/

「マグマグ」より少し遅れてNiftyも1998年7月にメルマガ配信サービス(Macky!)を開始しました。こちらは、その後、いくつかの変遷を経て終了になっています。このほかに、1990年代終わりから2000年代初めには、メルマ、メルマガ天国、パブジン、カブライト、E-Magazineなどの多数のメルマガ配信サービスがあったようです。

例えば次の記事:電子メールマガジンの作り方:インターネットウオッチ
http://internet.watch.impress.co.jp/www/column/m_mag/

しかし、上に掲載したメルマガ配信スタンドは2012年現在ではすべて活動を停止しています。
こうした初期のメルマガ配信スタンドは、「まぐまぐ」を除いて運営のための収入を確保するビジネスモデルが確立できなかったのではないかと思います。

おそらく初期のメルマガ配信スタンドは広告モデルであったため、読者を多数確保しなければならず、大きなスタンドしか広告収入を確保できなかったのだろうと推測します。なぜ、「まぐまぐ」が生き残り、他は生き残ることができなかったのかはもう少し詳しく調べてみる必要があります。

2. 有料メルマガの登場

初期のメルマガ配信スタンドは、その殆どが無料メルマガの配信だったと見られます。「まぐまぐ」が有料メルマガの配信を始めたのは、2001年の秋となっています。

○まぐまぐ、有料メールマガジン配信「まぐまぐプレミアム」開始
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2001/0731/magpre.htm

週刊有料メルマガ『堀江貴文のブログでは言えない話』はこの有料メルマガの延長上にあります。

3. 有料メルマガ専門配信スタンドの登場

「まぐまぐ」は、無料メルマガからスタートして有料メルマガもサービスするようになったのですが、2010年頃から、有料メルマガを主体とするメルマガ配信スタンドが登場しています。これは新しい動きと言えます。

各メルマガスタンドがブランド・イメージ確立のためか、著者をかなり厳選してメルマガ発行に取り組んでいるようです。このためメルマガ配信スタンド毎にみますと、タイトル数がまだ2桁の前半です。

こうした新しいスタンドは著者をセレクトするという点で「まぐまぐ」とは一線を画しています。プロに近い著者に限定することでコンテンツのレベルを確保し、読者が安心して購読できることになります。その一方で、有料メルマガを配信したい多くの著者にとっては敷居の高い存在となります。

こういったメルマガ配信スタンドが今後どうなるか、その行方には目を離せません。

●「夜間飛行」
http://yakan-hiko.com/
ひよこファイターmusic合同会社
2008年設立
17人の著者の有料メルマガを配信

●「タグマ!」
http://www.targma.jp/
株式会社メディア・ヴァーグ
2011年4月設立

●「BLOGOSメルマガ」
http://magazine.livedoor.com/
ライブドアの有料メルマガサービス
24誌を配信

●「ビジスパ」
http://biz-spice.jp/public/
株式会社ビジスパ

●「フーミー」
http://foomii.com/magazines/
株式会社foomii
2010年6月~
42タイトル

●「イズメディアモール」
https://mall.ismedia.jp/?gclid=CMmt4-e227ACFUdKpgodcg2R0Q
2011/12/16 :イズメディア・モール オープン
イズメディア・モールにメルマガのセレクトショップがオープンしました。


4. 出版社によるメルマガ配信への動き

もうひとつ眼を離すことができないのは、大手の出版社によるメルマガ配信開始の動きです。

4.1 サイゾウ
サイゾウメールマガジン
http://www.cyzo.com/2011/06/post_7638.html
PC、携帯、スマートフォン向け/HTML形式

4.2 インプレス
MAGon
http://magon.impress.co.jp/
メール添付でEPUBを配信
2012年3月1日

4.3 講談社
講談社から初の有料メルマガ!第一弾は古賀茂明氏 
『現代ビジネス』( http://gendai.ismedia.jp /編集長・瀬尾傑)は、2012年1月12日、有料メールマガジンの発行を始めました。講談社が有料メールマガジンを発行するのは初めてです。

4.4 文芸春秋
Number 有料メルマガ
http://number.bunshun.jp/list/vianumber
2011年3月開始
4タイトル

5. 著者自身の有料メルマガ配信

著者自身がメールマガジンを配信する方法の基本は、(1) スタンドアロンの専用メール配信ソフトを使って配信する方法です。これは通常のメールクライアントの延長になります。(2) さらに著者がメール専用サーバを立ててメールを配信する方法があります。(1)、(2)は専用のシステムですが、別の方法として、(3)共有インターネットのメール配信サービス(メルマガ配信Webサービス)があります。

配信サービスの方はWebサービス化によって、利用への敷居は今後さらに下がると見込まれます。

もう一つ、メルマガ配信スタンドの利用と著者自身の配信するときの相違点は、決済サービスがあります。決済サービスについては、個人の著者が顧客のクレジットカード情報を取得するのは敷居が高いのですが、現在は、PayPalのような仕組みで小額決済を簡単にできるようになってきています。

この方式による有料メルマガ発行がどの程度行なわれているかは簡単には調べることはできません。発行者が点在し、メルマガの読者に対してワン・ツー・ワン(ピンポイント)で配信する活動が、社会全体でどの程度の行なわれているかを補足するにはしっかりと設計した統計的な調査が必要となります。

しかし、配信と決済の敷居が下がっていることを考慮すると、著者自身によるメルマガ配信が増えているのではないかと推測できます。

6. まとめ

メルマガは日本独自のサービスといわれていますが、1990年代後半に最初のメルマガ配信スタンドである「まぐまぐ」が登場して15年を経過しました。当初は無料メルマガ中心でした。

しかし、堀江貴文氏が有料メルマガで成功を見せたことによって、メルマガ配信サービス業界が全体として新しいステージに入っている、と言えます。

この有料メルマガ配信の新ステージにおいてEPUBがどのような役割を果たすのでしょうか。これについては、また後日検討してみたいと思います。


■7月11日「有料メルマガライターまたは制作者のためのEPUB作成セミナー」を開催します。

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投稿者 koba : 07:29 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月25日

EPUB3.0とAH Formatter(後編)

今回は、既存のEPUBファイルの内容に、組版体裁を自由にカスタマイズしたCSS(AH FormatterのCSS3拡張機能も利用できる)とをあわせてAH Formatterで組版してPDFを作成する方法を説明します。

題材とするEPUBファイルは、前回に引き続き、IDPFでEPUB3サンプルとして公開されている『草枕』のEPUBファイルを使います。まず、このEPUBの中身をZIP解凍してXHTMLファイルとCSSファイルを見つけます。

カスタマイズCSSの指定

草枕EPUBの中には、縦書き用のスタイルシート vertical.css が入っています。この内容のルート(html)要素のスタイル指定は次のようになっています:

html
{
    -epub-writing-mode: vertical-rl;
    font-family: 'foobar', "HiraMinProN-W3", "@MS 明朝", serif, sans-serif;
    font-size: 14pt;
    margin: auto 1em;
    padding: 1em 0;
    max-height: 28em;
    background-color: #fff4e7;
}

AH Formatterでは、CSS3 Paged Mediaを拡張したページの指定により基本版面の設定ができるので、ルート要素にあるmarginやpaddingの指定、1行の文字数を制限するためのmax-heightの指定は、不要です。本文のfont-sizeも変更したいです。それから、柱とノンブルをつけたいです。

ここでは、このCSSには直接手を加えないで、別のカスタマイズ用のCSSファイル ahcustom.css を作ってみました。これをAH Formatterに文書XHTMLファイルと一緒に指定すると、ahcustom.cssがユーザースタイルシートとして、文書に指定されているCSS(「著者スタイルシート」と言う)とともに組版に使われます。

以下、カスタマイズ用のCSSファイル ahcustom.css で何をしてるか、説明します。

ルート要素のスタイル設定

html {
  font-size: 12pt !important;
  line-height: 1.75 !important;
  margin: 0 !important;
  padding: 0 !important;
  max-height: none !important;
}
font-sizeを変更し、margin、padding、max-heightの元のCSSでの指定をキャンセルしてます。!important の指定をすることで、著者スタイルシート(vertical.css)での指定をユーザースタイルシート(ahcustom.css)の指定で上書きすることができます(!important指定がないと著者スタイルシートのほうが優先度が高い)。


基本版面設定

ページサイズやマージンの指定は @page ルールを使います。

@page {
  size: A5;
  margin: auto;
  height: 36rem;
  width: 15rlh;
  background-color: #fff4e7;
}

ページサイズをA5にしました。marginをautoにして、1行の文字数(height: 36rem)と1ページの行数(width: 15rlh)を指定しています。これはAH FormatterでCSS3を拡張した機能です。36remのremは、CSS3での単位でルート要素のfont-size、15rlhのrlhはAH Formatterの拡張単位で、ルート要素のline-heightから計算される行送り量です。


柱とノンブル設定

@page :right {
  @top-right {
    -ah-writing-mode: horizontal-tb;
    font-size: 9pt;
    content: "";
  }
  @bottom-right {
    -ah-writing-mode: horizontal-tb;
    font-size: 9pt;
    content: counter(page);
  }
}
@page :left {
  @top-left {
    -ah-writing-mode: horizontal-tb;
    font-size: 9pt;
    content: string(title);
  }
  @bottom-left {
    -ah-writing-mode: horizontal-tb;
    font-size: 9pt;
    content: counter(page);
  }
}
title {
  -ah-string-set: title content();
}

