カテゴリー別アーカイブ: EPUB

XMetaL V8 日本語版 紹介セミナー 開催日迫る!

こんにちは。アンテナハウス システム営業グループです。

今回は、DITAオーサリングソフトXMetaLの、英語版のみだったバージョン 8 に、日本語版が登場したことを記念した紹介セミナーについて、ご案内します。

いきなりやるにはハードルが高いDITAですが、本セミナーは、そうしたDITAについてこれから勉強するお客様も安心してセミナーに参加できるよう、「DITA入門」編が、タイムテーブルの最初に盛り込まれております。

DITAの基礎知識が始めに備われば、続く XMetaL V8 について、理解も進みます。程よく解釈できれば、ソフトウェア操作の醍醐味(?)、「カスタマイズ」について、DITAシェルパの加藤哲義氏(アートダーウィン合同会社)が、「XMetaL編集機能のカスタマイズ方法」ということで、XMetaLの様々なカスタマイズ機能を紹介いたします。

セミナー詳細、お申込みについて

日時 2013年8月30日(金) 14時00分 ~ 16時30分
(受付開始:13時30分~)
場所 六本木ティーキューブ5F Document CORE Tokyo PatioC
港区六本木3-1-1 六本木ティーキューブ 5F
お申し込み方法 e-mailにて、お申し込みください。
件名:XMetaLセミナー申し込み
e-mailアドレス:guten@antenna.co.jp
メールには、下記内容を添えて送っていただきますよう、お願い申し上げます。

  • 会社名:
  • 部署名:
  • ご参加代表者名:
  • ご参加人数:

DITA入門先触れ

DITA入門として、少しでも事前に情報を得たい方は、下記の記事をご覧いただくか、EPUB/Kindlemobiをダウンロードしてみてください。


W3C eBooks Workshopに参加。そしてDigital Publishing Interest Groupのこと

CSS組版ブログ」に書きましたが、6月4日に東京で開催されたW3C Workshop on eBooks & i18nに参加しました。
W3C eBooks Workshop、Test The Web Forward、W3C Developer Meetupに参加

このeBooks Workshopに関連して、W3CにDigital Publishing Interest Groupが出来ています。
Digital Publishing Interest Group Charter

これを見ると、議長は、Markus Gylling (IDPF and the Daisy Consortium)およびMadi Weland Solomon (Pearson PLC)と、EPUB仕様策定とデジタル出版の中心的な人たちです。

そのスコープには次のようにあります(Google翻訳に頼って和訳)。

今日のデジタル出版市場は、ダイナミックで、急速に変化し、力強いです。電子書籍は、印刷されたバージョンと競合し、ハードウェアと電子書籍リーダーのために利用可能なソフトウェアの幅広い選択肢があります。ジャーナルや雑誌もデジタル化され、Web上や専用アプリケーションで利用できるようになり、場合によっては印刷版は放棄され、純粋にデジタル版だけになることさえあります。電子書籍リーダーや電子書籍、雑誌、ジャーナルや教材のためのタブレット端末で使用されるフォーマットは、主に(X)HTML、CSS、SVG、SMIL、MathML、さまざまなWeb APIなど、W3Cのテクノロジーに基づいています。

しかし、これらのフォーマットとW3C勧告のアライメントは、完璧ではあり​​ません。必要な機能は、W3C文書に欠けている、またはドラフトであり、結果としてEPUB3(電子書籍のための規格)では、出版のニーズをカバーするために独自の拡張機能を導入しました。具体的には、EPUB3標準はまだ安定した状態に達していないいくつかのW3C技術に依存して、そのうちのいくつかはすでに勧告候補ですが、いくつかの他はまだW3Cプロセスによる不安定とみなされるドラフトです。これらは技術の不要な分岐が発生しないことを保証するためにW3C勧告と調和するべきです。電子書籍とオープンWebプラットフォームに関するワークショップ(W3C、国際デジタル出版フォーラム(IDPF)、および Book Industry Group(BISG)が共同で開催、ワークショップの報告も参照)は、現在のW3C勧告では出版界のニーズがまだ十分に反映されていない問題と領域の数を明らかにしました。そのような分野には、ページメディア、CSS書記方向、高度なフォント管理、国際化、適切なメタデータ語彙、コンテンツ保護、アクセシビリティ、およびHTMLテンプレートが含まれています。

そのW3Cワークショップは電子書籍だけに集中しましたが、同様の懸念は、Open Webプラットフォームを通じて、ハイエンドの雑誌のデジタル版を提供しようとするような出版社からもありえます。雑誌やジャーナルの電子版は、また高度に構造化されたデータフォーマットの需要(検索エンジンを介して非常に高速なインデックス作成を確実にするなど)があり、オンラインで頻繁にデジタルパブリッシングのためのビジネスモデルの中核部分である広告も、本や雑誌の出版と同じ非常にハイレベルの要件を持っているかもしれません。オンライン教育市場は、教科書、オンラインテスト、イラスト、などのために非常に高品質のパブリッシング要件があるかもしれません。

このインタレストグループの目標は、具体的かつ十分に文書化されたユースケースと技術要件に裏打ちされて、デジタル出版業界とオープンWebプラットフォームの開発の間に矛盾が発生する場所の深く徹底的な概観を提供することにある。これらの文書は、それが適切なら、リエゾンセクションにリストされている関連するワーキンググループと協力して開発されるべきです。

今後、このような動きによって、新しい本や雑誌を作るための仕様の標準化が進めばと期待します。また、協力もしていければと思います。


CAS-UB 外部データ入力後、EPUB出力したら行頭が2文字字下げ…。

こんにちは

今日はCAS-UBでEPUB出力したらなぜか行頭が2文字字下げになってしまった…、という例を紹介します。

外部にテキストなりWordの形で原稿を持っていて、これをCAS-UB の外部データ入力を使ってインポート、EPUB出力すると、選択するCSSのテーマによって、段落始めの行頭が2文字分字下げされてしまいます。

これは、CSSのテーマ側で、段落行頭を自動的に1字字下げする設定をしているためです。

なぜそんなものを設定したのか、というと、EPUBは、HTMLベースで作られているとはいえ、「電子書籍」の形態をとっているため、「本」なのだからあったほうがいいだろう、という理由からです。

気になる場合は、段落行頭を字下げしないCSSのテーマを選ぶか、CAS-UB の編集画面上で、段落の全角空白文字を削除するか、原稿側で同じ作業をして対応してみてください。

なお、CSSのテーマ一覧は、ユーザー画面から、「生成」→「EPUB3」カテゴリの「一般」→「CSSテーマの一覧」リンクをクリックすると、テーマの見本一覧が確認できますので、ここでご確認ください。

少しややこしいですが、よろしくおねがいいたします。


CAS-UB : Wordからインポートした箇条書きがヘン!

こんにちは。

今回は、CAS-UB Word インポート、箇条書きについて紹介します。
これまでもWordファイルをCAS-UB に取り込めるという紹介をしてきましたが、どうも箇条書きの設定がうまくいかない、というユーザーの声を聴き、今回はWordの箇条書きをテーマに、Wordの編集について紹介します。

これさえ覚えれば、CAS-UB も怖くありません!

