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2007年08月23日
DITA Open Tool Kit 1.4 未完成
先日、2007年08月16日 DITA、初のバージョンアップでV1.1となるで、DITAのOpen Tool Kitが、1.4になったことを紹介しました。これについて、もう少し調べてみましたので、情報を補足します。
DITAのOpen Tool KitはSourceForgeでオープンソースとして公開されています。
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=132728
DITAをXSL-FOに変換(最終的アウトプットはPDFを想定)するツールキットは、べースはIBMが作ったものです。XSL-FOプロセサはFOP用を想定しています。現在、V1.4になっているのはこれです。
さらに、XSL-FOプロセサとしてXEPを想定するプラグイン
Plug-in: FO FO-1.2.1 November 8, 2006
があります。これはカナダのIDIOMが開発・寄贈したオープンソースです。前述のIBMのTool Kitへのプラグインとして機能拡張を提供しています。SorceForgeを見ますと、こちらの方は、まだ、1.2.1版で1.4にアップデートされていません。
[dita-users] Digest Number 1509
* A new version of the FO plugin developed by Idiom will be posted soon, with support for the new bookmap standard from DITA 1.1.
ということなので、いま、開発中なのでしょう。
アンテナハウスでは、この両方をXSL Formatterで使えるように変更したTool KITを提供しています。
IDIOM製はまだ改訂されていない、ということで、IBM製を調べてみました。
DITA Open Tool Kit 1.4をダウンロードして評価しました。一番簡単なデモプロジェクトは通り、FOPでもXSL FormatterでもPDFが作成できます。
しかし、language referenceのような本格的な文書を、ditamapから処理しようとすると、
[xslt] [DOTX031E][ERROR]: The file file://sthead.dita is not available to resolve link information. Either the file could not be found, or a DITAVAL file was used to remove the file's contents. Be aware that the path information above may not match the link in your topic. Check to make sure thefile exists and DITAVAL file isn't used to remove the contents of the file.
[xslt]
[xslt] : Warning! Failure reading file://sthead.dita Cause:
java.io.EOFExce
ption: no more input
[xslt] : Warning! Failure reading file://sthead.dita Cause:
java.io.EOFExce
ption: no more input
[xslt] : Warning! Failure reading file://sthead.dita Cause:
java.io.EOFExce
ption: no more input
[xslt] : Warning! Failure reading file://sthead.dita Cause:
java.io.EOFExce
ption: no more input
[xslt] : Warning! Failure reading file://sthead.dita Cause:
java.io.EOFExce
ption: no more input
[xslt] : Warning! Failure reading file://strow.dita Cause:
java.io.EOFExcep
tion: no more input
のエラーが全モジュールにつき山ほど出て処理がまったく出来ず、FOを作るところまでたどり着きません。
DITA1.4\tempにはstrow.ditaが出来ているので、このメッセージ("file://strow.dita"から判断するに、Open Tool Kitのモジュールからのフォルダの参照の仕方が誤っているようです。
簡単なデモは動いているのでたぶんDITA OT 1.4のバグだと思います。
SourceForgeにバグ報告をしましたところ、下記の回答が出ています。
This is an error caused by incorrect langref packed in the toolkit.
currently the reference files hasn't been updated to DITA 1.1 standard.
だそうで、まだ、ToolKit 1.4 は未完成ですね。ニュースにあわてて飛びついた私が馬鹿だったようです。
ところで、DITAユーザズを見ていましたら、XSL-FOの推進者かつXSL Formatterの熱烈ファンのはずの、Eliot Kimberさんが、転職して、どうもInDesignの推進者に転向したようです。
Eliot Kimberさんの転職はニュース・リリースが出ています。
Really Strategies Hires Eliot Kimber to Support DITA and Other XML Services for Publishers
http://www.reallysi.com/pr_073007.htm
DITAユーザズでは、
From: "Eliot Kimber"
To: dita-users@yahoogroups.com
Date: Thu, 16 Aug 2007 08:24:21 -0400
Subject: [dita-users] DITA and InDesign
あたりをご覧ください。DITAとInDesignを研究しているようです。それにしても、XSL-FOからInDesignに宗旨替えするとは、ピューリタンからカトリックになったようなものじゃないですか。
Kimberさんのことは、このブログで先日ご紹介しました。
2006年02月12日 もっともsuckでないソフト
投稿者 koba : 2007年08月23日 08:00
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