« 2011年11月13日 - 2011年11月19日 | メイン | 2011年11月27日 - 2011年12月03日 »

2011年11月20日 - 2011年11月26日 アーカイブ

2011年11月21日

秋のPDFデスクトップ製品、一通り発表しました。今回、製品の整理を行ないました。

弊社では、アンテナハウスPDF、秋のデスクトップ製品の発表を10月から11月にかけて行ないました。
 
今回の製品のバージョンアップでは製品のファミリーを整理しました。改めて、バージョンアップにあわせて旧ファミリーと新ファミリーをどのように整理したかを説明いたします。


1.『瞬簡PDF4』 → 『瞬簡PDF作成5』に名称を変更。

2.『瞬簡/リッチPDF6』
  瞬簡PDF4とリッチPDF6(PDFからオフィスなど)を一体にしていましたが、これを廃止してリッチPDFを別製品とする構成の変更を行い、リッチPDF(PDFからオフィス)を『瞬間PDF変換7』としました。
 
 なお、『瞬簡PDF作成5』と『瞬間PDF変換7』のセットの割安の販売も行なっています。
 
3.『書けまっせ!!PDF4』に、スタンダード、プロフェッショナル、プロフェショナルPlusの3つの製品がありましたが、プロフェッショナルPlusの機能をプロフェッショナルに統合しました。
・新バージョンでは『書けまっせPDF5スタンダード』『書けまっせPDF5プロフェッショナル』の2製品となります。

4.『PDFスイート4』に「スイートツール2」をおまけ的に同梱していましたが、これを大幅に強化して、単独製品とし『瞬簡PDFバインダー3』としました。『瞬簡PDFバインダー3』は、現状、パッケージはなくダウンロード販売のみです。なお、『瞬簡PDFバインダー3』はフリー版を用意しました。

5.『PDFサイン』という電子署名ツールを用意しました。これは新製品です。

6.『PDFスイート4』は『PDFスイート5』となりますが、今後は、次の製品をセット化したものという位置づけとなります。スイートは一般に「特定用途のソフトウェアを詰め合わせたソフトウェアパッケージ」とされていますが、今後は名前のとおりの内容となります。
 『PDFスイート5』では次の製品の詰め合わせとなります。
・『瞬簡PDF作成5』
・『瞬間PDF変換7』
・『書けまっせPDF5プロフェッショナル』
・『瞬簡PDFバインダー3』
・『PDFサイン』

PDF Serverの変換速度は遅いのか

 時々お客様から「変換速度が遅い」とのご指摘を頂戴する事があります。特に旧バージョンとなる「クセロ PDF Server V1.x」を使われていたお客様にはそう思われる方が多いようです。

 この両者を見比べた場合、動作ログ(PDF Serverがどんな処理をしたかを記録したもの)の動きを同じファイルの変換で見比べてみると、V1.xの方はかなり流れが速いのですがV2.3の方はゆっくりに感じます。この辺の感覚的なものも「遅い」と感じる要因なのだと感じます。

 動作ログに関してはV2.xではV1.xに比べて記録する情報は少ないのと、変換動作を優先させるため、動作ログに関しては「後回し」にしているために見た目には遅く感じる部分はあると思います。また、PDF Server自体「高速化」を追求している訳ではなくむしろ「安定化」の方に重点を置いている事もあります。

 ただ、V1.xとV2.0以降ではMS-Office変換などを行うPDF DriverやPDFを処理する部分の基盤技術が異なるため、同列にして比較する事は出来ませんし、そもそも設定内容は良く似ていても細かい部分では異なるために比較してもあまり意味はないとも感じます。

 では、PDF Serverの変換速度はV1.xと比較して本当に遅いのでしょうか?

 正解はケースバイケースとなります。PDF Server のV1.xは「ページ単位」で処理を行う事を基本としています。それに対してV2.xでは「ファイル単位」を基本としています。この違いはどういう感じで速度に表れるかと言えば、ページ数が少なければ少ないほどV1.xの方が速いのですが、逆にある程度ページ数が多いとV2.xの方が速くなります。

 実際に同じマシン(CPU:Pentium4 2.8GHz/メモリ2GB)で計測してみました。V1.5を使用するため、やや古いマシンでの計測になります。2つのExcelファイルをV1.5とV2.3で同じような設定を行って変換した場合です。1つは3シート/3ページ、もう1つは8シート/56ページです。

【3シート/3ページのExcelファイル】
 V1.5:約7秒
 V2.3:約38秒

【8シート/56ページのExcelファイル】
 V1.5:約56秒
 V2.3:約41秒

 変換速度は画像やグラフなどの数によっても変換速度は異なりますが、V2.3ではページ数が変わってもさほど変化はありません。この傾向は他のファイルでも同様となります。

 PDF Serverは設定を見てもらえば分かると思いますが、かなり複雑な設定が出来ます。どの程度の設定を行うかにもよりますが、速く処理を行う事よりもどのような設定でも同じように安定して変換動作が出来る事を優先しています。

 そうは言っても次期バージョンでは多少「高速化」も意識しながら現在開発を行っていますが、そのあたりのバランスもあるためご理解頂けると幸いです。

2011年11月22日

PDF ServerにおけるMS-Office変換の互換性

 PDF ServerではMS-Officeの「Word」「Excel」「PowerPoint」各ファイルをPDFに変換する事が目的のお客様が多くのいらしゃいます。だから、という訳ではないのでしょうがMS-Officeファイル変換に関するお問い合わせの割合もそれなりに高いです。

 その中で一番多いのが「うまく変換出来ない」というお問い合わせになります。ひとくちに「出来ない」と言ってもエラーになったり出力結果が元ファイルと微妙に違ったりとさまざまなのですが、その根本の原因となるとなかなか一筋縄で行かないのが現状です。ここではその理由を少しお話しようと思います。

 ご存知かと思いますが、MS-Officeは95ぐらいから良く使われ始めバージョンも 95 > 98 > 2000 > 2002(XP) > 2003 > 2007 > 2010 とほぼOSと同じような感じでバージョンアップされています。PDF Server V2.3ではこのうち「2007」と「2010」に対応しております。

 MS-Officeで作成されたファイル(ドキュメント)は上位互換なため、MS-Office2003以前で作成されたファイルも変換出来るようになっております。ただ、バージョンアップをする以上、機能追加はもちろんですが、なにかしらの機能が変更になっていたり場合によっては機能が削除されていたりします。2007以降はファイル形式に「Open XML」が導入された事もありインターフェイスも含めて見た目にも大幅な変更がされています。私もそうでしたが、今まで使われていた方の中にはかなりとまどった方もいらしゃると思います。

 つまり、上位互換ではあるものの「100%」同じではないという事になり、このあたりがトラブルの一因としてあります。

 PDF ServerでのMS-Office変換はどうやっているかと言えば裏でMS-Officeを起動してPDF Driverで印刷(PDF出力)して終了する、というような事をしています。そのため先ほどの互換性の問題はそのまま出力として表れてしまいます。

 弊社では当然の事ながらいろいろなバージョンで作成されたドキュメントを相当数テストで変換しています。しかしながらそれでもすべての機能の組み合わせを網羅しているとは言えず、時々サポートの方にお問い合わせがあります。また、現在でもMS-Office2002や2003を使用されている企業が多く、またマクロやその他ツールを利用されているケースも多々あります。ドキュメント自体もいろいろなバージョンのMS-Officeで作成されている事もめずらしくなく、これもまたトラブルになるケースと言えます。

 一番確実なのはMS-Office2007か2010でドキュメントを作成し、PDF Serverで変換する事なのですが諸事情を考えるとこれは難しいかも知れません。そういった事もあり、現在開発中の次バージョンではMS-Office2003も対応を予定しています。PDF ServerがMS-Officeを利用している事もありなかなか難しい面もありますが、この辺は地道に対応を考えながら作業を進めています。
 制限事項や良くあるトラブルは「スタートアップガイド」やホームページのFAQにも情報が載っています。もし何か起こった場合はそちらもご参考いただければ幸いです。


AH PDF Server V2.3 製品ページ

2011年11月24日

PDF ServerでのMS-Office変換時のPDFサイズ

 時々ですが、お客様からPDFのサイズについてのお問い合わせがあるのですが、本日はそのあたりの話をしたいと思います。

 なぜ、このようなお問い合わせがあるのかと言えば、MS-Officeのバージョンによって同じドキュメントでも出力されるPDFのサイズが異なるからです。PDF ServerではMS-Officeを利用してPDF DriverにてPDF出力しているというのは前回も書きましたが、本来は同じドキュメントなら同じ内容を出力すると思いますが、実際は違う処理をしているようです。

 傾向を調べてみますと、新しいバージョンにほどサイズが大きくなる傾向があるようです。また、ドキュメント内に図やグラフを多く使用しているとその差が大きくなるようです。

 サイズに関しては、PDF Serverには「高圧縮」という機能が実装されていますが、残念ながらV2.3ではMS-Office変換では対象外となっております(高圧縮の対象は画像ファイルのみです)。現在開発中の次バージョンではPDFなどにも対象を広げる方向で進めています。

 では、V2.3でサイズを小さくするにはどうすればいいのでしょうか?それは直接PDF Driverの設定で行う事が出来ます。PDF Serverから行うには「タスク設定」の「タスク基本設定」->「プリンタドライバ設定」から「設定」ボタンをクリックするとPDF Driverの設定が表示されます。「新規」ボタンをクリックし、設定画面から「圧縮」タブをクリックすると画像の圧縮が設定出来ます。

 ただし、圧縮方法などの設定値はある程度知識が無いと難しいと思いますし、またドキュメントによっても最適な設定値が異なる可能性はありますのでやはり試行錯誤してお客様の求めるサイズと品質を決めて頂く事になると思います。マニュアルにも少し記述はあるのですが、「バイキュービック法」が割合オススメ出来ます。ただし、圧縮を行う分時間はかかります。これだけで画像が多いドキュメントなら30%ぐらいはサイズダウンを期待する事が出来ます(注:ドキュメントの内容によりますのでサイズダウンを保証する訳ではございません)。

 画質とサイズと言うのはある種のトレードオフの関係にあり、その要求や考え方はお客様によって異なるために正解がひとつではありません。そのため多少面倒ではありますが一度決めてしまえばそれ以降はあまり手間がかかりませんので、気になる場合は評価版をご利用いただき、設定についていろいろと試して頂ければ幸いです。

AH PDF Server V2.3 評価版 ダウンロードページ

●評価版での制限事項
   インストールから30日の評価期間
   実運用にはお使いいただけません。

2011年11月25日

PDF ServerのWeb変換ツールについて

 PDF Serverのプロフェショナル版にはPDF Serverの変換をWebブラウザ上から行うための「Web変換ツール」が同梱されております。これはPDF Server本体とは独立したWebアプリケーションです。

 Webアプリケーションと言うのは、ネットワーク内にWebサーバーを構築した上でセッティングします。「Web変換ツール」ではWindowsだけではなくLinuxでも利用できるように対応するサーバーソフトウェアにオープンソースを利用します。Webサーバーは「Apache」、アプリケーションサーバーは「Tomcat」、データベースには「MySQL」をそれぞれ使用します。

 PDF Server本体とは異なりインストーラーでインストールが出来ず、また使用出来るようにするにはそれなりの知識が必要とされますので、利用するには少々ハードルが高いと思われます。この辺は開発中にすごく悩んだところなのですが、あえて安価に構築できる事を第一にしました。

 さて、この「Web変換ツール」はこれ自体にPDFに変換出来るような機能は持っていません。あくまでPDF Serverのフロントエンド(PDF Serverよりもユーザー側で動作するもの)ツールであり、PDF Serverと連動して初めて意味があります。そのためやっている事と言えばファイルのアップロードとそのファイルを管理する(同じフォルダ内に自分以外の人のファイルがあってもみる事は出来ません)事だけです。

 Webアプリケーションの開発経験がある方なら意外と容易にマネ出来るかもしれません。V2.3からはコマンドラインも実装出来ますので、こちらと組み合わせるとベターでしょう。現在の「Web変換ツール」では残念ながらコマンドラインには対応しておりません。余談ですが、V2.3のプロフェショナル版にはコマンドラインのサンプルとしてASP.NETを利用した簡易Web変換ツールのサンプルがあります。

 「Web変換ツール」はV2.0の頃からほぼそのままです。変換はPDFだけですし、機能的にも物足りななくて導入を考えておられる企業様にはいろいろご指摘を頂いている現状です。そのため、次期バージョンではもう少しPDF Serverの機能を利用できるように大幅な改定を予定しています。
 導入には技術的な事も含めてサポートしております。お気軽にご相談下さい。

 ご相談窓口:システム営業グループ
      TEL:03-5829-9021
      e-mail:sis@antenna.co.jp

About 2011年11月

2011年11月にブログ「I love software!」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2011年11月13日 - 2011年11月19日です。

次のアーカイブは2011年11月27日 - 2011年12月03日です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34