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2006年02月12日
もっともsuckでないソフト
YahooのXSL-FOグループのメーリング・リストにShameless Self Promotionという風変わりなメッセージが投稿されました。投稿者を見ますと、Eliot KimberさんというTexasのXMLドキュメントの仕事をしているコンサルタントです。
こんど、XMLとそれに関連する技術的な話題についての個人ブログをはじめたので、見てくれという投稿です。ブログはこちらです:
http://drmacros-xml-rants.blogspot.com/
タイトルが面白い。
DR. MACRO'S XML RANTS
Rantという単語は知りませんでしたが、辞書を引くと「どなること・大言壮語」ってあります。なるほど。納得です。数年前、シカゴの同業のコンサルタントの事務所を訪問したのですが、その人に、Kimberさんってどんな人?と聞きましたら、曰く「丘の上にのぼって叫ぶ人だよ」とのこと。
このブログはまさしくその形容が当てはまります。
Kimberさんのプロフィールによりますと、大学を卒業後、IBMのリサーチ・トライアングルでテクニカル・ライターの仕事を始めてから、25年間マークアップ言語をベースとする執筆と出版 — この日本語は、あまり適切ではないかもしれません。テクニカルライティングというとマニュアル類の制作が多いのだろうと思います。— に携わった。SGMLやXML関係の仕様の制定にも数多く関与し、現在は、XSL-FOのV1.1仕様のサブ・ワーキンググループのメンバーとしても積極的に参加している人です。
このsuckって単語は、私の使っている35年前の三省堂の辞書には載っていませんが、Webで調べると、むかつくほどひどいという意味です。
彼によると、標準をサポートするソフトウェアで、標準が要求することを完全にサポートしているものはなく、また、大抵のソフトウェアにはバグがあり、パフォーマンスが悪いなどの問題があるので、必然的に、すべてのソフトウェア製品はむかつくほどひどいってことになるとのこと。
その中で、suckでない(ひどくない)製品の基準は、
(1) 標準をどれだけサポートしているか。特にユーザにとって必要な要求をサポートしている程度が高ければ高いほどsuckじゃない。
(2) ソフトウエアの工学的にみて優れていて、パーフォーマンスが高く、バグが少なく、コストパーフォーマンスが良く、サポートが良く、ドキュメンテーションが良く、インテグレーションがし易いほどsuckじゃない。
で、その次の記事は:
比較的suckじゃない、幾つかのツール
ここで、トップに彼が出会ったツールの中で最もsuckじゃないツールとしてAntenna House XSL Formatterを紹介してくれました。
言い換えますと、Antenna House XSL Formatterが最も良いツールだと言ってくれたわけです。
XSL-FOは標準仕様になってから、満4年半が経過して、20種類近くの実装が出てきています(2006年02月08日 XSL V1.1 仕様についての多言語組版研究会開催を参照)。
その中で世界NO.1というのは、自分で言うのもなんですが、オリンピックの金メダルに相当すると言っても良いと思います。ちょうど、今、トリノ・オリンピックですが。
オリンピックの金メダルと違って、ビジネスの金メダルは、毎日が戦いです。チャンピオン・シップを過去のものにしないように、今後も、さらに精進したいものです。
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