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2006年12月09日
XSL Formatter V4.1 を出荷開始
2006年12月6日より、「Antenna House XSL Formatter V4.1」を出荷開始しました。先日も、お話しましたが、Extensible Stylesheet Language Version (XSL-FO) 仕様がV1.1勧告になりましたので、それに歩調を合わせて、FormatterもV4.1としたものです。XSL Formatter V4.1 は、XSL-FOバージョン1.1の仕様を網羅した、世界初のソフトウェアです。
今回、XSL-FO V1.1 仕様に正式対応したことになりますが、これは、どちらかといいますと、マニュアル等ドキュメント類をV1.1勧告案準拠→V1.1勧告準拠に、変更しました、ということです。XSL-FOの仕様自体、最終ドラフトから大きな変更はありませんので、プログラムの変更もあまりありません。
むしろ、V4.1では、お客様のご要望に応えて、様々な機能拡張を行っていますので、そちらの方が大きな課題でした。
一番大きな機能追加項目は、2パス組版機能の実現です。
XSL Formatterのサーバ版は、組版を行いながら組版完了したページをPDFに平行して出力し、PDF出力が終わったページを捨てていくことにより、膨大なページ数のドキュメントの組版を可能にしています。
※GUI版は、組版結果を画面表示するため、すべてのページを保持しています。
ところが、前方のページ番号を参照したり、あるいは、(現ページ/全ページ)というようなページ番号の表示を行いますと、ページ番号が確定しないためPDF出力ができず、組版結果をずっと保持する必要がありました。
V4.0までは1パスでの組版しかできませんでしたので、FOの作り方によっては、組版できるページ数の制約がありました。このため、もっとページ数の多い文書の組版を可能にして欲しいという要望が頻繁にありました。
V4.1では、1パス目でページ番号を確定し、2パス目で実際に組版しながらPDFを出力するという、2パスによる組版も設定可能としました。これにより、数万ページに及ぶ巨大な文書も一回で組版可能となります。無論、これをひとつのPDFにするわけではなく、分冊PDFに出力し、PDF間に相互リンクを自動的に設定することもできます。
本格的なXML文書を作る場合、一般的にはデータベースに蓄積したドキュメントを組み立てながらPDFを作成することになります。ですので、100頁、200頁ではなく、数千、数万頁のドキュメントを自在に組版できることが必要となります。
XSL-FOプロセサの中で、大ボリュームの組版という点では、これまでもXSL Formatterが随一でしたが、今回の2パス組版機能追加により、現時点では他社の追随を許さないものになったと思っています。
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