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2006年08月15日
PDF/X-2について
さて、しばらく間が空いてしまいましたが、PDF/Xシリーズの最後に、PDF/X-2について調べてみたいと思います。
PDF/X-2は、PDF 1.4を用いた印刷データの部分交換という副題がついていて、次の仕様書で規定されています。
ISO 15930-5:2003
Part 5: Partial exchange of printing data using PDF 1.4 (PDF/X-2)
準拠ファイルとツール
PDF/X-2に準拠しているかどうかの判断は、PDFファイルのバージョン番号でするのではなく、PDFファイルに含まれている印刷用の複合実体の交換に必要な特徴がISO 15930-5:2003の仕様書に沿っているかどうかで判断しなければなりません。なお、印刷用複合実体の再現には関係ない情報が含まれていても差し支えありません。
PDF/X-2準拠のライター(作成ソフト)は、PDF/X-2のファイルを生成することができれば良いのですが、PDF/X-2準拠のリーダ(読むソフト)はPDF/X-2だけではなく、PDF/X-1a:2001、PDF/X-1a:2003、PDF/X-3:2002、PDF/X-3:2003のすべてを適切に処理できなければなりません。
従って、PDF/X-2が、PDF/Xシリーズの最上位規格ということができると思います。
部分交換
PDF/X-2は部分交換という副題がついています。部分交換とは、一部の印刷要素、または要素の資源を、交換から意図的に除外しておき、別途入手可能とする方式です。データ交換で除外された要素をユニークに識別するための情報を提供することができるようになっています。
PDF/X-2の仕様は、部分交換を可能にすることで、他の仕様を補完するものとされています。
※用語については
2006年07月10日 PDF/X-1, PDF/X-1a (ISO 15930-1:2001)をご覧ください。