タグ別アーカイブ: 自動組版

[XSL-FO] side-float 使ったリストの謎

こんにちは。
AH Formatterサポート担当です。
ドラクエがまだ終わりませーん。
やり込み要素は全部クリアしないと気が済まないタイプです。
最強装備全て揃えるまで頑張ります。
えと、ドラクエも FF も初代からリアルタイムでやっております。
(あっ、年がばれる)
3DS のすれ違い通信機能、田舎なんで誰にも会いません。。。車移動だし。

少し前のブログで、AH Formatter(XSL Formatter)の発売当初から携わっているというお話を
書かせていただきましたが、
xx年もやっております間に、
国内/海外のたくさんのお客様の XSL-FO を見てきました。
こちらが勉強になるようなテクニックもたくさんありました。

そんな中でひとつ、ずーーーーっと疑問に思っていることがあるのです。
それは、リストを fo:float で実装されるケースが度々あること。

簡単に書くと、こんな感じ。

 <fo:block><fo:float float=”start”><fo:block>1.</fo:block></fo:float>リスト項目の内容です。</fo:block>

実際にはもう少し複雑だったりしますが。

自分で XSL-FO(XSLTスタイルシート)を書いてもリストに fo:float を使ったことはありませんし、
念のため、弊社の XSLT開発の者に聞いてみたんですが、そういう方法は使わない、とのこと。
まぁ、リストは fo:list-block で書くもんだと思ってるからかもしれませんけど。

特定の会社のマニュアルのみとかですと、そういう方針?なのかな?と思ったりしたのですが、
別々のお客様で同じような手法を使われていることがちょくちょくあったりするのです。
これって、どうしてなんでしょう。
どこかにお手本あったりしたんでしょうか?
しかも、日本国内のみで、海外ではまず見たことありません。

XSL-FO のfo:list-block、難しいですか?めんどくさいですか?

リストの構造

うん、めんどくさいかも。。。。

もしこのブログを見たお客様で、
こんな理由で float 使ってるよと教えてくださる方、
いらっしゃいませんでしょうか。

■XSL-FOの仕様紹介:『XSL-FO の基礎 第2版 – XML を組版するためのレイアウト仕様』(クリックで紹介文章へ)


[XSL-FO] margin-top と space-before

こんにちは。
AH Formatterサポート担当です。
先日、私たちが暮らす長野県でもJアラートの音が鳴り響いて驚きました。
朝起きないことで定評のあるわたくしですが、一発で飛び起きました(^^;
一瞬で聴いた人を不安にさせるあの音?メロディ?を考えた人、ある意味すごいなぁと思います。
でも怖かった~。

丈夫な建物か地下に避難してください、って言われても
田舎なんで。。。。。。地下が。。。。ない。。。。(笑)

さて、今日は margin-top と space-before について、です。
margin-top は皆さまご存じのとおり、指定されたブロックの上端側にアキを作ります。
XSL-FO ではもうひとつ space-before というのがあります。
こちらは “before” なのでエリアの before側のアキということで
“top”(絶対位置指定)とはちょっと意味合いが違ってきますが
通常の横書き(lr-tb)の文書ですと “before” と “top” は同じですので
ここでは同じものとしてお話しします。

space-before を使った便利なケースはこんな場合です。

space-before を使った便利なケース

“1.1.1 Tree Transformations” と “1.1.2 Formatting” のサブタイトルのブロックには
どちらも space-before=”24pt” が指定してあります。
ページ途中にある場合は前のブロックとの区切りとしてアキを作り、
サブタイトルがページの先頭にある場合にはアキは不要ということでページ上端から始まります。
サブタイトルのブロックがどこに位置するか、ページの先頭にくるかどうかは
組版してみないとわからないですが、
space-before を指定しておくとこのような組版が可能です。

この振る舞いを定義するのが、
space-before の .conditionality です。
.conditionality の値は “discard” と “retain” です。
既定値は “discard” で、上記のような結果になります。
“retain” の場合は 常に(アキを)残す という意味なので
このサンプルのような場合でも、ページ先頭にアキが作られます。

XSL-FO で書く場合は、space-before.conditionality=”discard” のように指定します。
(既定値が discard なのでわざわざ指定しなくてもこうなります)

XSL-FO は元々 CSS2(2.1)を元に考えられているので
仕様の互換性のために margin-top が残されています。
では、margin-top と space-before のどこが違うのかというと、
この .conditionality です。

margin-top には .conditionality の概念はありません。指定もできません。
さらに (lr-tb のドキュメントにおいて)margin-top が指定された場合は
space-before.conditionality は “retain” が指定されたものとして扱うということが
XSL-FO の仕様で決められています。
space-before の方が実用的に考えられているんですね。

CSS は今のところ、残念ながら space-before はまだありません。
CSS3 の仕様策定が進んでいますので将来的には検討されるのかもしれませんね。

■XSL-FOの仕様紹介:『XSL-FO の基礎 第2版 – XML を組版するためのレイアウト仕様』(クリックで紹介文章へ)

 


[書籍紹介] MathML 数式組版入門

MathML 数式組版入門

昨年 6月に販売を開始した、W3C が定めた数式記述言語 MathML3.0 を使って数式組版を行うための入門書「数式組版入門」を、より MathML をご理解、ご活用いただけるよう、初版の内容を精査し、説明の追加や内容の整理を行い 8月に第1.1版をご用意しました。

本書はこの第1.1版より全文を PDF形式で無料公開しています。是非ともご覧ください。
PDF版

なお POD も販売しておりますので、
紙でお読みになりたい方は次の販売店よりお買い求めください。
販売店:Amazon.co.jp三省堂書店楽天ブックスhonto


AH Formatter:縦書きのテーブルセルについて

こんにちは。
AH Formatterサポート担当です。
今週はAH Formatterのサポートで比較的よくあるご質問を紹介いたします。

今回は、縦書きのテーブルセルについて、です。
横書きの文書でも、テーブルヘッダだけ縦書きにしてセンタリング配置したいことってありますよね。
例えば、こんな感じ。
縦書きのテーブルセルについて

このように配置するための方法を順を追って説明します。

続きを読む


AH Formatter:”.precedence” の効果について

こんにちは。
AH Formatterサポート担当です。
今週はAH Formatterのサポートで比較的よくあるご質問を紹介いたします。

今回は、.precedence について、です。
XSL-FOの仕様の中で、space-before や space-after などのプロパティで Value に <space> が定義されているものがあります。

7.11.5 “space-before”
では、以下のように書かれています。

 XSL Definition:
 Value: <space> | inherit
 Initial: space.minimum=0pt, .optimum=0pt, .maximum=0pt, .conditionality=discard, .precedence=0

さらに
5.11 Property Datatypes
の中で、<space> の説明があります。

 A compound datatype, with components: minimum, optimum, maximum, precedence, and conditionality.

つまり、Value に <space> とあるプロパティについては
space-before.minimum=”2.0pt”
space-before.optimum=”3.0pt”
space-before.maximum=”4.0pt”
space-before.precedence=”0″
space-before.conditionality=”discard”
のような使い方ができます。

この中の “.precedence” について
どのような意味を持っているのか?
使い方がよくわからないというご質問を受けることがあります。

.precedence は指定値が競合するような場合の解決に用います。
競合した場合の強さを整数または”force”(最も強い)で表します。

space-after/space-beforeを例にしますと、

 <fo:block space-after=”2cm”>1のブロック</fo:block>
 <fo:block space-before=”1cm”>2のブロック</fo:block>

このような場合、どちらのblockも .precedence は指定されていないので
値は初期値の0です。したがって、
1のブロックと2のブロックの間の space は、
大きいほうの値が選択され、2cmとなります。

補足:
スペース指定子のこのような法則は
4.3.1 Space-resolution Rules
に定義されています。

次に、2のブロックに space-before.precedence=”force” を指定します。

 <fo:block space-after=”2cm”>1のブロック</fo:block>
 <fo:block space-before=”1cm” space-before.precedence=”force”>2のブロック</fo:block>

space-before の方が強制力を持つので、space は1cmになります。

次に両方に .precedence=”force” を指定すると、

 <fo:block space-after=”2cm” space-after.precedence=”force”>1のブロック</fo:block>
 <fo:block space-before=”1cm” space-before.precedence=”force”>2のブロック</fo:block>

両方とも強制的に space を出力するので、間の space は3cmとなります。

このような使い方を知っていると、章タイトル/節タイトルや本文との空きを調節するのに
便利なことがあるかもしれません。

参考資料
『XSL-FOの基礎』 6.8 複合データ型
 


AH Formatter:Windows版と非Windows版との違い(組版機能に違いはありません)

こんにちは。
AH Formatterサポート担当です。
今週はAH Formatterのサポートで比較的よくあるご質問を紹介いたします。

AH FormatterはWindows版、Linux版、Solaris版、Macintosh版など種々のOSに対応したバージョンがございます。
お客様のご利用環境に合わせたバージョンを選択されるのはもちろんですが、
例えば、Windows版とLinux版とでどちらがいいのか?違いがあるのか?といったご質問を受けることがあります。

AH Formatterの「組版機能」に関してはWindows版と非Windows版とで違いはありません。
ただし、Windows版以外では実行のためにいくつか設定等を行っていただく必要があります。

・AH FormatterのGUIはWindows版のみの機能です。

・非Windows版では直接プリンタへ出力することはできません。プリンタへ直接印刷指定できるのはWindows版のみの機能です。

・AH Formatterはフォントファイルを含みません。
 非Windows版では欧文基本14フォントのみインストールされますが、これはメトリクス情報ファイルのみ含まれます。
 フォントのアウトライン情報ファイルは含まれません。これらのフォントをPDFやPSに埋め込もうとする場合は、ご自身でフォントをご用意ください。
 それ以外のフォントのインストールはお客様の環境にて行ってください。
 Windows版ではインストール時にWindowsのフォントフォルダを参照するように設定されますが、
 非Windows版ではフォント構築ファイルにてお客様の環境に合わせて設定していただく必要があります。

・AH FormatterはXSLTプロセッサは含みません。
 Windows版は通常MSXMLがインストールされていますので(特に指定がない限り)それを自動的に使用しますが
 非Windows版ではお客様がXSLTプロセッサを選択、インストールしていただいたのち、
 オプション設定ファイルや環境変数にて使用するXSLTプロセッサを指定していただく必要があります。

・非Windows版では環境変数を設定する必要があります。
 Windows版ではインストール時に初期設定されますが非Windows版では設定されません。
 必要な環境変数はオンラインマニュアルの「環境変数」でご確認ください。