« 2006年01月11日 | メイン | 2006年01月13日 »

2006年01月12日

PDFと文字(21) – 大文字セット

漢字の大文字セットを使うことができるものには次のようなものがあります。

1.まず、今昔文字鏡です。
・文字鏡研究会のWebページ:
http://www.mojikyo.gr.jp/

・文字鏡関係製品のWebページ
http://www.mojikyo.com/

諸橋轍次著『大漢和辞典』に収録されている約5万の見出し漢字を含め、日本・中国・台湾・韓国・ベトナムの漢字12万字を収録しています。他に、また、梵字・甲骨文字などまで入っているようです。

文字鏡はなかなかすごいプロジェクトだと思います。日本で漢字についてこのようなデータが作成されていることはすばらしいことです。

2.次は、東京大学多国語処理研究会が作成しているGTフォントです。
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/GT/

漢字が約67,000字TrueTypeフォントとして作成されているようです。

GTフォントはWindows上でも使うことができるようです。
また、BTRONをOSに使っている超漢字もGTフォントを使っています。

2005年12月の日経ネットの記事によりますと、TRONプロジェクトを率いる東大の坂村教授は、約12万字からなる世界最多の漢字フォント集を作成した、と発表しています。これは、文字数がGTフォントの2倍近くなっていますが、GTフォントとどんな関係なのでしょうかね?

3.それから島根大学のe-漢字データベースがあります。
http://ekanji.u-shimane.ac.jp/
・大漢和辞典((株)大修館書店発行) 50305字
・康煕字典の49188字
・Unicodeの20902字
・新字源((株)角川書店発行) 約9900字
の漢字コードから字形を検索できます。


それにしても、漢字の話になりますと必ずと言っていいほど、『康煕字典』が登場します。

この辞典はもともとは、清朝の皇帝が作ったものなのだそうです。清朝の国家プロジェクトということです。できたのは18世紀の初頭ですから、比較的新しいものですが、日本では江戸時代1780年ということ。そうしてみますと、漢字の歴史が数千年といっても、現代漢字の典拠ができてから、まだ300年経っていないと言って良いのでしょうか?

投票をお願いいたします

投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック