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2006年04月17日
PDFのメタデータ (3) — XMP仕様について
PDFのmetadata streamにXMPパケットを埋め込むと言いましたが、このあたりをもう少し詳しく、見ておきます。
まず、XMPの仕様書とツールキットは、アドビシステムズからオープン・ソースライセンスで提供されています。ライセンス文書によりますと、ツールキットについては誰でもソースコートを改良してアプリケーションに組み込んで再頒布できるとされています。
そこで、早速、ダウンロードしたものを再配布することにしました。こちらにあります。
XMPは、次のようなXMLテキストです。
ルート要素はxmpmeta(オプション)でその下位の唯一の要素としてrdf:RDFをもちます。(恐らく、xmpmetaは旧バージョンとの互換性のために残されているもので、最新版では、rdf:RDFがルート要素として取り扱われると思います)。
rdfの名前空間宣言は、xmlns:rdf='http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#'です。ここから分かりますが、XMPではW3CのRDF(Resource Description Framework)を利用しています。
rdf:RDFの子供の要素としてrdf:Descriptionを複数記述できます。このrdf:Description毎にひとつのメタデータ・スキーマを利用して、リソースの属性を記述することができます。
現在のXMPの仕様書では、メタデータ・スキーマとして、次のものが定義されています。
“Dublin Core Schema”
“XMP Basic Schema”
“XMP Rights Management Schema”
“XMP Media Management Schema”
“XMP Basic Job Ticket Schema”
“XMP Paged-Text Schema”
“XMP Dynamic Media Schema”
“Adobe PDF Schema”
“Photoshop Schema”
“Camera Raw Schema”
“EXIF Schemas”
これ以外にも、独自の新しいスキーマを定義したり、既存のスキーマを拡張することができます。
XMP仕様書(72ページ)に載っている記述例をひとつ紹介しておきます。
EXIFはデジタルカメラで使用するイメージファイルの標準です。上の例はEXIFで作成されたリソースの特性について、TIFFのスキーマによる属性、EXIFのスキーマによる属性のふたとおりで記述されていることが分かります。
【参考資料】
EXIFについて