これは、右ページと左ページそれぞれに柱とノンブルを指定しています。
@top-right、@bottom-right、@top-left、@bottom-leftなどはCSS3 Paged Mediaのマージンボックス(ページヘッダー、ページフッター)の指定です。
本文は縦書きですが、ページヘッダー、ページフッター内は横書きとするために、-ah-writing-mode(-epub-writing-mode でも同じ)で横書きの指定をしています。
content: "..."; は柱の文字列を指定します。content: "草枕";のように、直接タイトルを書くこともできますが、通常は、XHTML内のtitle要素やh1要素で文字列を設定します(-ah-string-set: title content();)。content: counter(page) でページ番号を出力します。

以上が今回のカスタマイズCSSのだいたいの説明です(実際はもう少し調整のための指定を加えてます)。これを使って組版した結果が右のイメージです。
今回はごく基本的なスタイル指定しかしていませんが、このようなカスタマイズの方法を使って、既存のEPUBファイルの中身に、ユーザーの好みのスタイルを指定して、PDFにするということができます。ぜひ試してみてください。

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投稿者 AHEntry : 08:00 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月22日

EPUB3.0とAH Formatter(前編)

電子書籍の世界標準フォーマットEPUB3.0で、縦書き、ルビ、圏点など、日本語組版に欠かせない機能が搭載されました。アンテナハウスは、2010年よりこの仕様策定に協力してきています。

どうしてアンテナハウスがEPUB仕様に取り組んだかは、私たちがAH Formatterという組版エンジン(XML組版の世界標準であるXSL-FO仕様とともに、(X)HTML+CSS3拡張仕様によるページ自動組版に対応)を開発してきたことと、EPUBフォーマットの内容にはXHTML+CSSが使われていること、EPUBの日本語組版要求仕様の元になったW3C技術ノート「日本語組版処理の要件」(JLREQ)の編纂作業に私たちが深く関わっていることから、理解していただけるかと思います。

この成果を利用して、アンテナハウスのクラウド型汎用書籍編集・制作サービス「CAS-UB」では、EPUB版と、PDF版(AH Formatterによる高品質な組版)の電子書籍を同時に制作することができています。

AH Formatterで組版された『日本語組版処理の要件』書籍版、そしてEPUB版

『W3C技術ノート 日本語組版処理の要件』書籍版は、AH Formatter V6のCSS組版によって制作されました。詳しくは:

また、アンテナハウスでは『日本語組版処理の要件』EPUB版も制作しています。CAS-UBブログの次の記事をご覧ください:

EPUB文書をAH Formatterで組版~EPUB3.0のCSS3拡張への対応

CAS-UBサービスではEPUB(2.0と3.0)とPDFの両方が生成できます。では、手持ちのEPUBファイルをAH Formatterで組版することもできるでしょうか?

いまのところアンテナハウスはそれについて何も言っていないのですが、EPUBの内容はAH Formatterが対応しているXHTML+CSSですので、それをAH Formatterで組版することは可能です。方法は、まず、EPUBファイルの内容を展開することです。EPUBはZIP圧縮ファイルですので、ZIP解凍ツールで中身のファイルを展開することができます。

たとえば、IDPFでEPUB3サンプルとして公開されている『草枕』のEPUBファイルをダウンロードして、ZIP解凍すると、/OPS/xhtml/ フォルダに *.xhtml ファイルがあります。これらを AH Formatter に指定して組版することができます。

(AH FormatterでEPUB内容を組版)この図は、AH Formatterで、「草枕」のXHTMLファイルを指定して組版結果を表示した例です。こんなふうに、EPUBに入っているXHTMLとCSSをそのまま使ってもAH Formatterで組版して表示したりPDFに出力することができます。

AH Formatter V6.0は、EPUB3.0のCSS3拡張プロパティ(縦書き指定などCSS3ドラフト仕様を -epub-プレフィクス付きで採用しているもの)をサポートしています。縦書き/横書きの指定(-epub-writing-mode: vertical-rl)、圏点(-epub-text-emphasis-style等)、段組(-epub-column-count等)、縦中横(-epub-text-combine)などです。これにより、この「草枕」の例のようにEPUB3.0のXHTMLに縦書き用のCSSが指定されていれば、そのまま縦書きで組版されます。

今日は、ここまでとして、後編ではさらにこれを応用して、既存のEPUBファイルの内容に、組版体裁を自由にカスタマイズしたCSS(AH FormatterのCSS3拡張機能も利用できる)とをあわせてAH Formatterで組版してPDFを作成する方法を説明したいと思います。

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2012年06月21日

新製品 先取り情報 (後編)

こんにちは。今日は新製品 先取り情報

「瞬簡PDF タッチ -かんたん手書き入力-」

の続きになります。

本製品では副題 -かんたん手書き入力- のとおり、PDFへ手書き入力することができます。
弊社製品に詳しい方なら、手書き入力ならすでに 書けまっせPDF にあるのでは? と思われたかもしれません。

書けまっせPDFの手書き機能との違いは・・・

などなど。
書けまっせPDFの手書き機能を使ったことがある方なら、絶対気に入ってもらえるはずです。

でもこのソフトの本当の魅力はタッチとペンによるコラボレーションにあります。
それはどういうことかというと・・・すみません、まだ内緒です(汗)


