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2005年10月25日
PDFってどんなもの(4) – Portableとは
PDFは、その名を可搬な文書形式(Portable Document Format)というように、文書をお互いに交換する場合に最適な電子ファイル形式です。このことについて少し説明してみたいと思います。
下の図をご覧ください。ここではAさんが自分のパソコンで作成したファイルをBさんに渡して、Bさんが表示して内容を確認することを図式化しています。
Aさんは、自分のパソコンでMicrosoft Wordを使って、文書を作成し、それを「文書ファイル.doc」という名前をつけて保存します。すると、Aさんのパソコンのハードディスクの中には「文書ファイル.doc」というファイルが新しく作成されます。
この内容をBさんに見てもらうために、「文書ファイル.doc」を電子メールの添付ファイルとしてBさんに送ります。すると、Aさんから受け取った「文書ファイル.doc」の内容を、Bさんが、自分のパソコンで読むには、通常は、パソコンにMicrosoft Wordがインストールされていなければなりません。これは、「文書ファイル.doc」の内部が、Microsoft Word専用の形式になっていますので、他のソフトウェアでは(Word互換のリーダを持っていない限り)読めないためです。
これに対して、Aさんが、「文書ファイル.doc」の内容をPDF形式(「文書ファイル.pdf」)にしてから、Bさんに送ることもできます。そうすると、BさんはAdobe ReaderなどのPDF Viewerを使って「文書ファイル.pdf」の内容を読むことができます。
このようにPDFファイルを交換すれば、受け取った側ではオリジナル文書を作成したアプリケーションが無くてもファイルの内容を読むことができます。これが、PDFファイルが、可搬(Portable)であるということの基本的な意味です。
そういえば、昔、アドビシステムズは、AcrobatにAcrobat Exchange(交換)という製品名をつけていましたね。
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