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2006年05月02日

PDFとフォント(21) Type3 フォント

Type3フォントは、PostScriptでグリフを表現するものです。2006年04月26日 PDFとフォント(17) Type1 フォントで説明しましたように1980年代は、Type1フォントのファイル形式は非公開でした。

これに対して、Type3のファイル形式は、最初から公開されていましたので、一般の人がPostScriptベースでアウトライン・フォントを開発しようとするとType3を使うしかなかったわけです。

Type3フォントの仕様については、 PostScript Language Reference Manual, 2nd Edition; Addison-Wesley (ISBN #0-201-18127-4)に記述されています。

青木俊道(あおきとしみち)さんという方のWebページで「Type3フォントについて」実際に作って試した話が載っています。

アドビのサポートページで、Type1とType3についての比較を見ますと次のようなことが書いてあります。

・Type3フォントの文字の字形は、標準のPsostScriptの命令で記述できる。
・従って、作るのは簡単。また複雑な形状の文字を作ることもできる。
・アドビは、Type3フォントの仕様を公開したが、自社でType3フォントを作成したことはなく、配布したこともない。
・Adobe Type Manager などのアプリケーションはType3フォントをサポートしていない。

※参考資料
Distinguishing Type 1 from Type 3 Fonts

要するにType3フォントの仕様はPostScriptでグリフを作れるよ、というサンプルのようなものなんでしょうね。

PDF Reference(1.6版)には、5.5.4項(pp. 389~395)に7ページも費やしてしっかりとType3フォントの説明があります。

この部分、もう削除してしまっても良いと思うのですが。Type3フォントなんてフォントに使っている人がいるのだろうか?

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック