« 2006年08月20日 | メイン | 2006年08月22日 »

2006年08月21日

PDF/X シリーズまとめ

ISO 15930 (PDF/X) ファミリーの仕様書は、現在6冊あります。その概要をこれまで順次紹介してきました。

最後に簡単にまとめてみます。仕様の準拠レベルを大きく分けると、次の図のようになります。
PDF-X-comparison.PNG

PDF/X-1aが基本で、これはPDFで使える機能に対して、主に次のような制限をつけたものです。
・すべての印刷用の複合実体をPDFファイル中に含むこと。
・カラーはCMYK、グレースケール、セパレーションカラー(特色)とそれをベースとするインデックスカラーなどに制限する
・出力インテントを使ってカラー印刷特性を設定する
・フォントは埋め込むこと
・データ圧縮はLZW、JBIG2を禁止
・ハーフトーンの制限
・PostScriptのプログラム埋め込み禁止
・暗号化禁止
・透明(PDF1.4)の使用禁止

これに対して、PDF/X-3では、RGB、ICCベースカラーの使用を可能にし、カラー管理ワークフローを実現できるようにしています。

さらに、PDF/X-2では外部のPDF/Xファイルを参照することができ、何回かに分けてPDF/Xファイル交換する部分交換が可能となります。

PDF/Xファイルを作成するソフトは、このような制限を満たすPDFを作りだせれば、PDF/X仕様準拠となりますが、PDF/Xファイルを読んで処理するプログラムは、すべての機能を正しく処理できなければなりません。従って、PDF/X-2準拠のリーダを作るのが最も大変ということになります。

※詳しくはこちらをご覧ください。
PDF/Xについて (1) PDF/X-1a
PDF/Xについて (2) PDF/X-3
PDF/Xについて (3) PDF/X-2


投票をお願いいたします

投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック