« 新製品解説セミナーのお知らせ、「書けまっせ!!PDF2」出荷日のお知らせ | メイン | プロポーショナルフォントを使用した縦書き文書 »
2006年12月12日
XSL-FO 2.0 Workshop続き
先週、ボストンでXML Conference 2006 がありました。残念ながら私は参加できませんでしたが、XSL-FO 2.0 についての発表があったようです。
XSL-FO 2.0といえば、10月のハイデルベルグでの会議の報告が公開されています。
Report from International Workshop on the future of the Extensible Stylesheet Language (XSL-FO) Version 2.0
以前に、ブログの第367話~370話で、この会議のことを報告しましたが、会議のレポートが公開されていますので、少し補足してしたいと思います。
レポートは3部に分かれています。
Vertical Text
XSL-FO 2.0 作業委員会では、まず、日本の印刷技術協会の作業委員会を代表して、ジャストシステムの大野氏が、Japanese Document Layout Presentation というタイトルでプレゼンテーションを行っています。このプレゼンテーションのファイルが公開されています。この作業委員会は、ジャストシステムの提唱で設立されたもののようですが、XSL-FO・CSSに日本語組版の機能を追加するように要求を出そうということで、2006年春先からずっと準備していたものなのです。ドイツでの報告はそのサマリのみでしたが、当日は参加者から大変な注目を集めました。
その翌日に、XSL-FOワーキング・グループのみの会議がありました。アンテナハウスはワーキング・グループにも参加しましたが、そこで大野氏のスライドについてもう一度、1枚ずつ、解説を求められまして、みんなでおさらいをしたくらいです。
XSL-FOワーキング・グループは、日本語組版にも大きな関心をもっていることは確かです。ただし、実際のところ、日本語組版について彼らのところに情報があまり入っていないということが実態なんですね。
JIS X4051の英語版(翻訳)が欲しい、と言っていましたが、その後、どうしたのでしょうか。
Requirements
その次は、1998年にXSLのワーキング・グループスタート時点でのXSL Requirements Summaryの話が出ています。8年前の要求事項について、再度、必要度の確認をしています。
レポートの最後に、CSS Compatibilityという見出しがありますが、これはアンテナハウスから提出したレポートについてのことです。
Everyone wanted it, but in fact there were zero votes for compatibility with 3.0, one or two votes for compatibility with CSS 2.1, and none for CSS 2.0; no-one wanted to lost backwards compatibility with XSL-FO 1.0 or 1.1 in order to improve compatibility with the CSS 3 working drafts.
CSSとの互換性は総論賛成、各論反対。だれもCSS 3.0との互換性は望んでないとか、書いてあります。ホントにそうなんでしょうかね。
【参考】
# 第370話 2006年10月21日 W3C Print Symposium 2006 (4) XSL-WG
# 第369話 2006年10月20日 W3C Print Symposium 2006 (3) XSL-FOとCSSの互換性
# 第368話 2006年10月19日 W3C Print Symposium 2006 (2)
# 第367話 2006年10月18日 W3C Print Symposium 2006 (1)
投稿者 koba : 2006年12月12日 08:00
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/mt-tbng2.cgi/532