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2006年09月09日

Adobe Readerのフォント置換への疑問

最近、新しいPDFを見かけるたびに、プロパティをチェックするのが癖になってしまってます。

今日、JALで航空券を予約してクレジットで支払いましたところ、電子領収書がPDFで送られてきました。早速、開いてプロパティをチェックしたところ、PDFにフォントが埋め込まれていません。

○PDFファイルを表示したところ View image
○このPDFのフォント・プロパティ View image

このプロパティを見ますと、日本語はMSゴシックで表示している、とされています。

この状態は、WindowsXP英語版で地域と言語のオプション(ロケール)が日本語になっています。じゃあ、地域と言語のオプションを英語にしたらどうなるか、と思って試してみました。

WindowsXP英語版のロケールを英語にして同じPDFを表示すると次のようになります。
○PDFファイルを表示したところ View image
○このPDFのフォント・プロパティ View image

これでわかることは、Windowsのロケールを英語にするとKozGoPro-Mediumで表示しているということです。

そこで、今度は、Adobe Readerのインストール・フォルダの下のリソースにある、KozMinProVI-Regular、KozGoPro-Mediumという二つのフォント・ファイルを削除しました。そうすると次のようになります。

まず、Windowsのロケールを日本語にしたとき:
○PDFファイルを表示したところ View image
○このPDFのフォント・プロパティ View image

なぜか、Adobe Readerは、このシステムではKozMinProVI-Regular、KozGoPro-Mediumフォントがないと日本語を表示できないようです。

次に、Windowsのロケールを英語にした状態で、Adobe Readerのインストール・フォルダの下のリソースにある、KozMinProVI-Regular、KozGoPro-Mediumという二つのフォント・ファイルを削除しました。そうすると次のようになります。

○PDFファイルを表示したところ View image
○このPDFのフォント・プロパティ View image

結論として次のことが言えそうです。
日本語にMSゴシックを指定して、フォントを埋め込まずに作成したPDFを表示する際、Windowsのロケールが日本語の時は、MSゴシックで表示するが、Windowsのロケールが英語の時は、KozGoPro-Mediumフォントで表示する。
しかし、なぜかAdobe Readerは、Windowsのロケールが日本語にせよ、英語にせよ、自分のインストール・フォルダにKozGoPro-Mediumフォントがないと表示できない。

ここで使用したのは、Adobe Reader 7.0.8 英語版です。どうも奇妙な動作です。

いづれにせよ、WebでPDFを配布するときは、フォントを埋め込むべきではないでしょうか。そうしないと、PDFを表示する環境によって文字がどう表示されるか、予測が付かないケースが出てくると思います。

※9月9日の記事に、事実誤認がありましたので、9月11日に本文を修正しました。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (2) | トラックバック