PDFの色指定について(2)

前回、PDFのデバイスカラースペースの3種類について説明しました。これらはその名前にある通りデバイスに依存したカラーの表現方法でした。そのため同じRGB値、あるいはCMYK値でも、デバイスが異なると違って見えることになります。同じ写真を2つの違うプリンタで印刷したり、同じ番組を違うテレビで見たり、といった身近なところでも経験することが多いかと思います。PDFの場合にあてはめれば、何か文書を作成してPDF化し、他の人にそのPDFを送って参照してもらうような場合に、作成した人が見ている画面と、送った先の人が見ている画面(あるいは印刷した紙)では別の色が表示されている、という現象になります。

このあたりを解決する、つまり異なるデバイス間で、同じカラー指定に対して同じ出力を行うことを目的としたカラースペースがCIEベースのカラースペースとなります。同じ出力といっても、当然ながら「そのデバイスの制限範囲内で」という制限がつきます。ディスプレイにしてもプリンタにしても、デバイスによって可能な色の再現範囲は異なりますので、その中で、指定に近い出力を得る(カラー値やカラースペースをどう調整しても、モノクロプリンタでカラー写真を印刷はできませんし)ことが目標となります。

前回記載したPDFで定義されている CIEベースカラースペース として、CalGray、CalRGB、Labおよび ICCBased の4種類を記載しました。これらのカラースペースの内容、指定されたカラー値を再現する方法の説明となるわけですが、PDFの仕様以前に、色とは何か、という非常にやっかいな説明が必要となってしまいます。わかる範囲で少し説明を試みてみたいと思います(デバイスカラースペースは、光の3原色、あるいは、プリンタのインクというような身近なところから、なんとなく理解できそうなので、色とは、などという説明抜きでなんとなく説明できましたが)。

おおざっぱにいえば、なんらかの光源から発した光が、物体にあたって反射し、人間の目に入り、人間がその物体の色として認識する、ということになります。赤いクルマといっても、太陽光の下で見る場合と、トンネル中の証明で見る場合と違うのは光源の発する光の性質が異なっていることによります。この光ですが、波としての性質を持つ、空中を伝わる振動エネルギーの束と考えることができるようです。波の性質として波長がありますが、高エネルギーの光の波長は短く(たとえば、X線では 1nm)、低エネルギーの光の波長は長く(ラジオの中波は100m~1km)なります。人間の目がとらえることができる可視光の波長は380nm~700nmのきわめて狭い領域ですが、この短波長側の光を紫、長波長側の光を赤として認識します。その外側がそれぞれ紫外線、赤外線と呼んだりします。また、虹などでは紫から赤までを適当に区切って7色と数えたりします。太陽光のような実際の光はいろいろな波長が混在した光です。可視光内で、緑の波長(国際照明委員会の規定では546.1nmだそうです)が多く含まれていれば緑、各波長の光が均等に含まれていると白と認識します。

ちょっと先走って、人間が赤とか紫とか認識すると書きましたが、人の目に入ってきた光は角膜、水晶体を通過して網膜にあたります。網膜上には光に反応する受容体として桿体、錐体というものが存在します。この錐体に可視光内の長波長(赤)に反応するもの、中波長(緑)に反応するもの、短波長(青)に反応するものがあり、それぞれの錐体がどのくらい反応するかで光の色を認識することになります。

色の話になってしまって、PDFのCIEベースカラースペースの話まで進めませんでした。こういう色というものをコンピュータ上でどう表現するか、さらにPDFではどう表現するか、また続きを記載したいと思います。

PDFの色指定について
PDFの色指定の概要・デバイスカラースペース
PDFの色指定 (3)CIE1931 CIELuv CIELAB
CIEカラースペース
PDFの色指定(4)
ICCプロファイル
PDEの色指定(5)CIEベースカラースペース
PDFのCIEベースカラースペース格納形式と使用のされ方の概略

PDFの色指定について

これまで、PDFの関連仕様としてPDF/X,PDF/A などについて説明してきました。これらの各仕様の中には「カラーの再現性を保証」するために、PDFがサポートする各種カラースペースに対して制限を設けているものがありました。たとえば、PDF/X-1およびPDF/X-1aでは、使用できるカラースペースをCMYK(およびグレースケール)に限定しています。今回からPDFで使用できる色について、説明してみたいと思います。

PDFのカラー機能
まずPDFのカラー機能ですが、色を指定する機能と色を描画する機能に分けられます。
色を指定する機能
ページコンテンツの文字、線、画像、あるいは、ページコンテンツ以外のしおり、注釈といった各種オブジェクトに対して色を指定する機能になります。
色を描画する機能
色の変換やガンマ補正などを行ってPDF内に指定されている色を表示する機能です。

PDFの作成者側では、PDF内の各種オブジェクトに対して色を指定し、PDFの表示・印刷などの使用者側では、指定された色を解釈し、対象のデバイスで使用可能な機能を用いて指定された色を再現することになります。PDFの色指定には様々な方法が用意されています。表示する特定のデバイスに依存しない方法で色を指定することもできます。

PDFのカラー指定
次にPDFでカラーを指定する方法を見ていきたいと思います。
カラー値
PDF内での色の指定方法は各種存在しますが、通常、カラースペースを指定し、カラースペースによって決まるカラー成分毎に値を指定することになります。たとえば、RGBカラースペースであればカラー成分はR,G,Bの3成分を持ちますので、カラースペースとしてRGBを指定したのち、これらの各成分に対応する3種類の値を指定することになります。
カラースペース
PDFで使用されるカラースペースの説明に入ります。PDFのカラースペースは大きく3種類のカテゴリに分類されます。

  • デバイスカラースペース
    • DeviceGray
    • DeviceRGB
    • DeviceCMYK
  • CIEベースカラースペース
    • CalGray
    • CalRGB
    • Lab
    • ICCBased
  • 特殊カラースペース
    • Pattern
    • Indexed
    • Separation
    • DeviceN
デバイスカラースペース
出力デバイス上の表現に直接関係するカラー値を指定します。一番簡単な指定方法ですが、同じ指定をしても出力デバイスが異なれば違った色に見えることが多いという欠点もあります。

  • DeviceGray
    無彩色の光の輝度を白と黒の比率で制御します。カラー値の成分は1つであり、黒 0 ~白 1の範囲で表現されます。
  • DeviceRGB
    加法混色の3原色 赤・緑・青(R,G,B)を成分に持ち、各成分の値を 0(成分無)~1(最大輝度)で表現します。黒(0,0,0) ~白(1,1,1)となります。
  • DeviceCMYK
    減法混色の4原色 シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック (C/M/Y/K)を成分に持ち、各成分の値を0(その成分無)から1(最大濃度)で表現します。白(0,0,0,0)から黒(1,1,1,0) となります。成分Kは、理論的には不要ですが、CMYのインクを混合して黒を生成するより黒インクを使用するほうが印刷上、きれいな黒が表現されるために使用されます。(0,0,0,1)も黒となります。

PDF内で、各カラースペースを混在して指定することができます。たとえば黒でABCと3文字表示されていても「A」はDeviceGrayの0、「B」はDeviceRGBの(0,0,0)、「C」はDeviceCMYKの(1,1,1,0)という場合もあり得ます。(PDF/XやPDF/Aではこのあたりの混在使用を禁止しています)

次回、CIEベースカラースペースについて説明したいと思います。

PDFの色指定について(2)
色とは何か
PDFの色指定 (3)CIE1931 CIELuv CIELAB
CIEカラースペース
PDFの色指定(4)
ICCプロファイル
PDEの色指定(5)CIEベースカラースペース
PDFのCIEベースカラースペース格納形式と使用のされ方の概略

PDF Tool API V4.0にJava APIを追加!

みなさん、こんにちわ。

このたび、『Antenna House PDF Tool API V4.0』は改訂2版(MR2)を公開いたしました。
MR2では、新たにJava用APIが追加されています。
Java用APIはWindows用とLinux用、どちらも32bit用、64bit用の双方用意されています。

PDF Tool API V4.0は昨年10月に初版をリリースしました。
初版は、C++用API、.NET用APIとコマンドラインでしたが、今回Java用APIを加え、これでPDF Tool API V4.0としての製品形態が(ようやく(^_^;))整いました。
    PDF Tool API 製品紹介ページ

評価版がありますので、ぜひ、お試しください!
    PDF Tool API 評価版申し込み

旧バージョンのPDF Tool API V3.1と比較して、V4.0の特長は、なんといっても、

◎処理が速い!
下記のページに、一部ですが、速度比較テスト結果を掲載していますのでご参考ください。
    処理速度比較テスト結果

◎64bit nativeなAPI!
V3.1は32bit APIのみでしたので、動作環境が64bit OSでも32bitモードで動作するプログラムを作るしかありませんでした。
V4.0では、64bit nativeなAPIですので、64bit OSの利点を活かせる64bitプログラムの作成が可能です。
もちろん、32bit APIもあります。

◎Linuxに対応!
V3.1はWindows用のみでしたが、V4.0ではWindowsとLinuxの2つのプラットフォームに対応しました。
Linux用として、C++用API、Java用APIとコマンドラインがあります。C++用API、Java用APIについては、サンプルコードをたくさん付けましたので、評価版ですぐにも動かしてみることができると思います。

V3.1のユーザーさんにとりましては、V4.0ではインターフェースが変更になっておりV3.1との互換がないためバージョンアップには躊躇があろうかと思います(すみません。。)。
(わかりやすいかどうかちょっと自信がありませんが)V3.1との相違点を整理してみました。
    V3.1とV4.0のおもな相違点

V3.1を使用したプログラムの改変や動作環境の移行などの予定がございましたら(予定はなくても!)、ぜひ、V3.1→V4.0のバージョンアップをご検討ください!!


AH Formatter V6.2 製品発表会のお知らせ

アンテナハウス株式会社は、XML/HTML 自動組版ソフトのベストセラー『AH Formatter』をバージョンアップした『AH Formatter V6.2』を 2014年2月28日に出荷開始いたしました。これにともない、3月7日(金)に製品発表会を開催いたします。どなたでも無料で参加できますので、是非、『AH Formatter』の進化を知っていただきたく存じます。

製品発表会の詳細は次のページでご覧いただけます。
Formatter Club「AH Formatter V6.2 発表会」

今回のバージョンでは、MathML 描画エンジンが完全に書き換えられ、数式の組版がより一層強化されました。このとき、MathML の対応バージョンも AH Formatter V6.1 までの MathML 2.0 から 3.0 へ更新しました。
MathML 3.0 を含む MathML のサンプル(zip)出力結果 PDF

MathML 組版結果例
– MathML 組版例 –

また、ご要望の多かった次の機能などに対応いたしました。

  • フォント構築ファイルの設定でフォントフォルダのサブフォルダ内のフォントも検索が可能になりました。
  • font-variant に指定できる値が追加されました。
  • ボックスシャドウに対応しました。
  • テキストシャドウに対応しました。
  • 行グリッドに対応しました。
  • 複数ページに渡る脚注が可能になりました。
  • 表の各段に独立に行番号を振ることが可能になりました。
  • ページ分割されたセルでの表示内容が指定可能になりました。
  • tab-size プロパティに対応しました。
  • rgba() 関数が利用可能になりました。
  • トンボに見開きの背表紙の幅を指定可能になりました。
  • GUI 上に表示されるページサイズの単位が指定が可能になりました。
  • GUI で使用する表示上の言語の切り替えが可能になりました。
  • CSS で評価される @media の種別を指定できるようになりました。
  • PDF レイヤの指定が可能になりました。
  • PDF の埋め込み時に埋め込まれる PDF 内にあるリンクなどの注釈が保持可能になりました。
  • PDF へ埋め込むマルチメディアのプロパティが追加されました。
  • 組版の設定の既定値の見直しを行いました。
  • PDF 出力の設定の既定値の見直しを行いました。

行グリッドを使った組版例
– 行グリッドを使った組版例 –

既に『AH Formatter』をご利用の方も、自動組版にご興味をお持ちの方も、是非この機会に製品誕生から 14年目を迎えた『AH Formatter』の性能に触れていただきたく存じます。

・追記(2014年3月10日):
「AH Formatter V6.2 発表会」で配布した資料を公開します。『AH Formatter』の機能をご理解いただくのにお薦めです。是非、ご覧ください。
『AH Formatter V6.2』の数式組版と多言語組版の解説(PDF)
『AH Formatter』従来の機能と V6.2 で追加された新機能の紹介(PDF)


oXygenシリーズ

弊社は今年1月より現在XMLエディタの中で最も勢いがあると思われるoXygenの販売を開始しました。JavaベースのアプリケーションですのでWindowsだけでなく、MacOSやLinux上でもお使いいただけます。

デフォルトでDITAやDocBook、MathMLなど数多くの形式(なんとFOも!)の入力をサポートしています。残念ながら学術論文用DTDのJATSには対応していないようです。しかし下のキャプチャのように
oxygen1
ファイルを新規作成するときにJATSのDTDを教えてあげると、そのままJATSエディタになってしまいます。

oxygen2

カーソル位置に入力できる要素の一覧であるとか、属性の一覧であるとかがリアルタイムに更新されます。まあ、XMLエディタなんだからそのくらい当り前だろうと言われてしまえばそのとおりなのですが、なんだかとても得した気分になります(笑)

XMLエディタをご検討中の方は、是非評価版を使ってみてください。

弊社の製品紹介ページ
https://www.antenna.co.jp/oxygen/

開発元(評価版はこちらから)
http://www.oxygenxml.com/

XMetaLについてはこちら
https://www.antenna.co.jp/xmetal/


DITA Festa 2014 Osaka

毎年、年2回のペースで開催してきたDITA Festaですが、次回の会場はついに大阪です。3月19日~20日の2日間にわたって開催されます。過去のアンケートでも「関西方面での開催を希望」というご意見をいくつもいただいてきましたが、やっとご期待に応えることになりました。

今までは東京で開催してきましたが、毎回100名を超える参加申し込みがあります。今度の大阪でも多くの方からお申込みいただけると思いますが、定員が150名となっていますので、参加ご希望の方は早めにお手続きしてくださるようお願いいたします。

内容ですが、過去のFestaで行われたセッションの中から特に好評だったセッションを選りすぐったものを中心に、DITA初心者向けのセッションや導入事例などをバランスよく取り入れたメニューとなっています。すでにDITA導入に向けて動き出している方にも、これから勉強を始めようという方にもおすすめの内容だと思います。

詳しくは下記で案内されています。お申し込みもこちらからお願いします。
http://dita-jp.org/?page_id=1612


多言語索引ライブラリ I18n Index Library

アンテナハウスは2月6日 I18n Index LibraryV2.2をリリースしました。

DITA DocBookのコンテンツから多言語索引を作成するための多言語索引で海外では人気商品です。国内でもDITAの普及に伴い、主にグローバル企業より問い合わせが多く、ご利用いただくお客様が増えてまいりました。このライブラリをDITA OT (Open Toolkit)に組み込んで、PDF, HTML, EPUB プラグインと共にご利用いただけます。PDF5を使ってDITAからXSL-FOへの変換処理を行いAH Formatterで最終的にPDF出力を行います。

PDF5はアンテナハウスが DITA-OT用に開発したプラグインです。DITA 1.2のindex 機能をほとんど実装しており、こちら(http://dita-ot.github.io/)から入手可能です。

DITA-OTはDITAのパブリッシングで、トピックをマップに従って組み合わせたり、間接参照を解決したりなど大量の事前処理をするためのツールキットです。こちら(https://github.com/AntennaHouse/pdf5)から入手可能です。

pdf5

今回のV2.2では次の強化を行っています。

1. 10言語を正式にサポート

Arabic, Bulgarian, Greek, Hebrew, Indonesian, Malay, Romanian, Slovak,
Thai Vietnameseの言語を新たにサポートしました。これによって現在次の31
言語をサポートしています。

Arabic, Bulgarian, Catalan, Czech, Danish, German, Greek, English, Spanish, Finnish,
French, Hebrew, Hungarian, Indonesian, Italian, Japanese, Korean, Malay, Dutch, Norwegian,
Polish, Portuguese, Romanian, Russian, Slovak, Swedish, Thai, Turkish, Vietnamese,
Simplified Chinese, Traditional Chinese

2. 派生言語コードの定義が可能

例えば ポルトガルなら pt, pt-BR, pt-PTをインデックス構成ファイルに定義することができます。

3.I18n Index LibraryをDITA OTのプラグインとしてリリース

アンテナハウス(海外サイト)
http://www.antennahouse.com/

http://rainbowpdf.com/


「AH PDF Server V3」で作成したCAD図面のPDFは、ピンボケギザギザはありません。

前回記事の続きです。

 「AH PDF Server V3」のCADファイル変換ではCADソフトウェアを使用せずに変換を行うため、オフィスファイル(WordやExcelなど)の変換とは異なり、「AH PDF Driver」を利用しません。そのため、作成されたPDFは印刷データではなくCAD図面に基づくオブジェクトで構成されます。

 これはどういう事かと言えば、変換されたPDFを拡大しても斜めの線がギザギザになったり文字がぼやけたりしないという事を表します。

 このPDFに元のCADファイルを添付すると中身が簡単に確認出来て(CADソフトが必要ない)、もしも図面に修正が必要になっても元ファイルが一緒に存在するのでCAD図面のアーカイブに良いのですが、便利な反面注意点もあります。

 複雑な図面になればなるほどPDF上に沢山のオブジェクトが生成されます。そして図面をアーカイブするために結合して複数の図面を1つのPDFにした場合、図面によっては開いて表示されるまでの時間が非常に長くなるケースがあります。表示するコンピューターの性能も多少は関係してきますが、ページ送りも相当重く感じる事もあります。

 こういったケースは稀なんですが、それでもお問い合わせを頂いた中には何例かありました。

 前回も書きましたが、CAD図面というのは人それぞれという側面があります。そのためなかなか一筋縄ではいかない事も多々ありますが、そういう時こそご相談頂ければ一緒に解決の道を探す事も出来ます。

製品ページ:
AH PDF Server V3
AH PDF Server V3 CAD版

評価版お申込みページ

製品お問合せ:システム営業グループ
TEL:03-5829-9021  e-mail:sis@antenna.co.jp


「AH PDF Server V3」におけるCAD変換とは?

「AH PDF Server V3」にはAutoCADやJW-CADのファイルをPDFなどに変換出来る「CAD版」があります。「CAD版」以外には別売の「CAD変換オプション」をご購入頂く事で「CAD版」と同じように変換が可能になります。

「AH PDF Server V3」のCAD変換は「AutoCAD」や「JW-CAD」のソフトウェアを使う事無くPDFやTIFFに変換する事が出来ます。ですので「AutoCAD」のファイルを大量に変換する場合などはソフトウェアを購入するよりも安価に導入できますし、CADソフトウェアを立ち上げない分、高速に変換が出来ます。

しかし、ここで注意が必要になります。

CADのデータは通常のグラフィックと異なり、「線」を書く事が主体です。また、尺度も大切な要素になってきます。フォントも専用のものが用意されていたりします。そのため、図面ファイル以外にフォントファイルや線の太さや印刷スタイルをなどを定義するファイルが必要な事が多いです。

私たちがテストをする時は割合「模範的」なファイルを用意して動作を確かめますが、現実には図面を作成する方の「クセ」が色濃く反映されているのがどちらかと言えば普通です。

大手企業ですと割合その辺のルールが決まっている事も多く、出力するとほぼ同じ設定できちんと出力される事が多いです。しかし、中小企業ですとその辺のルールもほぼ決まっていないためか、同じ設定でPDFに変換するとバラバラの結果になる事も珍しくありません。特に建築関係ですと、いろいろな会社の方が集まって1つの建物の図面を書いているのが当たり前ですので多種多様の設定の図面になってしまいます。

そのため、そういう図面を「AH PDF Server V3」で同じ変換設定で変換すると中には真っ白なもの(よく見るとかなり小さく出力されている)や、明らかに図面の一部が切れているものなどが出てきます。

一番効率が良いのは使用するフォントや印刷スタイル、レイヤ等の使い方を決めてしまい、そのルールに沿って図面を作成するようにする事です。これならまとめてPDFやTIFFに変換するのに効率が良いです。

それが出来ない場合は図面を書いている人毎にタスク設定と変換設定を作成して変換するのがおそらく一番効率的な方法になります。CADで図面を書かれる方はほとんどが自分のスタイルを確立していらっしゃいます。そのため、同じ人が作成したCADデータは同じ変換設定できちんと出力される可能性が高いです。

この辺は導入を考えていらっしゃるお客様からはまず質問や相談される内容になります。ここでは一例を挙げましたが、実際はお客様毎に解決方法が異なりますので悩んでいる場合は遠慮なくご相談して頂ければと思います。

製品詳細ページ:
AH PDF Server
AH PDF Server CAD版

製品お問合せ:システム営業グループ
TEL:03-5829-9021 e-mail:sis@antenna.co.jp


書けまっせPDF バージョンアップ予告

使い始めると手放せなくなるとご好評いただいております「書けまっせPDF5」は、2014年4月にバージョンアップを予定しています。

今回のバージョンアップは、全機能をイチから見直して使いやすさを追求した上で新機能を追加しており、更によい製品になること間違いなしです。

4月には消費増税がありますが、ご安心ください。

3月31日までに、「書けまっせPDF5 プロフェッショナル」をご購入いただければ、新バージョンを無償でご提供します。今だけの特別価格でご提供しますので、今買うしかありませんね。

今だけのキャンペーン! まずは赤いバナーをクリックしましょう。

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