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2008年02月07日
Page2008 トークショウ「コンピュータ組版の軌跡2」(1)
昨日から池袋でPage2008が始まりました。初日は、レセプションに代えて 「コンピュータ組版の軌跡2」という題で島袋徹、澤田善彦、小野沢賢三3氏によるトークショウがありました。
・コンピュータ組版を中心とした過去の変革を総括し、次世代に何を伝えていくか?
・昨年、取り上げた「コンピュータ組版の黎明期、1970年代」に続き、
ということで、80年代以降のコンピュータ組版、デジタルフォントについての議論がなされました。
これから先の未来に思いをはせながら、業界の先輩の思い出話を楽しくお聞きすることができました。先輩方の過去のお話を伺っている中に、未来への課題も幾つか見つかります。未来への課題につきましては、私たち、現役世代としては、実践の中で回答を出していかねばならないと気を引き締めているところです。
さて、お話の内容ですが、1970年代はコンピュータ組版の黎明期、ということですが、1980年代はいよいよコンピュータ組版が実用になってきた時代ということです。コンピュータ組版と一言で言いましても、次のようないろいろな技術があります。
1.文字の入力
2.印刷のための出力機
3.画面表示
4.組版指定・組版ルールを指定し、実行するプログラム
5.フォント技術
6.組版規則
文字の入力、ということについては、1970年代はタブレット入力から、80年代にはかな漢字変換に代わったのが大きな変化です。さらには、小野沢氏からは、ワープロ専用機でデータを入力し、その結果を写研のシステムに変換するようになってきて、写研側ではクレームが多くなって困ったという発言もありました。
アンテナハウスでも、1980年代はワープロ専用機で作成した原稿を、印刷会社が電算写植機のデータに変換するためのコンバータで大いに商売をさせてもらいました。但し、弊社の製品は、MS-DOSテキスト・ファイルへの変換であり、写研へのコンバータは開発していませんでしたので、小野沢氏にご迷惑をお掛けすることはなかったと思います。
次の出力機という点では、1970年代は光学式の時代でしたが、1970年代後半から1980年代にかけてレーザによる出力の時代に変わったということになります。また、表示装置も、1980年代には、画面で構成できるディスプレイ付きの組版機となり、さらには、ビットマップ・ディスプレイで出力と同等内容を画面で確認できるようになってきました。
(※参考記事)
【凸版印刷におけるCTS開発】
http://www.jagat.or.jp/story_memo_view.asp?StoryID=10739