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2007年03月31日

Open XML と ODFの比較レポート

少し古い情報ですが、Microsoft Office 2007のXML文書形式である「Open XML」と、OpenOffice.orgの文書形式である「ODF(Open Document Format)」についての、IDCの調査レポートの日本語版が公開されています。

IDC report on Open Document Standards (Japanese version)

ODF陣営を中心に、既に、ODFがISOの標準になっているのに、二つ目の国際標準は要らない、という意見も見られるようです。それに対して、このIDCのレポートでは、オープンな標準が二つあっても別に問題はないという結論を出しているように読み取れます。多分、それが、このレポートが、Open XML のWebサイトで公開されている理由なのでしょう。

IDCのレポートは、ざっと一読してみる価値はあります。

ところで、私は、「Office 2007」の文書形式が、標準になることについては、IDCの言うオープンな標準とは別の観点から、大きな意味があると思っています。

このことは、以前に、XML開発者の日にも、コメントさせていただきましたけれども繰り返しますと、— Microsoftは、Word2003で、WordprocessingMLを出したとき、「これが標準だ」、と言っていたはずなのですが、4年経過してWord2007になった時点で、新しいWordprocessingML(2007)は、Word2003のWordprocessingMLとはかなり変わってしまいました。

弊社では、Word2003のWordprocessingMLをいろいろ調べて、Word2003によるXMLオーサリング・システムを開発したりしたのですが、Word2007でファイル形式が変わってしまったことで、また、(全部ではありませんが)やり直しが必要でしょう。

オーサリングだけではなく、サーバべース・コンバータは、Word2003のWordprocessingMLを組み版することはできるのですが、Word2007のWordprocessingMLは組版できません。また作り直しです。そんなわけで、早いところ、ISOの標準になって、Microsoftの独断でファイル形式を変更できないようになると、ありがたいと思っています。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック