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2005年10月29日

PDFからXMLへのデータ変換(2)

PDFからXMLへの変換を熱心にやっている会社に、カナダのExegenixという会社があります。変換ソフトウェアも作っているようですが、どちらかというと、変換サービス中心の会社のようです。特に、インドのタタグループに属するTata Infotechが出資して設立されたのが注目です。

いま、米国ではアウトソーシングが非常に盛んです。その、アウトソース先として、英語が通じる国ということでインドが選ばれることが多いようです。出版関係のサービスもインドにかなりアウトソースされてますので、Tata Infotechもそういうところに眼をつけて、米国のXMLデータ変換サービスをインドにもっていこうとしているのでしょう。

Exegenixは、毎年、秋に米国、春に欧州で開かれるXML Conferenceに、ずっと出展しています。アンテナハウスも2001年秋から、毎年、春と秋にXSL Formatterなど出展しているので、お互いに顔見知りになっています。

今年のXML2005も両社とも出展します。XML2005の出展社一覧:
http://2005.xmlconference.org/exhibits/participants

ある時、ちょっと話して見ましたが、たとえば、Microsoft Wordの文書(doc)をXMLに変換するにも、一旦、WordからPDFに変換し、PDFからXML変換するんだということを聞いてびっくり。

WordからXML変換もPDFからXML変換も、非構造化文書から構造化文書への変換という意味では近いのです。

ですが、Wordの方がどちらかというと、PDFより構造化されています。PDFというのは、最も、非構造化された文書形式。だから、WordとXMLの距離の方が、PDFとXMLの距離よりずっと近いと言えます。

なので、当然、WordからXMLに変換するのだろうと思っていたのですが、あらゆる文書を、一旦、PDFに変換してしまって、そこからXMLに変換する、つまりわざわざ遠回りする、と聞いてびっくりしたわけです。

なるほど、いろんな文書形式からXML変換を、ひとつずつ開発するのは工数が大きくなるが、PDFからXML変換に開発努力を集中すれば効率がよくなるんだな、いうところで、ちょっと眼からうろこが落ちた思いがしたものです。

構造化文書ってなに?PDFが非構造化文書の最たるもの?分からないなあ、という方に、このあたり、また、後日にお話ししたいと思います。

投稿者 koba : 2005年10月29日 08:00

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