箇条書きボタンの確実な使い方

箇条書きを作るには、Word 2007以降ならば、リボンのホームタブ(Word 2003だとツールバー)にある「箇条書きボタン」を使います。

全部で3種類あります。

  • 番号なし(●印)の箇条書きボタン
  • 番号付きの箇条書きボタン
  • ネストされた箇条書きボタン

使われ方は様々で、順番を問わないような、並列で表せるものは番号なし、手順など、順序立てて表さなければいけないものは、箇条書きボタンを使うところまでは皆さんご承知だと思います。

さて、最初からボタンを押して、箇条書きを作っていくか、最初に番号をつけて文章を作ると、Enterキーを押したとき、自動的に次の番号が出てくるのを利用する、というのが大半のユーザーの使い方だと思います。そしてWordはそれを援助する親切設計なので、なんとなくでもスムーズに箇条書きを作れてしまいます。

ところが、こうして作られたWord ファイルをCAS-UBにインポートしてみると、なんということでしょう!一応、箇条書きになっているが、番号の並びがおかしい!配置位置もヘン!というモノが出てきました。

image1

問題のWord ファイルです。一見して、正しく箇条書きが設定されているように見えます。

image2

ですが、よ~く見ると、何だかとても書き方が怪しいです。どこがおかしいでしょうか

  • 第1箇条には、「~設定1」の後ろに、「Tab」で空白が挿入されています。
  • 第2箇条は、2行目のインデントを、1行目の「間に」に揃えるため、わざと「Space」で全角空白文字「□」を入れて揃えようとしています。
  • 第3箇条は、1行目で改行して、さらに2行目を1行目に揃えようと、「Space」(□)を挿入しています。

箇条書き作成時の注意事項

箇条書きを作成する際、「Space」や「Tab」などで空白を作ってはいけません。
CAS-UB では、この設定は無視されます。

文章を2行に分けようと、「Enter」(改行)を押してはいけない。
CAS-UB では、「Enter」での改行は、段落(ここではひとつの箇条項目)の終わりとみなします。どうしても文章を2行に分けたいときは、「Shift」+「Enter」で強制改行しましょう。ただし、箇条書きの中での強制改行は、XHTML的に正しくありませんのでご注意ください。そういう時は、見合うレベルの見出しと本文に分けて設定しましょう。

箇条書きと箇条書きの間に、空行(Enter)は不要です。
上述したように、「Enter」ひとつで、箇条項目が終わり、次の箇条項目が始まります。ところが、さらに続けてEnterを入れてしまうと、今度は箇条書き自体が終了したとCAS-UBでは判断し、次に来る箇条書きは、新しい、さっきまで作っていた箇条書きとは違う、「別の箇条書き」が始まるとみなします。

みなさま、EPUBにしたとき、箇条書きがおかしな具合になりましたら、いちどWord の文書の見直しをしてみてください。


『本を作るための新しい仕組みの登場(制作ツールから考える電子書籍論)』

CAS-UBで制作した本(EPUB, PDF)の見本としてCAS-SUPPORTブログに書いた記事をまとめて、『本を作るための新しい仕組みの登場』というタイトルのEPUB版とPDF版を作りました。

I 概要
『本を作るための新しい仕組みの登場』
(制作ツールから考える電子書籍論)

■目次
第1章 PDF に代わってEPUB が普及する1
第2章 書籍の未来を考える5
第3章 世界の各地で登場。本を作る新しい仕組み9
第4章 CAS-UB とO’Reilly Atlas の機能比較13
第5章 CAS-UB で本の制作支援17
第6章 本の構成の編集と文章の編集

第1版
2013年6月9日発行
EPUB3版とPDF版を用意しました。
それぞれ次でダウンロードしていただくことができます。

Ⅱ 無償配布中

次からダウンロードしてお読みいただくことができます。

EPUB版
PDF版

その他、
無償配布中の出版物

なお、EPUB版を読むにはEPUBリーダが必要です。


CAS-UBのサイトにて、PDFの総合解説書『PDFインフラストラクチャ解説』を無償配布しています。どうぞ、ご利用ください。

CAS-UBの書籍をつくる仕組みを使って制作中の『PDFインフラストラクチャ解説』を0.30版に改訂しました。

無償配布しています:CAS-UB出版物紹介ダウンロードの「PDFインフラストラクチャー解説(仮)」

PDF版とEPUB3版を用意しています。

0.30版で次の改訂を行ないました。

1.内容の追加

0.30版では第21章PDFの長期保存:21.1 PDF長期署名の節を有限会社ラング・エッジの宮地社長に執筆していただきました。

2.参考資料の形式を変更

(1) 参考資料の一覧形式を変更しました。「MLA Handbook」第7版[1]をベースとする独自方式で整理しています。

(2) また、本文から参考資料へのリンクも変更しました。従来、本文中から参考資料(Web)へ直接リンクしていましたが、これを廃止して、本文から参考資料へリンクしています。参考資料からWebへ必要に応じてリンクを設定しています。

3.PDF生成のレイアウトを変更しました。

・基本版面を変更するとともに、見出しのレイアウトを変更しました。(途中)。
・CAS-UBのPDF生成詳細設定の見出しのデフォルト・レイアウトを変更。「PDFインフラストラクチャー解説(仮)」のPDF版はデフォルト・レイアウトで生成しています。[2]

アンテナハウスのCAS-UBは、クラウド上で書籍を編集し、PDF・EPUB・Kindleなどの形式で配布出版物を制作するサービスです。30日間評価ライセンスもございますので、ぜひお試しになってみてください。

《注》
[1] “MLA Handbook for Writers of Research Papers. Seventh Edition.” New York: Modern Language Association. 2009
[2] 『PDFインフラストラクチャ解説』はCAS-UBできちんとした本(PDF、EPUB)を作るための実証材料としても利用しています。3月にBODで本を作りました(『PDFインフラストラクチャ解説』をプリントオンデマンドで本にしてみました)が、この本の組版レイアウトを専門家に評価していただき、その評価を反映して、基本版面やPDF生成の詳細設定のデフォルトを変更しています。これはまだ途中段階です。


けっこう世界で使われているAH Formatter(その2)オライリーの書籍の75%

コンピュータ関連本(表紙に動物の絵)の出版社として有名な米国オライリーメディア社(O’Reilly Media)で、AH Formatterが組版に使われています。現在はO’Reillyの書籍の75%がAH Formatterで組版されているそうです。

O’Reillyでの本の制作は、ひとつのソース(AsciiDocという簡易マークアップ)からXML→HTMLへと変換して、EPUB電子書籍などと同時に、HTML+CSS(印刷用)による組版でPDFが作られているということです。

たとえば、この EPUB3 Best Practices という本を見てみましょう。EBook版を購入するとDAISY、EPUB、Mobi、そしてPDF版をダウンロードすることができます。(無料のPDF版の見本を立ち読みすることもできます。)

PDF版を開いて、文書のプロパティを確認すると、この本が「アプリケーション: AH CSS Formatter V6.0 MR2 for Linux64」で組版されているということが分かります:

「本を作るための新しい仕組み」と組版エンジン AH Formatter

O’Reillyのように(それからアンテナハウスCAS-UBのように)、ワンソースから紙の書籍・PDF・EPUB等を同時に制作する、本を作るための新しい仕組みが世界中で登場しています。これについて、CAS-UBブログの次の記事をお読みください:


【EBook2.0 Magazine】3/21号を読んで

みなさん、こんにちは。
オブジェクトテクノロジー研究所 編集部が発行している、【EBook2.0 Magazine】をご存知でしょうか。
電子書籍に関わるようになってから、私も(たまに)読むようになりました。興味深い記事が盛りだくさんです。無料購読もできるので、電子書籍関連について、世の中がどう係わっているのか、動いているのか、など好奇心旺盛な方には読みごたえがあるかと思います。
英語版もあるので、読み比べなどして、英語力を鍛えるのにもいいかもしれません。
閑話休題・・・
昨日更新された3/21号に、興味を引く記事があったので紹介します。

