« 日本語組版はグリッドベースで行うと言って良いのか?(2) | メイン | 日本語組版はグリッドベースで行うと言って良いのか?(4) »
2007年02月25日
日本語組版はグリッドベースで行うと言って良いのか?(3)
昨日は、XSL-FOやCSSにJIS X4051で定めている、日本語組版における基本的な文字配置を設定できるようする必要があると言いました。そのためは、具体的にどういうことが必要でしょうか?
これは、簡単に言いますと、2007年02月23日 日本語組版はグリッドベースで行うと言って良いのか?(1)の最後の二つの図にある式に出てくる変数を設定できるようにすれば良い、ということになります。
ここで、グリッドという言葉を持ち出す必要はありません。むしろ、グリッドを持ち出すのは有害です。
なぜ、グリッドは有害なのでしょうか?以下にそのことを説明したいと思います。
このため日本語組版特有の詰め処理ということを見てみます。
日本語の組版では、句読点や括弧類を約物と呼び、文字と文字の間の空き量に特別の配慮をします。
(1)約物の詰め処理
この図の一番下の例は、閉じ括弧と句点が連続したとき、半角(二分)詰めることを意味しています。つまり、行の中で句読点や括弧類が連続したとき、その連続する約物の組合せによって特別の処理をしなければならないことを示しています。この文字の種類の組合と字詰めの規定がJIS X4051の表5に掲載されています。
(2)約物の詰め処理 続き
この図は、行の先頭に始め括弧類が来たとき、その空き量をどうするか、幾つかの方法があることを示しています。
(3)和欧文間の空き
この他、空き量の調整としては、漢字やひらがなのような和文と、ラテンアルファベットのような欧文の間には1/4の空き(四分)を取ることも表5から分かります。
JIS X4051にはこのような日本語の文字を配置していくときの規則が事細かに規定されています。
投稿者 koba : 2007年02月25日 08:00
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/mt-tbng2.cgi/608