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2006年07月18日
PDF/X-1a:2001、PDF/X-1a:2003 (4)
4. データ圧縮
PDF/X-1a:2003では、LZWとJBIG2圧縮を除いて使用可能となっています。これに対して、PDF/X-1a:2001は、ImageXObject以外を圧縮するなら、FlateとRunLengh圧縮のみを許可。ImageXObjectを圧縮するならJPEG、Flate、RunLengh、白黒イメージであればCCITT Fax圧縮を許可しています。
2つのレベルの仕様書で書き方が違うため、PDFで扱えるすべての圧縮方式を調べてみないと、この二つが同等かどうか分かりません。
そこで、念のために表を作ってみました。
種類 | PDFで使える圧縮方法 | PDF/X-1aで禁止 |
---|---|---|
カラーとグレースケール | JPEG、JPEG2000(PDF1.5~) | JPEG2000は禁止でしょうね。 |
白黒イメージ | CCITT (G3, G4), RunLength, JBIG2 | JBIG2 |
テキスト、線画、イメージ | LZW, Flate (ZLIB) | LZW |
一見、PDF/X-1a:2001、PDF/X-1a:2003で同等のように見えますが、問題はPDF/X-1a:2001では、Image XObjectとそうでないものに分けていることです。PDFでは、Image XObjectというのは画像ファイルを埋め込んだものに相当しますが、それ以外にインライン・イメージがあります。インライン・イメージについては、次の圧縮方式が使えます。
LZW, Flate (ZLIB), RunLengh, CCITT, JPEG
※PDF Reference Fifth Edition 4.8.6 Inline Images pp 322- 325
結局、PDF/X-1a:2001ではインライン・イメージの圧縮にCCITT, JPEGは使えませんが、PDF/X-1a:2003では、CCITT, JPEGも使えることになります。表現方法を変えたために仕様が変わっているということです。
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