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2006年08月17日

PDF/X-2について(3)

4.外部参照要素
(1) 仕組み
PDF/X-2のファイルでは、印刷要素を省略することができます。この場合、省略した印刷要素については、Form XObjectの機能を使って代理データを含めておく必要があります。代理データはプレビュー画像などでも問題ありません。

代理データは、Reference XObjectの機構を使って、要素を置換するための対象データを指し示さねばなりません。この参照辞書にはIDを含めなければなりません。

PDF ReferenceのXObjectというのは、一塊の完結したグラフィックス・オブジェクトのことを言います。これは、Image XObject、Form XObject、PostScript XObjectの3種類が代表的なものでしたが、PDF 1.4からReference XObject、Group XObjectが追加されています。

このReference XObjectの機構を使うとあるPDFファイルの中に、別のPDFの内容を持ち込むことができます。PDF/X-2ではこの機構を使って別のPDFファイル(ターゲットPDF)を参照することで、部分交換を可能とします。

Reference XObjectのターゲットPDFは、PDF/X-1a:2001、PDF/X-1a;2003、PDF/X-3:2002、PDF/X-3:2003またはPDF/X-2:2003のいづれかでなければなりません。

Form XObject、Image XObjectのOPIキーを使うことはできません。

(2) ターゲット文書の識別
ターゲットPDFのCatalog辞書にはMetadataキーがなければなりません。メタデータを構成するデータは、XMP準拠になっていることが必要で、xapMM:DocumentID, xapMM:VersionID, xapMMRenditionClassプロパティを含まねばなりません。多くの場合、 xapMMRenditionClassの値は、defaultとなります。

※XMPについては、こちらを参照してください。
XMP™ (Extensible Metadata Platform)仕様についてのメモ

投稿者 koba : 2006年08月17日 08:00

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