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2006年07月14日
PDF/X-1a:2001、PDF/X-1a:2003
次にPDF/X-1a:2001とPDF/X-1a:2003について、主な仕様を見てみます。
1.PDF/X-1aファイル構造
・PDF/X-1aの構造は、まずPDF Referenceに従っていることが前提となり、さらに、PDF/X-1aの仕様で書かれた制限に従わねばなりません。
・事前に各ページを色分割して、一色毎に別々のページオブジェクトにしたようなPDFは、ブラインド交換にならないので許されません。
・PDF/X-1aファイルには、最終的に印刷される要素(印刷要素:print element)と印刷向けでない要素(non-print element)を含むことができます。
・すべての複合実体(compound entity)は、ひとつのPDF/X-1aファイルに完全に含まれなければなりません。つまり、すべてのPDFのリソースや印刷要素を交換ファイルに含むこと。
2.カラー
カラーの規定は、印刷要素のみに適用されます。非印刷要素はどのようなカラーを用いても問題ありません。
印刷要素は、CMYKデータ、グレースケールデータ、またはセパレーション・カラーデータとして交換されなければなりません。
PDF/X-1aファイルの中の印刷要素は、DeviceCMYK、DeviceGray、Separation、DeviceN、Index、Patternカラー空間を、この仕様で規定する制限に沿って使うことができます。
これらのカラー空間は、PDF Referenceに説明されるPDF専門用語です。そこで、PDF Referenceの関連部分から補足して考えてみます。
PDFでは次の種類のカラー空間を使うことができます。
(1)デバイス・カラー空間
DeviceCMYK、DeviceRGB、DeviceGray
(2)CIEベース・カラー空間
CalGray、CalRGB、Lab、ICCBased
(3)特色空間
Pattern、Indexed、Separation、DeviceN
※参考
PDF Reference Fifth Edition 4.5.2 Color Space Families
デバイス・カラー空間とは、出力デバイスが出力する色や陰を直接指定するものです。PDF/X-1aではDeviceRGBを使うことができません。
※参考
PDF Reference Fifth Edition 4.5.3 Device Color Space
CIEベース・カラー空間とは、Commission Internationale de l’Éclairageという国際機関が決めた色の標準で指定する方式です。PDF/X-1aではこれらは使えません。
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