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2006年07月15日
PDF/XとOutput Intent
PDF/Xの仕様の策定に伴い、ドキュメントを印刷する環境や出力デバイスカラー特性とPDF文書のカラー特性をマッチさせるためにPDFのドキュメント・カタログにOutput Intent辞書が追加されました。
Output Intentは、PDF1.3では、PDFの仕様ではなく、アドビのテクニカルノート#5413として定義されました。PDF1.4からPDFの正式な仕様となっています。
まず、PDF ReferenceのOutput Intentの項目を見てみます。なお、PDF Reference の説明とPDF/Xの各パートでの制約には不一致の部分があり、その場合は、PDF/Xの仕様書を優先することになっていますので注意してください。
表 10.50 PDF/X用の出力インテント辞書
キー | 必須かどうか | 値 |
---|---|---|
Type | オプション | OutputIntent |
S | 必須 | GTS_PDFX |
OutputCondition | オプション | 意図する出力環境を人間に分かるようにコンパクトに記述する |
OutputConditionIdentifier | 必須 | 意図する出力環境を人間に分かるか、機械可読な形式で記述する。一般にはICC Characterization Data Registryのような業界標準を使用する。業界標準でない場合、Customとするか、それともアプリケーション独自でも良い。 |
RegistryName | オプション | OutputConditionIdentifierで定義される条件のURI |
Info | OutputConditionIdentifierが標準の生産環境を指定していないときのみ必須 | 意図する環境を指定するための情報を人間に可読な形で記述 |
DestOutputProfile | 同上 | PDFの文書を出力デバイスに変換するためのICCプロファイルのストリーム |
Output Intentは、現在、PDF/Xのみが規定されていますが、将来は、他の用途にも拡張されるとしています。PDF/X以外では、参考情報としての意味しかもちません。しかし、PDF/Xでは重要な役割になります。
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