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2006年03月03日

PDF/A とコンシューマ・デバイス

PDF/A仕様はISOの標準になったことを以前に読んで頭の片隅にありました。
例えば、PDF/Archive Secures ISO Approval

これは、PDFを長期に保管するための仕様で、どうせ電子図書館用の仕様だろうからあまり重要じゃないだろうと思ってました。

しかし、アドビシステムズのBill McCoyのブログMore on PDF/Aを読むとどうやらそうではないようです。

PDF/Aは、アドビが、NTTドコモ、アクセス、ノキアの携帯電話などのPDFビューアや、ソニーの電子ブックビューアSony Reader PRS-500に提供しているPDFビューアは、PDF/Aをベースとして拡張したPDF/A+というべき仕様に基づいていると言っています。

これらのコンシューマ・デバイスでは、パソコンとは違って、CPU、メモリなどのコンピュータ資源が乏しいため、PDF1.6をフルに実装したビューアを動かすのは無理があります。

Bill McCoyによると、そういうコンシューマ・デバイス用に制限したPDF仕様としてPDF/Aが重要とのことです。

この他、PDF/Aが重要なポイントとして、次のことをあげています。
(1)AppleのQuartzのような異なるイメージング・モデルなどで動く代替ビューアを可能にし、クロス・プラットフォームでビューア開発ができる。

(2)新しい機能を使ったPDFが、古いあるいかサブセットのビューアで見えにくくなるという問題に焦点をあてている。

(3)PDFの中のスクリプトなどのプログラムを使えなくすることで、PDF表示のコンピュータへの依存性、セキュリティ上の危険性を減らす。

こうしてみますと、PDF/Aに対する認識を改める必要がありそうです。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック