日別アーカイブ: 2008年8月31日

PDF標準 ISO 32000-1 準拠(適合性)について(メモ)

PDFの仕様がISO国際標準、ISO 32000-1になったことを既にご存知の方は多いと思います。
ISO 32000-1は、ISO 32000-1への準拠(適合性)について次のように規定しています。
1.準拠するPDFは、ISO 32000-1仕様のすべての要求事項を守ること。但し、明確な要求項目以外は必ずしも使用しなくても良い。
2.準拠する読み手は、読み手に要求されているすべての機能的振る舞いについて準拠しなければならない。
3.準拠する書き手は、PDFファイル生成についてのすべての要求に準拠しなければならない。
4.ISO 32000-1に準拠する製品は、PDFファイル生成についての全ての要求と、PDFの読み手に要求されているすべての機能的振る舞いについて準拠しなければならない。
今回、「PDF電子署名モジュール」をV1.2にバージョンアップするにあたり、ISO 32000-1に適合性しているかどうかを検討してみました。PDF電子署名モジュールは、(1)署名時には既存のPDFをそのままにして、電子署名関連のオブジェクトを追加したPDFを作成します。(2)検証時には署名されたPDFを読み電子署名関連のオブジェクトをチェックします。
そこで、署名作成は書き手として適合しているかどうか、検証は読み手として適合しているかどうかが問われます。
結果として、今回は、書き手としての適合度を満たしていると宣言することにしました。読み手としての適合性は、様々なパターンで作成された電子署名関連オブジェクトをすべて正しく処理できるかどうかが問題になりますので、適合していると宣言するのは、書き手より難しいと思います。