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2007年10月04日
PDF/Aの準拠性に関する問題点
PDF/Aに関するベルリンでの会議(ISO TC 171 SC2 WG5 Berlin )の結果、PDF/Aへの準拠性に関するアドホックな委員会ができたようです。
以下、http://pdf.editme.com/PDFA-Conformanceより。
問題点1
PDF/Aのパート1は、PDF/A-1のリーダ、ライタ、検証ソフトでテストする前に出版された。出版された後、この標準を使った結果、誤りが見つかり、訂正版を出さざるを得なくなった。そこで、今後の標準の出版にあたって、最終的に認める前に、テストが必要かどうかを見極めて、そのようなテストを行う方法を勧告する。
問題点2
現在、PDF/A-1リーダ、ライタ、検証ツールが、PDF/A-1に準拠しているかどうかを認証する独立の団体がない。そのような、認証団体が存在しなければ、ソフトウエア・ツールがPDF/A準拠であるといってもそれを保証する方法がない。委員会ではそのような状況のリスクを分析し、対策を検討する。
問題点3
PDF/A標準に直接関わっているソフトウエア・ベンダは、標準に関する問題を認識している。しかし、それらの問題が標準で訂正されるのを待つ代わりに、PDF/A-1ファイルを生成するPDF/A-1ライターを開発し、販売している。そのようなPDF/A-1ファイルは、標準に厳密に準拠していないかもしれない。これらのベンダ自身が、それらの厳密にはPDF/A-1標準に準拠していないかもしれないPDFファイルを、検証してPDF/A-1に準拠していると報告するようなソフトウエア・ツールを開発し、販売している。委員会では、ソフトウエア・ベンダが標準に先行するリスクを分析し、問題に対処する方法を勧告する。
以上、やや雑ですが翻訳してみました。
うーーん。我々ソフトハウスには、耳の痛い、話です。
ただし、W3Cなどと比べると、ISOの標準化プロセスって、閉鎖的過ぎるんじゃないでしょうかねえ。
W3CのXSL-FOメーリング・リストなどでは、関連ツールの準拠度なども時々議論されてます。ツールベンダも巻き込んだ、率直な議論の場が必要だと思いますね。PDFは、いままで、アドビの支配下にありましたが、今後は、ISOで標準となるのであれば、仕様策定もオープンなプロセスが望まれます。
投稿者 koba : 2007年10月04日 08:00
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