ツイート
« 2011年09月20日 | メイン | 2011年09月22日 »
2011年09月21日
AH FormatterとFormatter Clubをよろしく
こんにちは。XML自動組版ソフト AH Formatter の開発担当です。いつもは「CSS組版ブログ」にいるのですが、今日はアンテナハウスのメインのこのブログに進出です。
このブログでも案内がありましたが、AH Formatter とその関連技術(XSL、CSS、XML 多言語組版など)に関心をもっていただいている皆様と開発者とをつなぐコミュニティとして“Formatter Club”を7月に発足し、先週9月16日に第2回定例会を開催しました。私からは、AH Formatter V6の紹介(この資料もXHTML+CSSでAH Formatterで組版)と、いくつかのサンプル文書をAH Formatterで組版して見せるデモを行いました。
お見せしたデモは次のものです:
米国国税庁の案件のためのテストデータ
段組のページに段をまたがる図表の配置が多用されています。たとえば3段組のページの右下に2段抜きで表があるなど。
-
これの第2版が公開準備中で、その書籍版の組版をAH Formatterで行います。データはXHTML+CSSですが、AH Formatter拡張を含むページ組版用のCSSスタイルシートを指定しています。V6でのfloat拡張を利用することにより、図版の配置が最適化され、従来のXML自動組版では図版が多いとページに余分なアキが生じやすかった問題が解消されています。
青空文庫のXHTMLを縦書きのCSS指定で
縦書きで、文庫本のような体裁になるように柱やノンブルをつけています。図版はV6の拡張floatを利用して、天・小口寄りに自動的に配置しています。AH Formatterが、縦書き青空文庫ビューアーになるというデモです。
このようなデモをするとき、AH FormatterのWindows版GUIアプリケーションは便利です。AH Formatterはサーバー上のシステムに組み込まれて利用されることが多いのですが、このWindows版アプリケーションは、手軽にAH Formatterの組版を試すために使えます。
(AH Formatterはマルチプラットフォームであり、Windows以外に、Mac OS X、Linux、各種Unix系のOS用のものがあります。いまのところWindows版のみGUIアプリケーションを用意しています)
Windows版AH Formatterアプリの動作は、Webブラウザに似ています。HTMLやXMLのURLを指定すると組版がはじまりページが表示されます。ファイルをWindowsエクスプローラからドラッグ&ドロップでAH Formatterに与えることもできます。また、Webブラウザのアドレスバーのアイコンをドラッグ&ドロップしてブラウザで開いているURLをAH Formatterで開くこともできます。
AH Formatterの上級ユーザーにも意外に知られていないのは、文書ファイル(HTMLまたはXML)と、スタイルシート(CSSまたはXSL)を別々にAH Formatterにドラッグ&ドロップすることも出来るということです。文書とスタイルシートを同時にドラッグ&ドロップすると、両方組み合わせて組版されますが、はじめに文書をドラッグ&ドロップ、次にスタイルシートをドラッグ&ドロップ、あるいはその逆の順番で行うこともできます。
青空文庫のXHTMLファイルをAH Formatter V6拡張入りのCSSを指定して組版するデモでは、まず青空文庫のXHTMLだけをAH Formatterにドラッグ&ドロップしました。そうすると、Webブラウザで表示するのと同じように、青空文庫XHTMLにもともと指定されているCSSだけでまず組版された結果が表示されます。そこに、CSSファイル aozora-ah.css をドラッグ&ドロップすると、こんどはそのCSSを使っての組版に変わります。さらに別のスタイルシートをドラッグ&ドロップしてスタイルを切り替えるといったこともできます。
どうでしょう? まだAH Formatterを試していない方も、試してみようという気になりませんか?
AH Formatterは評価版をダウンロードして試してみることが可能です。おすすめなのは、Formatter Clubに入ることです。そうすると、開発中の最新版のAH Formatterをダウンロードしてお試しいただけます。Formatter Clubには、AH Formatterのベテランユーザーや組版のプロたちも集まっていて、MLや定例会でノウハウを交換して知識を広げることができます。
ということでAH Formatterと、Formatter Clubをどうぞよろしく。それから「CSS組版ブログ」のほうもよろしく。