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2006年04月22日

PDFとフォント(13) 文字(グリフ)の可視化方法

2006年03月11日 PDFとフォント(1) 書体、グリフ、フォントでは、「フォントとは、書体が同じグリフを集めたもの」と定義しました。

ここでは、文字のグリフを可視化する方法という観点から、コンピュータで使用するフォントの種類について、まとめて見ます。

いま、グリフを可視化するという難しい表現を使ってしまいましたが、その方式として、幾つかあります。

1.点滅するドットのパターンでグリフを可視化する方式

一番簡単な例としては、電光掲示板がその典型的な例としてあげられます。

新幹線の車両や、JRの車両などにはニュースを伝える電光掲示板を良く見かけます。また、野球場のスコアボードにも電光掲示板があります。電光掲示板は、ランプの点滅のパターンで文字を表す仕組みです。

コンピュータの画面、携帯電話の画面、またはプリンタでの印刷などにおいて文字を表す仕組みは電光掲示板方式を精密にしたものです。点滅させるドットを小さくしていくことで、精密さを増しています。

2.ストロークでグリフを可視化する方式
点滅するドットのパターンで表す方式と比べますと、使用される頻度は少ないと思いますが、コンピュータを使ってペンや筆に相当するツールを制御して文字を書くという方式もあります。典型的な例が、プロッタ(ペンプロッタ)と呼ばれる出力装置を使うものです。

この方式は、建築や機械などの設計図面を紙に出力するのに使われる方式で、PDFとは親和性が小さいように思います。

※参考
プロッタ 【plotter】とは

3.その他の可視化方法
グリフの可視化の伝統的な方法として活字などがあります。というよりも活字は可視化されたグリフそのものというべきかもしれません。

この活字の発展形として、日本で開発された独自技術に写真植字(写植)があります。これは、文字盤に記載された文字を、写真の技術を使って、拡大・縮小して印画紙に焼き付けていく、という方法です。

※参考
写真植字機(手動写植機)

活字や手動写植は、コンピュータ技術以前のもので、いわばアナログ方式です。現在は使われることが少なくなっています。

この中で光学的方法で可視化する方式をコンピュータで自動化したものとして、デジタルフォント+電算写植機があります。これは、現在でも新聞の印刷などに使われているようです。

※参考
電算写植

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック