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2007年12月09日
PDF vs XPS
Adobe のブログを見ていましたら、PDFとXPSを比較して(PDFが良いと言っている)記事が、12月7日付けで掲載されていました。
If You Are Considering XPS, Consider This(XPSを検討しているなら、この点を考えましょう)
ここには2つのPDFがあり、それぞれ一つの観点でPDFの方が良いと言っています。
1.Print Workflows(印刷のワークフロー)
2.Electronic Approvals(電子的な承認)
まず、印刷のワークフローですが、ここはアドビが歴史的に強い、商業印刷業界の話なので、大体、予測が付くというものですが。
・XPSは、Windowsベースで、オフィスの仕事に使うなら適切かもしれないが、伝統的な商業印刷に使うには、様々な欠陥がある。
-Type 1フォントをサポートしていない。
-DeviceN、LABカラーをサポートしていない。
-滑らかなシェーディング、トラッピング、オーバープリントとノックアウトなどをサポートしていない。
・典型的なMicrosoft Officeの文書でさえも、うまく印刷できないことがある。
-Word 2007に付随するテンプレートでさえもXPSで表現できないものがある。
次に電子的な承認という点では、電子署名機能を取り上げています。PDFとXPSについて次のような比較を行っています。
・PDFは2000年から電子署名の機能があり、ユーザの利用経験により、改良されてきた。
・PDFの電子署名では、署名の外観をつけることができるので、電子署名の専門知識のないオフィス作業者でも、署名の外観から署名者、署名の妥当性などを判断できる。
・MicrosoftのXPSビューアでは適切な承認ワークフローを構築できない。
-XPSの仕様では、署名をする場所を指定できるが、MicrosoftのXPSビューアではそれを実装していない。
-IEに統合されたブラウザベースのXPSビューアでは、特定のページではなく、文書の周囲に署名をつける。すなわち、封筒に署名しているようなものだ。例えば、印刷したら署名されていたかどうかもわからなくなる。
-その上、MicrosoftはXPSビューアを2種類提供しているが、それぞれで署名の取り扱いが違う。
IEに統合するタイプのものでは、文書に署名することと検証とができる。一方、スタンドアロンで走るXPSビューアEPは、署名情報を全く表示できない。IEを使っていないユーザは、XPS ビューアEPを使用せざるを得ないのだが。
10年以上の歴史のあるPDFと、1年生のXPSを比較してみれば、それは、いろいろな欠点を上げることができるでしょうね。
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