月別アーカイブ: 2016年7月

第67 「スキャン文書による保存については、平成28年度の税制改正により、平成28年9月30日以後に行う承認申請から、次のような改正がされました。」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

「スキャン文書による保存については、平成28年度の税制改正により、平成28年9月30日以後に行う承認申請から、次のような改正がされました。」 

今回(H28)の改正のポイントをぎゅっと圧縮している内容です。

問1から抜粋しています。

1 国税関係書類の受領者等(規則第3条第5項第2号ロ((タイムスタンプ))に規定する国税関係書類を作成又は受領する者をいう。以下同じ。)が読み取る場合、次に掲げる事項を要件とする。

(1) 国税関係書類の作成又は受領(以下「受領等」という。)後、受領者等が署名を行った上で、特に速やか(3日以内)にタイムスタンプを付す。

(2) A4以下の大きさの国税関係書類については、大きさに関する情報の保存を要しない。

(3) 相互けんせい要件について、受領者等以外の者が記録事項の確認(必要に応じて原本の提出を求めることを含む。)を行うこととすることで足りる。

2 小規模企業者(中小企業基本法第2条第5項に規定する小規模企業者をいう。以下同じ。)である場合、いわゆる「適正事務処理要件」について、税務代理人が定期的な検査を行うことによって、相互けんせい要件を不要とする。

3 スキャナについて、原稿台と一体型に限るとする要件を廃止する。

これらのなかで、注意が必要なのは国税関係書類の受領者等が読み取る場合に新たな要件が出てきたことです。十分注意が必要です。

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Comtech DITA IA 育成ワークショップに参加

すでに このブログ にも書かれていますが、7月4日から5日間 Comtech DITA IA 育成ワークショップが開催され私も参加しました。 あまりに濃い内容で、まだまだ消化しきれていませんが、参加して良かったです。

Comtech DITA IA

講義の様子

ここで何度も言われたことは「ユーザーゴールはどこにあるのか考えろ」ということです。
独りよがりになってはいないか? ユーザーは本当にそのようなマニュアルを読みたがっているのか? 誰も読まないであろう「前書き」の内容はそのままでいいのか? というようなことを考えなければいけない、ということを重ねて言っていました。

特に印象的だったのは DITA 導入に必要な準備期間はどれくらいか、というところです。
私は個人的には12ヶ月は必要だと考えています。それ未満だと情報再利用の戦略をうまく立てることができないのではないかと感じているからです。
コムテック社の考えでは「(いろいろなケースがあるけれども)典型的な例としては15ヶ月」とのことです。
「 6ヶ月で導入したいというユーザーもいるが、このようなとき、どのようにユーザーと接すればいいのか?」と質問したところ「やり直すリスクを背負う覚悟があるのか、と問いただす必要はある」との答えでした。

DITA 導入は簡単ではありませんが、時間をかければそれなりの結果は得られるはずだと信じています。


第66回 「廃棄前の 「定期的な検査」 とは」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
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「廃棄前の「定期検査」とは」について
これは、よくご質問を受けます。
例えば、「毎日検査すれば捨てて良いのか?」や「検査の抜取方法は要件があるのか?」や
「検査を外部の者に頼む必要はないのか?」等です。

では、下記の問66問67を見ていきましょう!

問66 規則第3条第5項第4号ロの「定期的な検査」とは、具体的にどの程度定期的に検査を行えばよいのでしょうか。

回答

最低限、1年に1回以上の検査を行う必要があります。

解説

平成27年度の税制改正において、規則第3条第5項第4号(適正事務処理要件)を新たに設けることにより、事務担当者間でチェック機能を働かせる仕組み(担保措置)が講じられました。
この要件のうち、同号ロの「定期的な検査を行う体制」については、個人事業者であっても、法人であっても、1年に1回決算を組むことが通常であり、これ以上の期間、検査を行わないとなると決算の際にも確認していないこととなるため、同号でいう「各事務について、その適正な実施を確保する」ことができていないと考えられることから、最低限、1年に1回以上の検査を行う体制が必要となります。

問67 規則第3条第5項第4号ロの「定期的な検査」は、検査の対象となる各事務を行っている者が行ってもよいのでしょうか。

回答

最低限、検査の対象となる各事務を行っている者以外の者が検査を行う必要があります。

解説

平成27年度の税制改正において、規則第3条第5項第4号(適正事務処理要件)を新たに設けることにより、事務担当者間でチェック機能を働かせる仕組み(担保措置)が講じられました。
この要件のうち、同号ロの「定期的な検査を行う体制」とは、具体的には、定期的に事務処理手続のチェック・検査を行う仕組み(体制、手続)がとられていることが必要とされるものです。
仮に、検査の対象となる各事務を担当している者が定期的な検査を行った場合において、紙段階で改ざんを行っているときには、チェック機能が働かないこととなります。
このため、最低限、その事務を担当している者ではなく、それ以外の者が定期的な検査を行う必要があります。
また、事業規模の小さな事業の場合、当該各事務を担当している者以外の者が検査を行うことが難しいことも想定されます。このような場合、外部の者に委託する方法なども考えられます。

よって、良くアドバイスしているのは
まずは四半期に定期検査して、習熟したら毎月検査で捨てる
この時、四半期時は従来の紙の管理方法を踏襲し、毎月時は分類仕分け程度の簡単な管理で一定期間保管することです。
どうせチャレンジするなら、スキャナ保存の業務サイクルで検索要件などを確保するのですから、
毎月検査廃棄がお勧めです。

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Comtech DITA IA 育成ワークショップを開催しました (その2)

講義も終盤になりますと、お二人が日本にいる間に、またプロの通訳者がいる間にと質疑応答が絶えません。それならばお昼もご一緒して時間を有効にと、大変熱い時間を過ごしました。また参加されたパートナー会社より、ぜひアドバンスクラスのワークショップを開催してほしいとの要望が届いています。今の日本における DITA 分野でまさに必要としていたワークショップであったと言えると思います。

Comtech DITA IA

講義の様子

Comtech Service, Inc. はコロラド州デンバーに位置するコンテンツ管理と情報デザインを扱う会社で、JoAnn Hackos博士が代表を務めています。また、JoAnn Hackos さんはコンテンツ管理と情報開発の実践に焦点を当てた会員組織 CIDM(Center for Information-Development and Management ) を主宰。年3回、DITA North America 、Best Practice 、そして DITA Europe を開催しています。

アンテナハウス(株)日本と Comtech Service, Inc. は、2015年12月にパートナー契約を締結し、アンテナハウスは ワークショップシリーズ:情報モデリングワークショップを日本語で、日本国内の顧客に教える権利を得ました。そして Comtech Service, Inc. は日本国内で情報モデリングのワークショップを行うのに必要なスキルをアンテナハウスに提供します。

今回のワークショップで得た知識を元に、更に勉強して、アンテナハウスとパートナーは Comtech 社の技術を継承し、今度は私たちが Comtech 社にならって日本における DITA 推進を図るべく、教育コンサルティング活動を行ってまいります。DITA 導入をお考えの企業様、ぜひお声をかけてください。きっとお手伝いできる事があると思います。

アンテナハウス海外サイト
http://www.antennahouse.com/
http://rainbowpdf.com/

<< Comtech DITA IA 育成ワークショップを開催しました(その1)


第65回 「H28年度改正の通達・趣旨説明・QAを明確に理解するには・・」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
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「H28年度改正の通達・趣旨説明・QAを明確に理解するには・・」

電子帳簿保存法取扱通達(平成28年9月30日以後申請分) や 趣旨説明等が公開されましたが
皆さんどうですか?読まれてみて、しっかり理解できますでしょうか?
何だか理解が空回りしませんか?
その原因と考えられるのは、電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則の 平成二十八年三月三十一日財務省令第二十六号 
が改正部分だけの表示で、施行規則に反映されたものが公開されていないことが、要件の理解を妨げている要因の一つです。

H28年緩和の通達・趣旨説明・QAを熟読して理解をしようとするばするほど、施行規則の改正部分の
合わせこみの重要度がお分かり頂けると思います。

もしご希望の方には、益田が個人的に作成したものを提供しますので、下記まで、その旨を書いて頂きメール下さい。

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Comtech DITA IA 育成ワークショップを開催しました(その1)

先週7月4日から5日間、Comtech Service社 より講師をお招きし、IA(情報アーキテクト)育成ワークショップを開催致しました。そしてトピックベースオーサリングのための情報モデリングについてみっちり講義をしていただきました。

Comtech IA

講義の様子

講義は JoAnn Hackos 博士と Dawn Stevens さんの2名と、逐次通訳者2名で10時から6時まで、行われました。講義内容は大変に有意義なもので、高度の知識を得ることができました。このワークショップは、IA(情報アーキテクト)の養成を目的としているので、お客様から依頼を受けた時に既存の文書の情報モデルを作成することができるよう、常にユーザーゴールを意識し、講義をしてくださいました。

また実際に与えられた文書を、聴講者がグループに分かれて、コンテンツをタイトル、要約文、前提条件、Task のコンテクスト、ステップ、後要件にあてはめる作業を行ったり、また、ホワイトボード、フリップチャートを使って、講義を聴くのみではなく、コンテンツの定義付けを自分たちが考え、書き出すことで、より理解を深めることができたと思います。

興味深かった事は、グループ別で行ったワークショップの結果がグループによって全く違ったことであり、これに対し、正解はどれですということが講師より示されなかった事。つまり、その企業にとって何が一番適切か、歩み寄って決めていく必要があるということを学ばせていただきました。

5日間で学んだテーマは次の内容でした。

● DITA 導入における次の分野での情報モデルの実践方法。

  • 情報タイプ
  • コンテンツ単位とインライン要素
  • 文書構造とマップストラテジー
  • リンクストラテジー
  • コンテンツ管理
  • 再利用ストラテジー
  • メタデータ

● 必要とされる情報が最大限に保障されるよう、異なるチーム間で情報を共有する方法。

● 双方歩み寄って円滑に妥協案を推進し、アプローチの異なるチーム間の問題を解決する方法。

● DITA 1.3についての現時点の情報を公開し、どういったところに取り入れるべきか、推奨されるテーマ。

● オーサリング処理過程を円滑に行うために、どのようなオーサリングテンプレートを開発すべきか。

● 執筆チームが情報モデルを固守するために必要な DITA 制約を学習。適所に制約があることで、執筆者は、現在の文脈内でサポートされていない要素または属性を選ぶことができず、要素に掛かっている制限を理解し、また、トピックが無効であれば、エラーが訂正されるまで処理できないことを理解。

● 顧客の情報開発要件をサポートするのに最適で、最も必要とされる DITA 特殊化の理解。

● 共通のオーサリングガイドラインを実施するのに役立つスキマトロン規則。情報モデルと制作ガイドラインに記述されている実践方法に執筆者が従えるように、スキマトロン規則は執筆者にガイダンスを提供することの理解。

明日もこのワークショップについてお伝えします。

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第64回 「スマホ に関連する 通達などが公開されました 7月6日 」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

「スマホ に関連する 通達などが公開されました 7月6日 」

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/dennshichobo/1607/index.htm

 上記がとても大事ですね・・・!

4-19 スキャナの意義

4-22 対面で授受が行われない場合における国税関係書類の受領をする者の取扱い

4-23 特に速やかに行うことの意義

4-28 日本工業規格A列4番以下の大きさの書類の解像度の意義

4-35 定期的な検査を行う体制の意義

しっかり読みこみましょう!

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Server Based Converter V5.2 の次回メンテナンスリリースについて

Server Based Converter V5.2 のメンテナンスリリースについて紹介させていただきます。
Server Based Converter V5.2 をお使いのお客様で、弊社と保守契約を結んでいらっしゃるお客様には、バグ修正を行ったメンテナンスリリース(MR)を配布しております。

  • V5.2 MR7
    2016/07/25

前回までの、改訂内容については、

を、ご覧ください。

Server Based Converter は、Microsoft Office, PDF などのファイルを、PDF, Flash, SVG, 各種画像形式にダイレクトに変換する変換エンジンです。 ダイレクト変換の意味は、たとえば、Microsoft Office がない環境でも、ファイルさえあれば、それをダイレクトに内容を見える形式に変換できるのです。ダイレクト変換には、Microsoft Office のライセンスも不要です。
Server Based Converter は、ダイレクト変換というユニークさが評価され、多くのウェブサービス、パブリッククラウド、プライベートクラウドなどで利用されています。

Server Based Converter に関する詳しい情報は、
Server Based Converter
を、ぜひ、ご覧ください。

評価版もご用意しております。
サーバベース・コンバーター 評価版のお申し込み
から、お申し込みください。


XSLTを学ぶ (11)論理値(Boolean)と関連する基本的な関数のいくつか

第9回[1]では、式の生成規則を辿っている途中に幾つかわからない項目が出てきました。その一つは、ノード集合に対する演算の扱いです。ここでは論理演算や比較の演算におけるノード集合の扱いを調べてみます。

論理値(Booleans)[2]

or式は左辺と右辺の両方のオペランドをboolean関数と同じように論理値に変換して評価します。どちらかが真であれば真となり、そうでないとき偽となります。boolean関数はXPathで規定するコア関数の一種であり、引数を論理値に変換します。ノード集合は空でないとき真となります(詳しくは下に紹介しました)。

and式は両方のオペランドをboolean関数と同じように論理値に変換して評価します。両方が真であれば真となります。そうでないとき偽となります。

第9回の規則[23]の関係式(RelationalExpr)すなわち <=、<、>=、>、および等価式(EqualityExpr)すなわち=または!=、は左辺と右辺の二つのオペランドを次のように比較します。(ノード集合が関係するときだけを取り上げてみます。)

