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2006年11月25日
PDF Reference 1.7が出ています
アドビのホームページにPDF Reference の第6版(PDF 1.7)がアップされています。
PDF Reference, Sixth Edition, version 1.7
今回の版は、総ページ数1310ページ。前版PDF 1.6が1236ページですので64ページの増加となります。
ところがファイルサイズが、PDF 1.6が8.86MB なのに、PDF 1.7は、30.93MBと約3.5倍になっています。
これは、なぜなのかと思い、チェックしてみましたところ、PDF 1.7は、タグ付きPDFになっています。PDF 1.6はタグが付いていません。ですので、このファイルサイズの違いは、ほとんどタグ付きPDFに変更したためと思います。
※タグ付きPDFとは、PDF内部に文書の構造情報を持たせるための情報を付け加えたもの。スクリーン・リーダでPDFの文章を読み上げる順序を正しくすることができますので、PDFのアクセシビリティを実現するための技術として使われます。
PDF Referenceもタグ付きPDFに変更とは、いよいよ、米国ではタグ付きPDFが標準になるということなんでしょう。
アンテナハウスのXSL Formatterも、海外のお客さんから、タグ付きPDF出力機能の要求が頻繁になり、漸く今年の4月のV4.0からタグ付きPDF出力機能をつけたばかりです。このときも、タグ付きPDFを作るとファイルサイズが大きくなるので気になっていたのですが。
ちなみに、XSL Formatterのサンプルページの「XMLからXSL-FOに変換するためのXSLTスタイルシートの作成方法」という71ページの文書で比較してみますと、次のようになります。
・タグ付きPDFで作成すると: 1,742KB
・タグ付きでないPDFでは : 871KB
この場合は、大体2倍になっています。ファイルサイズがむやみに大きくなると、ただでさえ、重いPDFがますます重くなって不評になると思うのですが、それを犠牲にしてでもタグ付きにしなければならない時代になるのでしょうね。
タグ付きPDFには、PDF文書が構造情報を含んでいるので、PDFからWordに変換する際、再現性が良くなるだろうというメリットもあります。日本でもタグ付きPDFが普及するまでに、PDFからOfficeへのコンバータもタグを使って変換できる機能を強化しなければならなくなりそうです。
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