« PDFの相互運用性問題 (1) — 相互運用性問題とは? | メイン | 2008年・PDFビジネス売上50%増宣言! »
2008年01月18日
Acrobat で、PDFからExcelに変換できる!?
もう、だいぶ前になりますが、PDFからOfficeに変換するソフトの機能を比較した表を紹介しました。
2007年03月08日 PDFからWordとExcelに変換するソフト(古い情報ですが。)
昨日、この表をご覧になった方から、「Acrobat8には、PDFからExcelに変換できる機能があります。表が間違いではないですか?」との問合せを頂きました。もう忘れていましたので、もう一度調べてみました。
Acrobatで、PDFの表をExcelに取り込む方法は、多分、二通りの方法がありそうです。
(1)PDFをSave AsでXML/HTML形式に変換する。ExcelではXML/HTMLを開くことができますので、結果的に、PDFの表をExcelに取り込むことができることになります。
(2)PDFを表示した状態で、表を選んで右クリックして、コンテキストメニューでExcelに取り込む方法。これはAdobeのWebでも紹介されています。
PDFのコンテンツを Microsoft® Excel で再利用する
これがうまくいくのは、綺麗な縦横のセルで区切った表の形式になっているデータをExcelの表にしたいという限定的な場合のみでしょう。
これは、変換というよりも、クリップボードのコピー&ペーストに毛の生えたもの、テキストをコピーしてExcelに張り込むのに近いものと思います。とても日本のユーザが要求する「PDFからExcel変換」の需要には応えられず、無償ならともかく、有償で売れる製品にはならないでしょう。つまり、これは、「PDFからExcel変換」には分類できません。
日本のユーザはPDFの帳票をページレベルでExcelに取り込んで、Excelのデータとした上でページレイアウトまでを完璧に再現することを求めてきます。本当なんですよ。「PDFとExcelでは全然違うのだから、そんなことは、無理・不可能!」と叫びたくなることもあるほど厳しい要求をする人もいます。
なぜか言いますと、日本のユーザには、Excelをほとんどワープロのように使っている人が非常に多いのですね。それで、PDFをExcelに変換するとき、表だけではなく、他の部分を含めてExcel上で、PDFをレイアウト・罫線などを完璧に再現したい、できるものと考えているようです。
多分、米国あたりのユーザはそんなことは求めないのでしょう。そういう意味では、日本のユーザの要求は世界で一番厳しく、日本で満足していただける「PDFからExcel変換」を作ることができれば、間違いなく世界のNO1.になることができると思いますね。という訳で、厳しいお客様に感謝です。
投稿者 koba : 2008年01月18日 08:00
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/mt-tbng2.cgi/938