発売は8月を予定しておりますので、近くなりましたらまた続報を書きたいと思います。

「瞬簡PDF タッチ -かんたん手書き入力-」

ぜひ楽しみにしていてください。

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2012年06月20日

新製品 先取り情報 (前編) 

梅雨入りして一週間と少し、いよいよ雨が多くなってきました。
東京では昨夜台風も。しばらくは憂鬱な空模様が続きそうです。

さて、今日はじめじめ気分を吹き飛ばす(?)アンテナハウスの新製品 先取り情報をお送りします。


瞬簡PDFシリーズに新製品!
瞬簡PDF タッチ -かんたん手書き入力-

その名の通りタッチ操作にフォーカスをあてた製品になります。
タッチ操作といえばiPhoneやiPadですが、マイクロソフトの次期OS、Windows8ではタッチ操作のインターフェイスをメインとしたOSになることが決まっており、Windowsの世界でもこれからはタッチインターフェイスがメインストリームになっていくのかもしれません。
いずれにせよ、ますますタッチ操作が注目されるのは間違いないでしょう。
Windows8の発売に合わせてiPadのようなタブレットタイプのPCもたくさん発売されることが予想されますが、「瞬簡PDF タッチ」はそういったタブレットタイプのPCで使いやすくなるよう設計されています。

さて、ところでこの製品はどういったソフトなのでしょうか? 「タッチ」だけではなにをするためのソフトなのかわかりませんね。
答えは副題にあります。

詳しくは明日のブログで。

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2012年06月19日

CAS-UB 簡単!使い方~Wordのアウトライン機能を使おう!(後篇)

こんにちは。CAS-UB営業担当です。昨日の続き、CAS-UBにインポートした原稿を記事編集画面で確認したのち、EPUBに出力してみましょう!

これが、「記事編集」画面のトップ画面です。昨日ご紹介したように、Wordのアウトライン機能を使うと、このように自動的にツリー構造で記事がエントリーされます。

ちなみに、この構造について、上下の記事の入れ換えや削除指定等を行うには、「構成編集」画面で行います(今回はやりません)。

各記事エントリーを見てみましょう。
各記事は、下図のように、Wordのアウトライン設定に従って、見出し「レベル1」(または「レベル2」)は、記事の「タイトル」に反映され、各見出しレベル直下に配置された「本文」は、編集画面に反映されています

誤字脱字や、表現を変えたりするときは、この画面を使って編集を行います。

下図は、「構成編集」の画面です。
ここでは、「出版物の型」を設定します(緑色の円枠)。どんな形で出版物を出したいのか、というところを設定するのですが、今のところ「書籍1」しかありませんので、これを指定します(未定でもEPUBは作れますが、「書籍」としての体裁(文書構造)を持ちませんのでご注意ください)。

最後に、「生成」リンクをクリックします。
EPUB出力の最終工程に入りました!

CAS-UBでは、リフロー型のEPUB2、EPUB3のほか、PDFとWebスナップショットを生成できます。今回は、EPUB3を生成します。

生成画面から、「EPUB3」生成設定カテゴリから本文内容設定を選択、表示します(下図)。

ここで、CSSのテーマを決めます。CSSのテーマとは、CAS-UBではEPUB向けの書籍の装丁のようなもの、と考えてください。いくつか種類があるので、好きなテーマを選択し、保存します。これで、最低限の設定は済みました。

画面の右上「EPUB3を生成」リンクをクリックします。
確認画面が出ます。しばらく待って、確認のリンクをクリックします。生成完了だと、確認の文字が「ダウンロード」に変わります。生成途中の場合は、上部に「生成中」と出ます。

ダウンロードリンクをクリックし、任意の場所にダウンロードします。
EPUB3のリーダーはいくつかあります。まとめて紹介しているサイトがありますので、ぜひご覧ください。

ブラウザ・ビュアー
epub cafe 電子出版環境整備事業

下の図は、Adobe Digital Editionsで表示したEPUB3です。

今回、タグ(CAS記法)の編集をしないでEPUBを作ることをテーマにしたので外しましたが、Wordに貼り付けられた画像ファイル(png、jpegなど。図形描写は不可)や、セルを結合させない簡単な表は、そのままCAS-UBに反映することができます。

30日間、無料で試せるので、ぜひ試してみてください!

CAS-UB Webページ:http://www.cas-ub.com/

TEL:03-5829-9021  e-mail:cas-info@antenna.co.jp

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2012年06月18日

CAS-UB 簡単!使い方~Wordのアウトライン機能を使おう!

こんにちは。CAS-UB営業担当です。
今日、明日で、WordファイルをEPUBに変換する簡単なやり方をご紹介します。

CAS-UBを使いこなすには、(X)HTMLやCSSの知識は不要ですが、代わりにCAS記法という、CAS-UB独自のタグの使い方を覚える必要があります。

こういうと、「なんだ、結局別の言葉を覚えないといけないのか…」となってしまい、「タグ」という言葉に拒否感を覚える人はそれだけで引いてしまいます。

そんな時、Microsoft Office Wordをお持ちの方なら、こうした「タグ」を極力避けて通って、CAS-UBからEPUBやPDFの制作が可能です!

Wordのアウトライン機能

Wordには、「アウトライン機能」というものがあるのをご存知でしょうか?

「アウトライン」とは、文書の構造化を示す段落書式のことです。文書構造を一覧で見渡すことができるので、文書全体の整理ができます。(マイクロソフトのWebページでは、アウトラインモードで詳細機能を確認できます。)

CAS-UBは、Wordファイルのインポート時に、これらを読み取って「CAS-UB」の出版物に反映することができるのです。

文書の編集

さっそく、Word文書を編集しましょう!

一見すると、文書のタイトルがあって、その下に見出しや本文が並び、文書は構造化されているようなレイアウトになっているWord文書も、アウトライン表示すると、すべて「本文」で成り立っていることがわかります。

これを、「アウトライン」機能を使い、整形していきます。

Word原稿Word原稿

ここではファイルのタイトルをレベル1、大見出しを「レベル2」に設定ます。さらに、「段落の設定」で箇条書き、フォントの設定で「太字」を個々に設定します。

アウトラインの設定

一通り終了したところで保存し、Wordを終了させます。
次に、ブラウザーを立ちあげ、CAS-UBへログインします(ログインするにはユーザー登録が必要になりますので、ご注意ください)。

  1. ユーザーの著者ページ左上のタブ「新規出版物作成」→「空の出版物を作成」リンクをクリックします。
  2. 出版物名、出版物のタイトルをそれぞれ入力し「作成」ボタンをクリックします
  3. 記事編集画面に移行するので、ページ上部のリンク集からドラフトを選択します。
  4. ドラフト画面の一番下に、ファイルのインポートがあるので、インポート形式としてMicrosoft Wordを選択し、編集したWordファイルをCAS-UBへインポートします。
  5. ドラフトの記事一覧に、インポートしたファイルの記事一覧が表示されます。
    いかがでしょうか?この時点で、設定した「レベル」ごとに、記事が分割されてエントリーしています!このまま、本編集の「主原稿」へ移行させましょう!
  6. 「記事編集」画面で確認すると、図のように、文書構造がツリーで表示されます。

明日はここからEPUB出力までをご紹介します。

お問い合わせ

Webページ:http://www.cas-ub.com/

お問い合わせe-mail:cas-info@antenna.co.jp

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2012年06月15日

PDF Server ハンズオンセミナー!PDFをより有効に!

サーバーサイドでスキャンデータやOffice文書の自動変換を体験するセミナーを開催!

e-文書法、内部統制、情報セキュリティ、BCPと昨今の最新の話題を取り混ぜ、紙に代わる便利なPDFをより安心して企業の中で使って頂けるよう、お手伝いをさせていただきます。

無料セミナー!! 06月28日(木)、7月6日(金)

会場  アンテナハウス株式会社 セミナールーム 
開催予定日時   2012年6月1日(金)15時30分~17時(受付は、15時15分から行っております)

詳しくはこちらから
http://www.antenna.co.jp/notice/2012/pdfserver-workshop02.html

講師紹介
益田康夫:JIIMA(日本画像情報マネジメント協会)文書情報管理士上級
アンテナハウス システム営業グループ所属

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2012年06月14日

来週迫る!設計・製造ソリューション展出展

来週出展する展示会情報をご提供します。
”設計・製造ソリューション展出展”
日時:6月20日(水)~6月22日(金)
場所:東京ビックサイト 東ホール ブース NO.20-26
(詳細はこちら URL:http://www.dms-tokyo.jp/

PDFServer、AHFormatter、PDF電子署名モジュールなどアンテナハウス製品を各種ご紹介します。さらにブース内では、各製品の事例を含めたミニセミナーも開催いたします。

1)主な展示製品
「AH PDF Server V3」 :新製品  CAD⇒PDF変換機能を追加して、V2か
ら処理性能も大幅アップ!  
「AH Formatter V6」    :多言語マニュアル用 自動組版エンジン
「PDF電子署名モジュール」 :サーバサイドで電子署名・タイムスタンプ付与
検証、暗号化、DRMソリューションも可能
「ServerBasedConverter」 :Linuxサーバ、WindowsServerで稼働するサムネ
イル変換サーバ
「DITAソリューション」 :製造業向け、技術ドキュメント制作・管理ソリ
ューション

2)ソリューション内容
●総務省”新ICT利活用サービス創出事業”『研究・教育機関における電子ブック利用拡大の為の環境整備』でAH_PDF電子署名モジュールが活用の事例公開!
●多言語取説・マニュアルの自動組版のソリューション事例、CADからPDF・セキュリティPDF作成などサーバサイドの自動変換ソリューションをミニセミナーを毎日実施?