ノード集合同士を比較するときは、最初のノード集合と二つ目のノード集合の中に、ノードの文字列値同士を比較したときに真になるようなノードが含まれている時に限り、その比較は真になります。

ノード集合と数値の比較では、ノードの文字列値をnumber関数で数値に変換し、数値同士として比較します。ノード集合の中に、数値同士を比較して真になるようなノードが含まれていれば、比較が真になります。

ノード集合と文字列値の比較では、ノードの文字列値と他方の文字列値を比較し、文字列値同士を比較して真になるようなノードが含まれていれば、比較が真になります。

ノード集合と論理値の比較では、ノード集合をboolean関数で論理値にして、他方の論理値と比較します。

XPathには基本的な関数が規定されています。次に今日出てきた関数を紹介します。

boolean関数[3]
形式: boolean boolean(object)

boolean関数は引数を次のように論理値に変換します。
・数値は、ポジティブゼロでもネガティブゼロでもなく、NaN(Not-a-Number:数値でない)でもないとき真となります。
・ノード集合は空でないとき真となります。
・文字列は、長さがゼロでないとき真となります。
・四つの基本型以外のオブジェクトはその型依存の方法で論理値に変換されます。

number関数[4]
形式: number number(object?)

number関数は引数を次のように論理値に変換します。
・数値の後が空白で、前にオプションのマイナス記号、さらにその前のオプションの空白から構成される文字列は、その文字列によって表現される数学的値に最も近いIEEE 754数に変換されます。それ以外の文字列はNaNに変換されます。
・論理値の真は1に変換され、論理値の偽は0に変換されます。
・ノード集合は最初にstring関数を使ったように文字列に変換され、次いで引数が文字列のときと同様に数値に変換されます。
・四つの基本型以外のオブジェクトはその型依存の方法で数値に変換されます。

もし、引数が省略されたときは、既定値として文脈ノードのみから成るノード集合が使われます。

string関数[5]
形式: string string(object?)

文字列関数はオブジェクトを次のように文字列に変換します。
・ノード集合はノード集合の中で文書順で最初のノードの文字列値を返すことで文字列値に変換されます。ノード集合が空のときは空文字列が返されます。
・数値は次のように文字列に変換されます。
 ・NaNは文字列NaNに変換されます。
 ・ポジティブゼロは文字列0に変換されます。
 ・ネガティブゼロは文字列0に変換されます。
 ・ポジティブな無限大は文字列Infinityに変換されます。
 ・ネガティブな無限大は文字列-Infinityに変換されます。
 ・数値が整数型のときは、小数点や先行するゼロのない十進数で表現されます。数値がマイナスのときは、マイナス記号が先行します。
 ・整数でないときは、小数点を含み、小数点の前に少なくとも1個の十進数があり、小数点の後に少なくとも1個の十進数があり、マイナスのときは、マイナス記号が先行する形式となります。不要な先行するゼロがあってはならず、少数点の後には他のIEEE 754と区別するのに必要なだけの数値がなければなりません。
・論理値の偽は文字列falseになり、論理値の真は文字列trueになります。
・四つの基本型以外のオブジェクトはその型依存の方法で文字列に変換されます。

もし、引数が省略されたときは、既定値として文脈ノードのみから成るノード集合が使われます。

なお、string 関数は表示用に整形するために用意されているものではありません。整形にはXSLTのxsl:number要素を使います。

[1] XSLTを学ぶ(9)ステップの文法を追求する-述部(Predicates)と式
[2] 3.4 Booleans
[3] boolean関数
[4] number関数
[5] string関数

前回:
XSLTを学ぶ(10)式によるノード集合の作成、ノード集合の和集合、フィルター式

初回:
XSLTを学ぶ(1)XMLのツリーモデルとXPath/XSLTのツリーモデルではルートの意味が違う


第63回 「スマホ に関連する 新QAが公開されました 7月6日 」

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「スマホ に関連する 新QAが公開されました 7月6日 」 

ほぼ 予定通りでしたね。注目のH28年緩和に関わるQAが発表されています。

下記よりご覧ください。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/dennshichobo/jirei/07index.htm

代表的なものとして時間の無い方は、まずはここから押さえましょう!

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