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2006年04月15日
PDFのメタデータ (1) — ドキュメント情報辞書
PDFのメタデータは、二通りの持ち方になります。
ひとつは、ドキュメント情報辞書としてもつもの。他のひとつは、メタデータ・ストリームとしてもつものです。
ドキュメント情報辞書には次の情報を設定できます。
・Title(タイトル)
・Author(著者)
・Subject(主題)
・Keywords(キーワード)
・Creator(オリジナルのドキュメントを作成したアプリケーション)
・Producer(PDFを作成したアプリケーション)
・CreationDate(作成日)
・ModDate(修正した日)
・Trapped(トラップ処理が行われたかどうか)
このドキュメント情報の多くは、Adobe ReaderでPDFを表示したとき、文書の属性として確認することができます。
この中で、トラップ処理が行われたかどうかちょっと異色です。これは印刷のワークフローで使うものなので、一般向けではなく、Adobe Readerでは確認できないようです。
分かったつもりの印刷用語:Trappingによりますと、Trapとはオフセット印刷で、インキを重ねて刷っていくときに、印刷時の紙の伸縮や位置ずれで、白い間隔ができたりしないようにする処理のことのようです。
新しいPDFにプリプレスはどのように対応するか?--PRNCOM '99から
は、少し古いですが、GATF(Graphic Art Technical Foundation)の調査を紹介しています。これによりますと、DTPデータの問題の中で、トラップミスが12%で第二位なんですね。
2001年に、ハイデルベルグのPDFトラップ・エディタ「Prinect Trap Editor」がGATFの技術賞を受賞しています。
PDFの仕様では、10.10 Prepress Supportの中に、10.10.5 Trapping Supportという項があり、トラップ・ネットワーク注釈という注釈の一種類としてトラップの内容を記述していくようです。なかなか奥が深そうなところです。
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