« PDFのISO 32000は決着済み | メイン | PDFによる情報保存の法的な有効性 (1) »
2008年03月25日
透明の扱いについて(メモ)
先日、「萩さん日記」という、とても興味深いブログを見つけました。
http://hagi-san.blog.ocn.ne.jp/hagisan/
XPSにかなり期待しているようです。
どこの方かは存知上げませんが、プロフィールを拝見しますと、「プリンタ、ページ記述言語 (PDL)、電子ドキュメント関連製品の開発や RIP コア技術の開発を 30 年以上」とありますので、中々、すごいキャリアです。尊敬します。もう、1年以上前から書かれていたようで、もっと早く知っていれば良かったのですが。
最新の記事は、「透過レイヤーを含む PDF 生成における問題」という内容です。
概ね、ここに書かれている通りと思いますが、アプリケーションを開発している立場からちょっとコメントさせていただきます。
透過は、GDIプリント・パスではサポートできないというのは正しいと思いますが、じゃあ、「WPF対応のアプリケーションを開発し、透過をサポートするXPSを生成。。。XPSをPDFに変換」とは、たぶん思わないのじゃないでしょうか。
GDIには、透明を表示するAPIがありますので、画面上に透過を表示することができます。また、GDIPlusは透過をサポートするPNGも表示できます。ですので、透明をWindowsGDI画面に表示するのは比較的簡単にできます。
そうしますと、あとは、PDF出力なのですが、PDFを直接生成すれば、透過をサポートするのはそんなに大変ではありません。
例えば、「書けまっせ!!PDF」では、透明度を設定したPNGを画面に表示することもできますし、PDFに出すこともできます。(でも、GDIプリンタにはちゃんと出せないようです。これは、プリンタ・メーカの責任?)
◎透明を設定したPNGと透明を設定しないPNGを画面に表示した例(「書けまっせ!!PDF3」)
◎上のファイルをPDFに出して、Adobe Readerで表示
※PDFファイルをダウンロード
私などは、むしろ、WPFをサポートするアプリケーションを開発する方が大変じゃないかと思います。それに、WPFをサポートすることで、GDIのみのWindowsでは動かないというのは困りますので、GDIとWPFを両方サポートしなければならなくなって、2重の開発投資が必要になります。新しいアーキテクチャに直ぐには乗り換えることができない、ということなのですが。
こんなことを言っていますと、自分が年を取っているなと感じるのではありますが。
投稿者 koba : 2008年03月25日 08:00
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/mt-tbng2.cgi/1005