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2008年05月25日

xfyとXMLビジネスの難しさ

5月23日ジャストシステムの決算短信が発表になりました。注目のxfyビジネスはどうでしょうか?

過去に何回かお話していますが、一般論としてXML文書関連のビジネスはなかなか難しいと思います。

米国では最大手XML文書管理ソフトのベンダであったアーバー・テキストはだいぶ前にPTCに買収されました。
2007年05月26日 xfyの未来は?

その後はと言いますと、PTCは、5月6日から9日にかけてVancouverで開催されたDocTrainWest2008のプラチナ・スポンサーでブースを出していましたが、アーバー・テキスト時代の営業担当がいなくなってしまったようで、当日は、ブースで製品のデモをできる人もいない状態だったとのこと。
DocTrainWest2008

さて、ジャストシステムの決算短信によりますと、ジャストシステムが買収したXMetalも、売上高は5億7千万円と倍増したものの、経常赤字が7億96百万円と2期連続赤字。

XML最大の市場である北米で、しかも昔からの名高いものでも、この状態ですから、この二つを合わせ見てもそれだけ難しいビジネスであることが分かります。

xfyの2007年度事業については、次のように総括されています。
・xfyプラットフォーム「xfy Enterprise Basis 2.1」と統合情報基盤「xfy Document Solution Core 1.0」を3月出荷
・xfyはプラットフォーム的なもののため、プログラムとユーザ・ニーズにギャップがあり、顧客導入要件定義を決められず、売上高の計上に至らなかった(そのような案件が多い?)。
・国内売上1億7千万円。海外は欧州・北米でそれぞれ1件のサービス売上高のみ。
・xfy事業の損失: 国内で32億円。海外の営業活動で19億47百万円
 (合計すると損失51億47百万円になりますので、他のビジネスは黒字?)

また、2008年度の計画は、
・国内を優先して進める。海外はXMetal製品の販売に集中。また、北米中心の営業体制にする。
・xfyは、「xfy Document Solution Core 1.0」をベースにして、マニュアル・ソリューション、仕様書管理ソリューションとその横展開、EDIなどの既存の擬似XMLデータとの連携、メタ情報検索技術応用の検索ソリューションで売上確保
・xfy開発の人員の40%をサービス開発チームに異動。xfy関連製品と市場ニーズのギャップをサービス開発で補って、事業立ち上げを急ぐ。
など。

苦労しているようです。サービス開発を事業とすることの難しさは、システムを作っている時は忙しいですが、受注が途絶えると、技術者がアイドリングしてしまうことです。私の経験でも、これを避けるためには、やはり一定規模、または、サービス開発の事業運営ノウハウが必要ではないかと感じています。つまり、ライセンス販売がうまくいかないからといって、サービス開発で売上高狙いに行っても、規模は大きくなるかもしれませんが、利益が出せるというものでもないように思っています。でも、会社の経営は、いつでもいかなる環境でも利益を上げなければなりませんし、また利益を上げることができるものと思います。なかなか現実化できないですが。まず、なにがなんでも利益を上げなければならないと思わなければなりません。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック