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2007年03月30日
PDFからWord、Excel変換ソフトの評価 (6) — 「リッチテキストPDF3D&D」と「いきなりPDF to Data2」 によるExcel変換採点
次に、「リッチテキストPDF3D&D」と「いきなりPDF to Data2」 によるPDFからExcelへの変換結果について、それぞれの変換がどの程度のレベルかを採点してみたいと思います。
PDFからExcel変換は、テスト用PDFファイルを3つ用意しました。
2007年03月27日 PDFからWord、Excel変換ソフトの評価 (4) — 「リッチテキストPDF3D&D」と「いきなりPDF to Data2」 による変換結果
3件のファイルの変換時間合計は、下の表に示す通りで、「リッチテキストPDF3D&D」が15秒、「いきなりPDF to Data2」 は30秒です。「いきなりPDF to Data2」 の方が2倍の処理時間が掛かっています。
採点結果を次に示します。採点の基準は、昨日のPDFからWord変換の採点と同じです。
テスト項目 | 「リッチテキストPDF3 D&D」 | 「いきなりPDF to Data2」 | |
---|---|---|---|
PDFからExcelへの変換 | 3ファイルの処理時間 | 15秒 | 30秒 |
(1)簡単な表とグラフの例 | グラフの折れ線が不正な変換(-10)、測定結果を囲む囲み罫線が第一列に集まっている(-10) (採点80点) |
計測条件の説明部分がセルに適切に配置されていない(-5)、測定結果を囲む囲み罫線の上辺が崩れている(-5)、測定結果の表の左側が完全に脱落(-10)、同右側の背景色が消える(-5)、グラフの黄色折れ線が脱落・メモリなど文字化け(-10) (採点65点) |
|
(2)簡単な財務諸表の例 | 勘定科目が不必要にセルに分かれている(-5) (採点95点) |
数値が勘定科目毎にセルに入らず、複数の勘定科目の数値がひとつのセルに入っているためExcelで再計算ができない(-10)、構成比の数値の位置が行ずれを起こしている(-10) (採点80点) | |
(3)簡単な経費清算書の例 | 上部の境界線が再現されていない(-10)、図形の位置がずれている(-5) (採点85点) |
上部の境界線と文字列がイメージ図形になっている(-10)、表部分数値がひとつのセルに入らずまとめて一つのセルに入っているためExcelで再計算できない(-10)、図形が脱落している(-10)(採点70点) |
3つの文書の採点結果を平均しますと、 「リッチテキストPDF3D&D」は87点。「いきなりPDF to Data2」は72点となります。
こうしてみますと、両者のExcelへの変換結果は比較的高得点のように見えます。しかし、「いきなりPDF to Data2」のExcelへの変換結果は、多分、Excelデータとして再活用できないだろうと思います。
その理由は次の通りです。Excelのような表計算では数値を一つずつセルに入力することで、セルに定義した計算式を使うことができます。しかし、「いきなりPDF to Data2」は、ひとつのセルに多数の数値を入れてExcelのセルを作ってしまうため、上述の計算機能が使えないからです。なぜ、このような仕様になっているのでしょうか?理解に苦しむところです。
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