是非ともご来場ください。

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2012年06月13日

「ここだけ」の実践DITAセミナー」

こんにちは。XML関連の営業担当です。

先週6月8日に「「ここだけ」の実践DITAセミナー」が開催されました。
このセミナーはナビックスエクスイズム、アンテナハウスの共催で、今回で3回目になります。毎回多くの方にご参加いただきありがたく思っています。

当初、比較的少人数の参加者募集で行こうと計画を立てたのですが、いざふたを開けてみると40名様を超えるご参加があり、DITAへの関心は相変わらず高いものがあるなと、改めて感じたしだいです。
会場が少々手狭で、ご参加いただいた方には申し訳なく思っています。

セミナーですが、まずは「レガシーデータのDITA移行」と称して、既存データをDITAトピックに移行させるにあたり、その考え方や留意点の話がナビックスさんより行われました。これは個人的にも興味を持っていたテーマで、とても面白く聞くことができました。

次に「XMetaLを利用したDITA化の実際」ということで、これもナビックスさんからデモを中心に話があり、さすが、DITAに力を入れている会社さんだけあって、手慣れたものだなぁと感心しました。

最後に「DITA Open ToolkitによるPDF出力手法について」というテーマで、DITAをPDF化するためのプラグインの紹介やそのカスタマイズの方法を中心にアンテナハウスから話をさせていただきました。


質疑応答も盛んに行われ、回答者側があたふたする場面もあり(^^; 皆さんの熱意をビシバシと感じた1日でした。

ご協力いただいたアンケートを参考に4回目を企画しますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。

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2012年06月12日

「JATSによる日本語学術論文の標準化と自動組版」セミナー

こんにちは。XML関連の営業担当です。

先月5月24日に「JATS解説セミナー(JATSによる日本語学術論文の標準化と自動組版)」というセミナーが開催されました。
有償セミナーにも関わらず大勢の皆様にご参加いただきました。ご参加された皆様には心よりお礼申し上げます。

JATSとは学術情報誌(ジャーナル)を記述するためのXMLタグセットです。JATSのベースとしてNLM DTDというものがあったのですが、これに多言語サポートを強化したものがJATSです。
国内での電子ジャーナル公開システムの有名どころとして科学技術振興機構のJ-STAGEがありますが、このJ-STAGEで今年5月よりJATS DTDで書かれた論文の受付が始まっています。

セミナーの前半では、愛知大学の時実教授にJATSの概要解説をしていただき、JATSがどういうものなのか、また、NLM DTDがなぜJATS DTDに移行しないといけなかった等、歴史的背景のお話が興味深かったです。
JATSの仕様策定にあたり日本でも印刷会社や学界の有志がワーキンググループを結成し、米国のNLM DTDワーキンググループに対し数多くの提言を行ったとのことでした。

後半はアンテナハウスからXMLの自動組版の概要やJATSで書かれた論文をPDF化するための手法についてお話しさせていただきました。

セミナー終了後に「XSL-FOについてやっと分かったような気がした」と言ってくださるお客様がいて、まだまだFOの知名度も低いんだなぁと実感したしだいです。

J-STAGEでJATSが採用されたこともあり、今後は各学会の中で一気にJATSが普及することになるでしょう。セミナー終了後の質疑応答も活発に行われました。

参考資料:http://www.antenna.co.jp/xml/xmllist/JATS-status.html

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2012年06月11日

海外出展レポート CMS/DITA North Amrerica Conference 2012 (その2)

引き続き、海外出展レポートです。


マネジメント部門

近年、情報の量が膨大になっているだけに適切なルールを定め、常に新しい情報を得、リアルタイムに情報を提供、更新できるよう、様々な経験、発想、チャレンジの発表が行われました。


適切なコンテンツを適切な場所、時に配布するストラテジーの発表、買収で大きくなった企業がグローバルスタンダードとしてDITAを適合させた事例、コンテンツ管理のコンセプトををマーケティング、製造、そしてデザイン部門に広げる議論、企業の壁を越えた(顧客、パートナー)共同制作へのチャレンジ、現代の顧客のニーズに合わせたドキュメント開発体制の再編成の事例、顧客のアクセスとユーザビリティを向上させるための施策、
部門を超えたドキュメント改善チームを構成、社内でのコンテンツ管理を統一し、ガバナンスを構築した例、システムを共有するためユーザのツールを調査によるCCMSの決定。DITA採用を成功に導くには技術ではなく、ビジネス過程の変更であること、クラウドのコンテンツ変換サービス利用でDITAへの移行計画が急速に進んだ事例、ユーザエクスペリエンスの向上を第一に考える発想、コンテンツをXMLへ移動する場合のROI (投資収益)の考察、制約を決めて情報を必要最小限にとどめ、開発プロセスを改善し合理化した事例など。

先端テクノロジー部門

このセッションでは、先端テクノロジーの重要性を議論、 HTML5、CSS3、 RelaxNG、QR コード、ipad、Android、RDF、DITA 1.3を含むDITAの未来に焦点が置かれました。
ドキュメント制作の分野は絶えず変化しています。モバイル文書 (タブレット、PC) そして、マルチメディア技術使用(3D)の増加は最新の傾向の一つです。ePub やeBook に代表されるように多くのEが存在し、昨年のDITA NorthAmericaでは、Eセッションはゼロだったのに、今年このカンファランスで5セッション登場しました。


DITA ベースの出版にHTML5 技術を適用し次世代のデバイスで、リッチで対話型で、アクセス可能なコンテンツを築くのに利用する例、HTML5のマークアップ、(ナビゲーション構造、コンテンツ要素、メディア要素)を用い、高性能なCSSを用い、JavaScriptを活用し、SVGを取り入れる例、DITA 事業のための新しい階層モデルを学ぶという新しい概念、Webを使ったトピックベースの出版アプローチの紹介、1つのCSS を使ってEpub、XHTML そして、PDF出力用のDITA-OTの構築例、DocBookベースの出版過程にDITAを導入にチャレンジした出版会社の事例、PDFを使ってタブレットに技術文書を配布する事の推奨、XMLスキーマ言語であるRelaxNGをDITAに取り入れた例、3D仮想コンテンツの利用で、開発コストの削減、グローバル市場での製品サポートの削減を計った事例など。


日系企業の発表サマリー

Epson America, Inc.:Measurable Success with a DITA CMS
エプソン・アメリカは3年以上、DITAコンテンツ管理とパブリッシング環境で実稼動しています。同社は正式な測定を行うことで実際の節約と効率性の定量化を図りました。


Fujitsu Network Communications:Migration to DITA: A retrospective
富士通ネットワークコミュニケーションズ(FNC)の技術出版部では、2008年からスタートしたDITA 移行プロジェクトについての発表を行いました。


Hitachi Data Systems:Hitachi's Global DITA CMS Implementation Strategy
日立のストレージソリューション技術出版グループ(米国と日本の3つの国際部門でおよそ200人のライター)は、様々な日立製作所エンジニアリング・グループと共同して、エンドユーザ向け文書を作成しています。グローバル環境においてDITAを適用した経験を発表しました。


Ricoh:DITA Anchors and Development Across Agile Teams
RICHO社の製品のマニュアルを制作するにあたって、製品開発チームに影響を与えずヘルプ機能とカスタムソリューションを統合する方法が必要でした。DITAコードを使っての実践的なプレゼンテーションを行いました。

DITAコンソーシアムジャパンの派遣団による発表

近日中に、日本IBM本社(水天宮前)にてDITA Festaが開催されます。そこで派遣団によるプレゼンテーションを予定しています。
日程が決まりましたら、アンテナハウスのWebページでお知らせしますので、楽しみにお待ちください。

http://www.antennahouse.com/

http://rainbowpdf.com/

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2012年06月08日

海外出展レポート CMS/DITA North Amrerica Conference 2012


CMS/DITA North Amrerica Conference 2012

CIDM(Center for Information-Development Management)によるカンファレンスで、年1 回開催されています。今回はカルフォルニア、サンディエゴにて4月23日から3日間に渡って実施されました。アンテナハウスはこのカンファレンスの出展会社であり、USオフィスから2名がスピーカーとして参加、またアンテナハウス日本からはDITAコンソーシアムジャパンの派遣団の一員として参加しました。

世界14カ国から318名が参加。4つのトラック、オーサリング、テクニカルソリューション、マネジメント、先端テクノロジーで構成され、76セッションに及ぶ熱気あふれるカンファランスでした。DITAの普及度はソフトウエア 30%、教育・研修 6%、技術文書ソリューション 5% であり、世界的なシェアの配分はNA(Norh America)72%、Europe 22%、Asia 4%、Africa 1%、Australia 1%、South Africa 1%と圧倒的に北米が多く、その中でも西海岸に集中しているのが特徴です。

オーサリング部門

DITA導入を行った様々な企業がその成功事例を発表したケースが多かったです。企業のグローバル化の急速な進展に伴い、マニュアル制作の統合をいち早く決断した企業が、コスト削減、市場への最短化を図るべく、いかにコンテンツの再利用が可能なDITAを採用したか、熱心な発表が行われました。


また、グローバルな企業での事例が多い中、教育産業で、教科書の作成にDITAは適していると判断、MathMLのサポートが必須だった事例は新鮮でした。

マニュアルは読み手のためのものです。そこでいかにユーザフレンドリーなものにするかといったテーマも目立ちました。技術文書の一部にビデオを盛り込む。例えば順を追って操作の仕方などサポート業務をドキュメントに代わって行う。YouTube、コミュニティ、ブログ、フォーラム、ツイッターなど顧客がアクセスする場所を想定し、Google 検索で可能にするなど、最新のテクノロジーを取り入れた例、3Dイメージの有効性など様々な発表が行われました。

一方、実践的なDITAコードの活用例、マニュアルなどの言語の統一に関する方法の説明など実践的な報告もあり、まさにDITA情報の共有の場であると感じました。


テクニカルソリューション部門


DITAとその関連技術についての発表がありました。翻訳向けのXML規格であるXLIFFの紹介、病院で文書を統合して配信するためのWikiの利用例、カスタムビルドでDITAシステムを構築した体験、DITA 1.2 の新しいリンク機能の紹介、DITA特殊化を取り入れiPADを使った製品購入や操作マニュアルの利用を可能にした例、検索可能なドキュメントを作るのにDITAの中でタグ付けする方法、テストを自動化するための様々なツールの紹介など。

またこの部門ではベンダーによるツールの紹介が盛んに行われました。DITAを採用するにあたってツール選びは非常に重要なポイントとなります。


この続きは月曜日にお話しさせていただきます。

http://www.antennahouse.com/

http://rainbowpdf.com/

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投稿者 taishii : 09:57 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月06日

OEM製品「PDF出力ライブラリ」!

OEM営業では、現在、ソフトウェアメーカ様が製品に組み込んで、複製・再頒布していただくためのコンポーネントライブラリ(ライセンス)を提供しております。

また、お客さまの要望により、機能追加など、柔軟な対応もしております。

本日は、OEMサイトにある製品の中で、PDF作成の、もっともコアに当たる製品「PDF出力ライブラリ」を紹介させて頂きます。

「PDF出力ライブラリ」とは?

PDF構造を理解されている開発者向けに、PDFをより柔軟に、よりきめ細かく、一から作成するための製品です。

機能

PDF出力ライブラリ(PDFCreator)には、次のような機能があり、これらはPDFを出力していく基本的な関数で構成されています。

  • ページの定義
  • 座標位置指定によるレイアウトの決定
  • オブジェクトの配置・決定
    1. テキスト
    2. イメージ
    3. グラフィックス
    4. 注釈
    5. 対話フォーム(AcroForm)
    6. など
  • しおり
  • セキュリティの付加

また、PDF出力ライブラリは、PDF/A、PDF/X形式をサポートしております。

PDF/A
ISO19005 で規定される、長期保存用のPDF のサブセットです。 PDF/A-1(ISO 19005-1:2005)をサポートします。
PDF/X
ISO15930 で規定される、印刷データ交換用のPDF のサブセットです。 PDF/X-1a(ISO 15930-1:2001,ISO 15930-4:2003)、 PDF/X3(ISO 15930-3:2002,ISO 15930-6:2003)をサポートします。

ひとつの応用としましては、既存のPDFを直接編集(オブジェクトの変更、削除)することはできませんが、PDF ファイルのページコンテンツをそのまま、現在作成中のページの矩形領域に埋め込む(PDFインポート)ことが出来ますので、これを利用して、既存のPDFにオブジェクトを追加した形のページを作成することができます。

さらに、ページコンテンツの他に、ページ上に配置されている注釈、対話フォームなども指定に応じてインポートすることができます。

詳細仕様は、「PDF 出力ライブラリ仕様書.pdf」をご覧ください。
評価版お申込み、お問合せは、oem@antenna.co.jp までご連絡下さい。

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投稿者 taishii : 14:04 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月05日

メールニュースの購読について

アンテナハウスのユーザー様向けメールニュースは購読されていますか?
メールニュースには、ユーザー様向けのお得な情報が満載です。

バージョンアップや改訂版のお知らせ
メール購読者対象のキャンペーンのお知らせ
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などをお届けしております。

以下のサイトでメールニュースの例や、購読方法についてご案内しております。

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投稿者 AHEntry : 14:22 | コメント (0) | トラックバック

2012年06月04日

PDFスイート5へバージョンアップできる製品

「PDFスイート5」はアンテナハウスのPDFデスクトップ製品を同梱した統合製品です。

【同梱製品】
瞬簡PDF 作成 5
瞬簡PDF 変換 7
書けまっせPDF5 プロフェッショナル
瞬簡PDF バインダー 3
PDFサイン

弊社ではメールニュースやダイレクトメールなどで、バージョンアップのご案内をしておりますが、これらの案内をユーザー様が拒否されている場合などで、ご自身の製品がお得に「PDFスイート5」へバージョンアップできるのを知らないままの方が多くいらっしゃいます。

PDFスイート5へバージョンアップできる製品と価格をご案内いたします。

PDFスイート4/4.1 ⇒3,150円
PDFスイート1/2/3 ⇒5,250円
書けまっせ PDF5 プロフェッショナル ⇒6,825円
書けまっせ!!PDF4 プロフェッショナル、書ける PDF4(5)Pro ⇒7,350円
瞬簡 PDF 変換 7 ⇒8,400円
瞬簡PDF バインダー3有償版 ⇒10,500円
瞬簡リッチテキスPDF6(6.1) ⇒10,500円
書けまっせ PDF5 スタンダード ⇒10,500円

お申し込みはこちらから


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