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2006年05月03日
PDFとフォント(22) Type0 フォント
Type0フォントは、複合(Composit)フォントと言い、もともとはPostScriptの仕様書で定義されている、複数のフォントを束ねて高度なフォントを作る仕組みです。
Type1フォントは1バイトでローマ字用のもののため、CJKの文字を扱えませんでした。そこで、アドビはType0フォントの仕組みを利用して、OCF(Original Composite Font)を開発し、さらに、その後CID-Keyedフォントを開発しました。
このうち、OCFフォントはPostScriptでのみ使えるもので、PDFの仕様ではサポートされていません。
この記事を読みますと、OCFフォントは、日本のDTP分野で一時代に流行(という言葉が適切かどうかわかりまえせんが)したものですが、既に、フォント・メーカはサポートを終了してしまっているようです。Mac OS Xではインストールさえもできないとあります。PDFの仕様書を検索しても、OCFという言葉は一言も出てきません。
CID-Keyedフォントの概要は次に説明があります。
CID-Keyed Font Technology Overview Technical Note #5092
PDFで使えるのは、CID-Keyedフォントのみに制限されています。
PDF Reference V1.6
5.6 Composite Fonts (p.403)を参照。
PDF Referenceでは、composite font = Type0 フォント= CID-Keyedフォントとなっています。しかもcompositの意味が、1バイト以上の並びを解読して、CIDfontからグリフを選択する仕組みという意味になっていてPostScriptとは異なっています。
さて、ややこしいことに、PDF ReferenceのCIDFontには、CIDFontType0とCIDFontType2の2種類があります。
Technical Note #5092のCID-KeyedフォントとPDFの2種類のCID-Keyedフォントとの関係が今ひとつ分かりにくいですね。明日、もう少し調べてみましょう。