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2008年06月03日

XPS vs PDF : XPSの方がPDFより優れている点

Global Graphics社のXPS FAQを読んでみました。これは、XPSについて分かりやすい説明になっています。英文なのが残念ですが。

XPS FAQ January 2008

Global Graphics社はMicrosoftと一緒にXPSを積極的に推進している会社ですので、XPSについての良いことを書いているのだろうと思います。読んでいますと、やはり、そのうちXPSがPDFよりもポピュラーになるかも知れないという気持ちになってきますので不思議です。

この中にXPSがPDFに比べて良い点がいろいろ書かれています。一つ、あまり多くの人が指摘してないですが、という前置きで、PDFでは妥当性の検証ツールがないが、XPSには妥当性検証のツールがいろいろあるという話が出ています。これは、エンドユーザの方々には理解し難いかもしれませんが、PDF関連の開発をしている立場では共感できます。

PDFのツールを開発している会社は沢山ありますが、大抵はPDFが正しくできているかどうかはAdobe Readerで表示できるかどうかで判定しているようです。但し、Adobe Readerで表示できるからといって正しいPDFとは限らず、正しくないPDFは、どこか(例えば、ダイレクトPDF印刷など)で破綻してエラーになることがあるようで、これはプリンタ・メーカ泣かせだそうです。

PDFのシンタックス・エラー、標準非準拠の可能性は大きな問題で、特にPDF/Aについては、準拠性を確認する方法が検討されているということは前にお話しました。

2008年05月18日 PDF/Aの妥当性検証について

XPSでは最初から妥当性検証のツールが用意されています。XPSはXMLで記述されていますので、XMLの仕組みを使って妥当性検証ができるという有利な面もあるようです。

■XPSの妥当性検証ツール
・Windows Vista DDK のIsXPSツール
・Windows Vista DDKの LooksGood

他に、検証サービスをしている会社もありますね。

あと、PDFでは、フォント埋め込みが必須になっていないため、フォントを埋め込まないPDFが作られて、環境によっては表示が正しくないことがありうるのですが、XPSはフォントの埋め込みが必須とされているのでそういう問題がないというメリットもあるとのこと。

投稿者 koba : 2008年06月03日 08:00

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