「iPadでオライリーの本は読まない」謎

どういうこっちゃ?
弊社の社長は、iPadユーザーです。最近ではなんでもiPadに入れて色々読んでいるそうです。iPadなしではいられない!そうです。
昨日紹介したEPUBマニュアル研究会も、マニュアルを「いつでもどこでも」確認できるよう、というコンセプトのもと、iPadなどの携帯できる端末に焦点を当てています。
記事を読むと、オライリー自体が技術書出版を中心としていて、特殊な読者層(研究者や学生)で構成されているせいか、電子書籍の閲覧について、PC/PDF閲覧が多い。逆にiPad/PDFはほとんどいない、という結果が出たそうです。
これについて、記者・鎌田氏の意見は、「コンピュータに貼りついている時間が長い技術系の人々が、技術書を読む場合のパターンを示していると考えてよいと思われる。」というものでした。
さらに、結論として「技術書は「読む」本というよりは「使う」本だ。非PDFのE-Bookが技術書に必要な「使い勝手」を獲得するまではまだ時間がかかる。」といっています。
確かにそうですね。デスクワーク中心ユーザーにとって、PCを扱いながら、iPadを見るなんて、効率が悪すぎます。EPUBについて、サービスするなら、「使われ方」をシミュレーションしないとダメなのか…、認識を強く持ちました。
さて、記者・鎌田氏によると、オライリーユーザーは、一方でiPadのヘビーユーザーだ、とのことです。なのに、iPadでは電子書籍はほとんど読まれていない。少し前までは、デカい、重い、その割に扱いが繊細でなければいけない、という「使い勝手」の悪いものでしたが、最近では「iPadミニ」やら、扱いやすいタイプが出てきたため、『読まれない原因』としては聊か弱い、と分析しています。
そして、代わりに考えられることとして、「iPadのUIが仕事向きではないため仕事に必要なUXを与えない」という可能性を上げ、これを、「モード」の違いではないか?とさらに仮説を立てています。
まあ、確かに、机に向かって仕事やら調査研究するユーザーにとっては、iPad(に限りませんが)の操作は、時に邪魔かもしれません。
(バシバシキーボードを叩いて入力作業をしている最中に、ボタンを押すようなところが出てきたときや、ウィンドウを切り替える必要が出てきたときなど、キーボードから手を放してマウス操作しなければならない苛立ちなど。偶にマウスカーソルが鬱陶しくなったりしませんか?)
ここで、UIとUXについて、いまいちわかっていなかったので、その関係についてちょこっとググってみたところ、面白い記事を見つけました。
MR-7さんのブログ記事です。
UIの改悪がUXを改善させる場合
ずっと読み進めて一番最後のあたりに、「良いUIは良いUXの十分条件ではないし、必要条件ですらない場合もある。」とありました。
まだまだ色々と底の浅い私にとって、結構な衝撃です。
(CAS-UBの操作画面は、良いUIとは言い難いところがあると、お客様からの指摘を受けているものでして…)
ある面、UIさえよくなればユーザーを引き込みやすいとも考えていました。
営業として、調べることと考えることが(現時点で)いっぱいあるのですが、全然足りていないことが分かった今日この頃。不貞寝したくなりました。
「iPadでオライリーの本は読まない」謎
EBook20. Magazineをご存じない方、または記事に興味をひかれた方は、ぜひ読んでみてください。
ついでにCAS-UBに興味を持っていただけると、ありがたいです。
CAS-UB Webページ(http://www.cas-ub.com/
CAS-UB評価版お申込みページ(http://www.cas-ub.com/user/index.html#user2


マニュアルをEPUBにして、もっとマニュアルを活用する

みなさん、こんにちは。
昨日と打って変って、肌寒い日になりました。
3/19、EPUBマニュアル研究会に参加しました。

EPUBマニュアル研究会

今年の1月から活動を開始し、「いつでもどこでも」マニュアルを閲覧利用でき、さらにメモ(付箋)やマーカーを引いて、「自分用」にカスタマイズできるよう、EPUBにしようと、いろいろな企業が集まって、意見交換や作業実験を繰り替えしています。
今回の会合は、第3回目に当たります。
テーマは、「既存のマニュアルを効率良くEPUB化するにはどうすべきか」
一言でマニュアルといっても、その元となる媒体は様々で、企業種や企業内の部署・部門、実際にマニュアルを利用する現場の特徴に合わせ、多岐に亘ります。
一番よく利用されているのが、MicroSoft Office 3大ソフトウェアたる、Word,Excel,PowerPointでしょう。システムソフトウェアの操作手順など、図解を多く利用するタイプのものはExcelやPowerPointで作られていることが多く、逆に規程書や業務など、事物の一連の流れに沿うようなものは、Wordで作られていることが多いです。
モノつくり(第2次産業)に該当する企業は、Excelなどで作った作業手順書などが多いのではないでしょうか。普段から、生産管理などExcelを使っていると、「使い慣れている」というところで、マニュアル作成にもExcelが使われていたりするのかもしれません。
逆に業務部門は、書類仕事で文書を作成したりすることが多いから、Wordがよく使われていたり…。
など、いろいろ考えながら研究会に参加してきました。
弊社の電子書籍制作サービスCAS-UBも、もちろんこの研究会に関わっておりまして、この研究会では、実際にCAS-UBを利用してマニュアル(元データ:Word)をEPUB化させよう!というところで、活躍の場をいただいております。
最近、これをきっかけにWordファイルの取り込み方から始まり、EPUBを作るまでの、一番簡単なやり方を動画としてアップいたしました。
http://www.cas-ub.com/howto/movi/Wordimport-test.htm
ご興味がありましたら、ぜひご覧ください。


クラウド型EPUB/電子文書リーダ“AH Reader Preview”のこと、その2

前回のつづきで AH Reader Preview について。

電子書籍の組版をカスタマイズ:ユーザースタイルシート

AH ReaderではEPUB書籍を読むときの「設定」の中に「ユーザースタイルシート使用」という項目があります。これをチェックすると、その下の欄にユーザースタイルシートのCSSを指定することができます。
そのCSS指定の例としてあらかじめ、

body { text-align: justify; }

と入っていますので、「ユーザースタイルシート使用」をONにすると、この設定が有効になります。
これは、EPUBコンテンツによってはCSSで行の揃え(text-align)の指定がされていないために、デフォルトでは行末が揃わないでガタガタになってしまうという場合に、このユーザースタイルシート設定をすることでデフォルトを両端揃え(justify)に変えるためです。
この必要がなければ、これを削除してほかのスタイル指定を追加するとよいです。
※CSSコードを直接ではなくて外部のCSSファイルを指定したい場合は、@import url(...); が使えます。
例として、フォントを変えてみます。次のフォントを指定してみます。

AH Reader の「設定」で「ユーザースタイルシート使用」をONにして、次のCSS指定を書きます:

body { font-family: '07やさしさゴシック' !important; }

そしてこのフォントで読みたいEPUBを指定して読むと、次のようにこのフォントで表示されます。(サンプルは『草枕』kusamakura-japanese-vertical-writing-20121124.epub

組版はAH Readerのサーバー側で行っているので、ユーザーのシステムにはこのフォントが入っていなくても表示されます。
残念ながら現在のところサーバー側に入っていて使えるフォントは限られています(オープンなフリーのフォントのみ)。使用可能なフォントがリストから選べるように近々修正予定です。
また、現在Webフォントの標準フォーマットであるWOFFへの対応など進めていて、それができれば公開されているWebフォントサービスを使って好きなフォントを指定することができるようになります。
※お客様が所有される商用のフォントを使ってEPUBを閲覧(あるいはPDFに変換)するということは残念ながら難しいです。その場合は、AH ReaderサーバープログラムとAH Formatterをお客様のシステムに組み込んで使用する必要があります。詳しくは弊社サポート(cas-info@antenna.co.jp)にお問い合わせください
AH Readerとその組版エンジンである AH Formatterも、地道に改良を続けていきますのでどうぞよろしくお願いします。


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