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2007年06月03日
XPS vs PDF 10年後はどうなる?
昨日、10年後に電子文書の世界がどうなるか、について雑談をしたのですが、以下は、その時話したことのメモです。
現在の時点で、電子文書といえばPDFということになります。
PDFが米国で生まれたのは1993年です。まだ、10数年しか経過していません。日本語版は1997年のAcrobatバージョン3からですので、日本語版は今年で10周年ということになります。
今年は、PDFの強力なライバルとして、マイクロソフトのXPSが登場しました。既に、XPS出力をサポートし始めているサードパーティ製品も登場していますし、遅かれ早かれ、我々もXPS出力をサポートすることになるでしょう。従って、電子文書の今後10年を予測するのは、XSPの将来を占う、ということとほとんど同義になるように思います。
それについて思い出しますのは、ネットスケープの盛衰です。
もう、なくなってしまいましたが、1980年代から1990年代にかけて、アメリカのコンピュータ関係の最大の展示会といえば、ラスベガスで開催された秋のCOMDEXでした。COMDEXに初めてInternetExplorerが登場したのは、多分、1995年ではないかと思います。その時、COMDEXには、インターネット関連の製品が雨後の竹の子のように現れて、沢山のブースで展示されていました。
そのブースの展示を見て回って驚いたことに、マイクロソフト以外のほとんどすべてのブースでは、インターネット製品のデモにネットスケープ・ナビゲータを使っていました。インターネット・エクスプローラを使っていたのはマイクロソフトのみ。ですので、マイクロソフトは「99対1」で負けていたという印象が強く残っています。
それから10年経過した、現在の状態は、皆さんがよくご承知の通りです。最近は、FireFoxが少し頑張ってシェアを取っていますが、インターネット・バンキングなんてIEしか対応していないものもあります。
そこで、PDFとXPSを対抗技術とみますと、現在、当時と同じようにマイクロソフトは「99対1」で負ている、と言って良いでしょう。では、10年後にPDF対XPSは、「10対90」になるのでしょうか。
投稿者 koba : 2007年06月03日 08:00
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コメント
XPSがMS OpenXMLと共に普及はするかもしれませんが、日本ではISO化されたODFがJIS化予定らしいのでこちらに期待したいです。
http://www.xmlmaster.org/murata/xmlblog/xb070425.html
できればジャストシステムさんと共に日本の書類文化を反映し続けて欲しいところです。
投稿者 voit : 2007年06月08日 19:25