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2006年03月20日
PDFとフォント(9) Officeのフォントダイヤログ-スタイル
Microsoft Officeのフォントダイヤログでは、各フォントに対して、スタイルを指定することができます。
フォント名を選択すると、スタイルのリストボックスに、いくつかのスタイルが表示され、その中の一つを選択できます。このリストが実際のフォントファイルにどのように対応付けられているのかを見てみます。
(1) 大部分のフォント名について、スタイルには
・日本語版では標準-斜体-太字-太字 斜体
・英語版ではRegular - Italic - Bold - Bold Italic
の4種類がリストされます。以下、括弧内が英語版。
例えば、ArialやArial Narrowの場合は、4種類のフォントファイルが存在して、ファミリーを作っています。
2006年03月13日 PDFとフォント(3) 欧文フォントのフォントファミリー
このようなフォントファミリーの場合、標準-斜体-太字-太字 斜体(Regular - Italic - Bold - Bold Italic)の4種類のスタイルは、そのファミリーの4つのフォントファイルと1対1対応です。
(2) 欧文フォントのBitstream Vera Sansの場合は、スタイルのリストにはRoman - Oblique - 太字 -太字 Oblique (Roman - Oblique - Bold - Bold Oblique)の4種類が表示されます。標準(Regular)の代わりにRoman、斜体(Italic)の代わりにObliqueになっています。(スタイルの名前が違う)。
(3) Arial Blackの場合は、フォントファイルは一種しかありませんが、スタイルのリストには標準-斜体-太字-太字 斜体 (Regular - Italic - Bold - Bold Italic)の4つが表示されます。つまりフォントファミリーには実際にフォントがないのに、スタイルのリストにはあたかもファイルがあるかのように表示されます。
(4) 平成角ゴシックStdは、W3、W5、W7、W9がそれぞれ単独でフォント名として選択できます。
(a) W3、W5は、標準 - 斜体 - 太字 - 太字 斜体 (Regular - Italic - Bold - Bold Italic)の4種類、
(b) W7は、日本語版Wordでは太字 - 太字 斜体(英語版WordではRegular - Bold Italic)、日本語版Excelでは斜体 - 太字 - 太字 斜体(英語版ExcelではItalic - Bold - Bold Italic)
(c) W9は、日本語版Wordでは標準 - 斜体 - 太字 - 太字 斜体 (英語版WordではRegular - Italic - Bold - Bold Italic)、日本語版Excelでは斜体 - 太字 - 太字 斜体 - 太字 (英語版ExcelではItalic - Bold - Bold Italic - Bold)の4種類のリストが表示されます。
Officeのフォントダイヤログで平成角ゴシックStdW7,W9フォントを選択した時にスタイルのリスト表示は正しくないように思います。特に英語版はWordとExcelで首尾一貫していません。ソフトウエアのとこかにバグがあると思います。
日本語:Windows2000英語版ServicePack4を国際化したOSを日本語モードで起動+Microsoft Office2003日本語版
英語:WindowsXP ServicePack2英語版を日本語モードで起動+MicrosoftOffice2003英語版
上に述べたことをOpenTypeのFont Subfamilyとの関係について表に整理してみました。
※Officeは上に述べたように、OSと日本語版・英語版で首尾一貫してない箇所がありますので、ここでは英語版のExcelのスタイルリストのみとします。
Font FileのName Table | 英語版Microsoft Excel Font Styleリスト |
|
---|---|---|
Font Family(ID1) | Font Subfamily (ID2) | |
Arial / Arial narrow | Regular | Regular |
Italic | Italic | |
Bold | Bold | |
Bold Italic | Bold Italic | |
Arial Black | Regular | Regular |
* | Italic | |
* | Bold | |
* | Bold Italic | |
Bitstream Vera Sans | Roman | Roman |
Oblique | Oblique | |
Bold | Bold | |
Bold Oblique | Bold Oblique | |
平成角ゴシックStd W3 | Regular | Regular |
* | Italic | |
* | Bold | |
* | Bold Italic | |
平成角ゴシックStd W5 | Regular | Regular |
* | Italic | |
* | Bold | |
* | Bold Italic | |
平成角ゴシックStd W7 | Bold | Italic |
* | Bold | |
x | Bold Italic | |
平成角ゴシックStd W9 | Bold | Italic |
* | Bold | |
x | Bold Italic | |
x | Bold |
○まとめ
(1) Microsoft Office のフォントダイヤログ-スタイルのリストには、原則として、WindowsにインストールされているフォントファミリーのFont Subfamily (ID2)に設定されている名前が表示される。
(2) 但し、フォントファミリーにはFont Subfamily (ID2)に該当する設定を持つフォントがないのにリストにスタイルが表示されることもある。
上の表で * を示したセルが該当。
(3) Font Subfamily (ID2)になく、かつ、無意味と思われるスタイルが表示されることもある。
上の表で x を示したセル。バグ?。
投稿者 koba : 2006年03月20日 08:00
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