日別アーカイブ: 2016年11月7日

第86回 「国税関係帳簿書類について改めて考えてみましょう!」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

国税関係帳簿書類について改めて考えてみましょう!

最近、電子帳簿保存法が27・28緩和で注目されるようになってきました。
そこで最近よく質問を受けるのが
「控え書類」の扱い

「電子的にやり取りした書類」の扱いです。

今回は、「控え書類」の扱いについて考えてみましょう!

国税関係書類は、国税に関する法律の規定により保存をしなければならないこととされている書類をいいます。
これは電子帳簿保存法2条に規定されている通りです。

そして法4条には
2   保存義務者は、国税関係書類の全部又は一部について、自己が一貫して電子計算機を使用して作成する場合であって、
所轄税務署長等の承認を受けたときは、財務省令で定めるところにより、当該承認を受けた国税関係書類に係る電磁的記録
の保存をもって当該承認を受けた国税関係書類の保存に代えることができる。

と規定されています。

要件を整理すると
・自己が一貫して電子計算機を使用して作成する場合
・所轄税務署長等の承認を受けた
・当該承認を受けた国税関係書類に係る電磁的記録の保存をもって当該承認を受けた国税関係書類の保存に代える
となります。

施行規則3条2項に詳細要件が規定されています。
2   前項(第一号、第二号及び第五号ハに係る部分を除く。)の規定は、法第四条第二項 の承認を受けている保存義務者の当該承認を受けている国税関係書類(法第二条第二号 に規定する国税関係書類をいう。以下同じ。)に係る電磁的記録の保存について準用する。この場合において、前項第五号イ中「、勘定科目、取引金額その他の国税関係帳簿の種類に応じた主要な記録項目」とあるのは「その他の日付」と、同号ロ中「日付又は金額」とあるのは「日付」と読み替えるものとする。

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『リッチテキスト・コンバータ20』は販売を終了します。

こんにちは、弊社デスクトップ製品のサポート担当です。
秋も深まり、めっきり寒くなってきましたね。

さて、既にお知らせしました通り、弊社ソフトウェア『リッチテキスト・コンバータ20』『同 パーソナル』(以下、本製品)は 本年12月20日をもって販売を終了させていただくこととなりました。

本製品を含む『リッチテキスト・コンバータ』シリーズは、日本語ワープロ専用機を含む各種多様なワープロ文書間で相互に文字や文書書式・文字飾り・罫線などを変換するユニークなソフトウェアとして、これまで多くのお客様にご支持をいただいてきました。

製品の大きな特長は、RTFJ(Rich Text Format Japanese)という中間形式を使用して異なるワープロ文書間での変換を自由自在に行える柔軟性にあり、そのルーツをたどれば、1990年発売の『OASYS30-新松』『OASYS30-一太郎Ver.3』『MS-Works-一太郎Ver.3』など一連の MS-DOS 対応製品がその嚆矢(こうし)となります。 そこから数えて約26年もの長きにわたり一筋に開発・販売を続けてこられましたのも、ひとえに多くのお客様のご支持があったからこそと厚く感謝申し上げます。

今では、「ワープロ」というと Microsoft Word などパソコン用のワープロ・ソフトを指すようになっていますが、パソコンが今のように普及する以前には日本語文書を作成するためだけのワープロ専用機が多くのメーカーから発売され、機能や使い易さを競っていました。
1980年代から1990年代にかけての頃です。

当時、量販店にいくと専用コーナーが設けられ、各社のワープロ専用機が所狭しと並べられていました。 新製品が発売されるとあちらの棚、こちらの棚と製品カタログを集めて、文書保存に使用されるフロッピーディスクの仕様を確認するのが仕事のひとつでした。 たくさんのカタログだけを抱え何も買わずに店をでる姿は、店員さんからすれば怪しげな不審者に映ったかも知れません。

日本で独自の進化を遂げたワープロ専用機ですが、パソコンの性能が向上するにつれ徐々にその役割を終えていきます。 1990年前後に出荷台数・金額とも最高の売り上げを記録したあとは次第に販売数を落とし、最盛期には20社近くが参入したと言われるメーカーも撤退が相次いで、2002年に最後のメーカーが撤退を表明しました(*)。

同様に、それまで使用されていたフロッピーディスクもより大容量のメディアの登場に押されて姿を消し、フロッピーディスクの読み書きに必要なドライブ装置もごく汎用的なものを残して販売が終息していきました。

このような中で、本製品もその役割を終えるときがやってきました。

本製品の販売終了を迎えるのは寂しい思いがいたしますが、日本語ワープロ専用機というひとつの「時流」の盛衰に立ち会い、パソコン上のワープロ・ソフトという新たな流れの発展に本製品が微力ながら貢献できたことは、ソフトウェア製品を提供するベンダーとして非常に幸せなことであったと思います。

本製品の販売は終了しますが、弊社では引き続き有償の変換サービスをご提供して参ります。
今後とも弊社製品をご愛顧いただければ幸いです。

(*)参考:蔵 琢也「日本語ワードプロセッサの興亡」http://rapas.doshisha-u.jp/ja/list_papers/get_dls.php?fid=28)