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2006年03月26日

PDFのオープンソース・プロジェクト (2)

PDF on the Fly: Tools and Strategies for Automatic Generation of PDF」(PDFをon the Flyで作成する:PDFの自動生成のためのツールと戦略) (2002年8月、Seybold Report)は少し古いですが、割と良くまとまっています。

以下、概要です。
サーバ上でPDFを自動生成しようとしますと、Adobe製品ではAdobe PDF Libraryを使う訳ですが、上の資料によりますと、Adobe PDF Libraryは次のような問題点があります。

(1) ものすごく高機能で、パワフルだけれども、遅い。
(2) PDFのことを良く知らないとプログラムできない。
(3) スレッド・セーフでない。

そのような問題があり、サード・パーティのPDFライブラリーの必要性が生まれているとしています。

Adobe PDF Libraryの代替としては、まず、オープンソースのライブラリーが候補になるわけですが、このレポートではReportLabEtymon(両方とも昨日リストアップ済)をオープンソースのPDF生成ソフトとしてあげています。但し、Etymonは、優れているが、ページ数が多くなると、スピードが落ちてきて、メモリをものすごく使う、と言っています。(注1)

それから、PDFLibオープンソースから商業ライセンスに移行して成功している例として取り上げています。

---概要、ここまで。

PDFLib 2005年11月12日 PDFの作成方法(9) – PDF出力ライブラリーで紹介済み。当日の記事のコメントもご参照ください。

FPDF PHPでPDFを作成するためのライブラリー。
 HomePage http://www.fpdf.org/
 日本語もあります。http://fpdf.japansite.net/

JFreeReport Javaのオープンソース。レポートを作成してPDFなどの形式で出力します。2002年2月にバージョン0.6。最新版は2006年2月にバージョン0.8.2が出ています。満4年間で0.2しか進んでいません。(注2)JFreeReportのPDF生成エンジンはiTextです。
 HomePage http://www.jfree.org/jfreereport/index.php

注1
実は、弊社のXSL Formatterも同じような用途に使うケースが多いのです。それで、オープンソースのFOPやJAVAで開発された競合製品から、XSL Formatterに乗り換えるお客さんも多いのですが、大抵、同じような理由を挙げます。ページ数が増えたときのパーフォーマンス(速度とメモリ)が鬼門なんでしょうね。オープンソースでやってみて、結局、壁にぶつかって、諦めて商業ソフトに乗り換えるお客さんは予想外に多いのです。

注2
但し、JFreeReportプロジェクトは、2006年1月に、Pentaho Corp.(フロリダ州オーランド)という会社に吸収されました。Pentahoは、オープンソースでBI(ビジネス・インテリジェンス)のツールを揃えようとしているようです。この会社は、かなり多額のお金をVCから集めています。どういうビジネスモデルか、興味がありますね。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック