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2012年08月20日
ついに販売開始!「AH PDF Server V3」
ここのブログでも以前から少しお伝えしましたが、「AH PDF Server V3」がようやく販売開始になり、V2の発売から約2年9か月ぶりのメジャーバージョンアップとなりました。
「PDF Server」としては数えて3代目になるのですが、操作性(設定など)はV1の頃から引き継ぎながら内容的にはほぼ変更がありませんが、基盤技術も含めて中身はまるで別物になっています。特に今回はV2をご利用になられているユーザー様や評価して頂いた方の意見を元にほぼすべてのコードを新規で書き直しました。その分、やや販売開始が遅れてご迷惑をおかけいたしましたが、満足の行く仕上がりにはなっていると思います。
今回バージョンアップを行うにあたり、以下の点を重点項目に挙げて開発を行いました。
・変換速度の高速化
・オプションによる機能の追加
・MS-Officeの幅広い対応
■変換速度の高速化
主にMS-OfficeファイルをPDFに変換する時の速度なんですが、V2のお客様で一番不満な部分としてよく意見されました。以前のエントリー「PDF Serverの変換速度は遅いのか(http://blog.antenna.co.jp/ILSoft/2011/11/pdf_server_8.html)」でも書きましたが、決して遅い訳ではなくて平均化した結果なのですが、それでもこれが理由で弊社製品に二の足を踏んだお客様もいらっしゃった事は事実であり、そのため変換速度の改善は必要だと痛感しました。
ここで一点だけ誤解を招かない様に確認しておきますが、開発側としては決して「速度第一」でPDF Serverを設計していません。あくまで「変換品質」が第一であり、その次に「安定稼働」に留意しています(それでもMS-Officeを利用しているために定期的な再起動などのメンテナンスは必要ですが)。速度はその次に重要なファクターとして捉えております。
参考までに実測値を掲載しておきます。変換設定や変換に使ったファイル(条件)は同じです。設定に関してはほぼ同じですが、実際にはV3の方が少し余分に処理を行っています。
【使用マシン】
・CPU:Intel Core2 Duo E8400(3.00GHz)
・メモリ1GB
・OS:Windows Server 2008 R2
・MS-Office 2007
【Wordファイル変換】
・V2.3MR2 → 約16秒
・V3.0 → 約11秒
【Excelファイル変換】
・V2.3MR2 → 約24秒
・V3.0 → 約10秒
変換で使用したファイルはどちらも小さめのファイルです。実際は変換に使用するMS-Officeのバージョンやドキュメントの中身(図形や写真などの有無など)でも変わってきますが軒並み速度は上がっています。結局は1ファイル毎の積み重ねなので、運用を行うと結構な差になります。
また、V2ではたくさんのタスクファイルを短い間隔で動作させるとCPUの使用率が100%近くになる事が多かったのですが、V3ではそこまではないです。
■オプションによる機能の追加
いろんな機能を追加して包括していくとシステムが肥大化してしまい、速度の低下にもつながる恐れがあります。それと同時に、お客様から見れば不要な機能追加で価格が上がってしまうのはおそらく一番納得が行かない事でしょう。
そのため、V3から一部の機能を「オプション」としてシステムの外に出して必要なお客様に選択して頂けるようにしました。現在のところ、以下のようなラインナップを予定しています。
【オフィス変換オプション】
弊社製品の「瞬簡PDF 変換7」のエンジンを使用して、PDF ServerでPDFや画像ファイルなどからオフィス(MS-Word/Excel/PowerPint/一太郎)のファイルを生成します。100%思い通りのレイアウトになる保証はありませんが、かなり高精度で再現します。これは評価版も用意する予定なので、一度試して頂きたいと思います。
【CAD変換オプション】
国内で良く使用されるCADソフトの「AutoCAD」シリーズと「JW-CAD」の2つのファイルをPDFへダイレクトに変換します(PDF Driverを使用しません)。また、CAD変換のみをメインに利用されるお客様のために「AH PDF Server CAD」というバージョンも同時に発売を予定しています。これはスタンダード版をベースに実行出来るタスクが同時に1つだけと限定されますが(複数設定する事は可能です)、CADオプションとセットにして割安にしたお得なものです。
【Web変換オプション】
V2.xではプロフェッショナル版に「Web変換ツール」が付属していましたが、今回は別オプションとして再構成しました。Windowsサーバーをターゲットにして設定もある程度ユーザーが出来るようになりました(システムに登録した設定も選択して使用可能です)。多少サーバーとデータベースの知識が必要となりますが、使い勝手は向上したと思います。発売は9月上旬から中旬頃を予定しています。敷居が高い分、導入支援も行う予定なので気軽にご相談いただけたらと思います。
■MS-Officeの幅広い対応
今更感が少しありますが、最新ではなく以前の「MS-Office2003」にも対応しました。MS-Officeは定期的にバージョンアップされて機能も追加されていますが、企業の場合は新たにライセンス購入をするとそのコストも結構かかるため、今でも最新バージョンではなく2003やそれ以前のバージョンを使っている所も結構あるようです。お客様からも「MS-Office2003は使えないのか」との質問が今でも若干ではありますが寄せられます。
あと、PDFに変換する時に2003、2007、2010では内部的に動作が異なるためか、バージョンが上がるにつれて出来上がるPDFのサイズが同じドキュメントでも大きくなる傾向があります。それも踏まえた上でお客様に選択して頂く幅が広がっていると思います。
次回から少し「AH PDF Server V3」の新しい機能などを中心に紹介しようと思います。
投稿者 AHEntry : 2012年08月20日 10:10
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