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2005年12月08日
PDFの作成方法(17) – デジタル複合機
FAX、スキャナ、プリンタ、複写機を統合したデジタル複合機が増えています。複合機では、PDFの作成については、既に述べたスキャナーやFAX受信とほとんど同じといえるでしょう。
さらに、デジタル複合機は、コンピュータと同じようにOS(オペレーティング・システム)を搭載していて、いろいろなアプリケーションを連携して動作させることができるのが特徴です。
例えば、リコーのimagio Neoシリーズのニュース:
デジタル複合機だけで、さまざまなセキュリティ設定をしたPDFファイルを簡単に作成するimagio Neoシリーズ用アプリケーションソフト「imagio 暗号化PDF タイプA」を新発売
こういうビジネス用の高級機ならいろいろな機能があっても驚きませんが、ブラザーのデジタル複合機MyMio DCP-110Cなんて、Amazonで9,480円(税込み)なのに、 ドキュメント管理ソフトまでついていて、色々なフォーマットのファイルからPDFファイルを作成でき、複数枚の原稿を1つのPDFファイルにまとめることもできるようです。ちょっと驚きですね。
スキャナーで紙文書をスキャンしてPDFファイルを作成したり、FAXで受け取った文書をPDF保存したりするのは、単機能機でもできることは既に述べました。
さらに複合機になってコンピュータを搭載していれば、作成したPDFファイルを電子メールに添付して送信したり、OCRにかけて透明テキスト付きPDFにしたり、画像を圧縮したり、あるいは、PDFファイルに暗号を掛けるなど、アプリケーションを増やしていくことで機能の追加が可能になります。
既に紙になっている書類を電子化しようとしたら、一番手っ取り早いのはスキャナで読み取ることです。特に、e文書法の施行に伴い、従来紙で保存が義務付けられていた書類の電子保存が認められることになったということで、紙の書類を電子化する需要は拡大するものと思います。
こうしたことから、ビジネスから個人まで、しばらくは、デジタル複合機はうけに入りそうに思います。
ただ、問題は、このようなデジタル複合機で作成したファイルは基本的にはビットマップの画像データです。透明テキストをつけて検索可能にしたものも増えているとは言っても、このテキストは書式を持っているわけではないでしょう。
パソコンでOffice文書からPDFファイルを作成した場合、PDFの内部は命令の集合です。これに対して画像データをPDF化したものの実体は画像に過ぎません。表示した見かけは似ていても、中身はまったく違うものです。PDFファイルを再利用したり、検索したり、印刷したりという観点からは、相当に異なります。
なんでもPDFファイル化できるという柔軟さが混乱を招く結果にならなければ良いですが。
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