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2006年09月01日

ソフトウエアの国際化について

昨日、英語版のWindowsXPの地域と言語のオプションを日本語としたOSで、英文のMicrosoft Word2003で作成した日本語フォントを含む文書をPDFにするとフォントのハンドリングがうまくできていないソフトウエアがあるということを報告しました。

私は、日本で開発したソフトウェア製品を欧米で売りたいと思っていますので、いつもWindowsは英語版を使うようにしています。日常PCを使って仕事する上では、それでほとんど支障を感じることはありません。

ところが、時々、昨日報告しましたように、日本語のWindowsで日本語のアプリケーションを動かしているのであれば問題ないのに、英語版を日本語用に使ったとき問題が出ることがあります。

それで思い出しますのは、20年前、MS-DOSの時代。昔は英語用に開発したOSやアプリケーションで日本語処理をするということは考えられませんでした。そして、Windows3.1、Windows95の時代では、英語版と日本語版は別のアプリケーションとするのが普通で、欧米のソフトウエア製品を日本語化して、初めて日本語で使うことができました。日本のソフトハウスの仕事のジャンルの一つに欧米のソフトのローカライズという仕事がありました。

ところが、WindowsNT、Windows2000、WindowsXPでは、最初から、全世界で使えるように作ることで、ソフトのローカライズの必要性はなくなっているはずです。

アプリケーションに表示するメニューでさえも、Windowsが英語版として動いているときには英語のメニューを表示し、Windowsが日本語で動いているときには日本語のメニューを表示するように作っておくことで、英語環境では英語版として、日本語環境では日本語版として使えるように作ることができます。

ワンソース、ワンバイナリでソフトウエアの多言語化ができるのです。

例えば、アンテナハウスのXSL Formatterはそのように作って、日本語版と英語版を常に同時リリースしています。(同じものなので当たり前ですが)。

XSL Formatter日本語版のWebページ
20060901j.PNG

XSL Formatter英語版のWebページ
20060901e.PNG

上の図を比べていただくと日本語版と英語版が同時進行になっていることをご確認いただけると思います。現在は、最初から国際化を考えて設計することで、プログラムに関する限り、ローカライズ作業は必要なくすことができます。

従って、きちんと国際化を考えて作れば、昨日起きたような問題は本来起きないはずなのです。しかし、現実には起きるのですね、それが。で、この問題が起きるのはやはりフォント周りの話が多く、時々、まれにですが、弊社の社内でも私のPCでしか起きないという問題もなくはありません。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック