カテゴリー別アーカイブ: 構造化文書

Comtech Service, Inc. とパートナ―契約を締結しました

アンテナハウス(株)日本と Comtech Service, Inc. は、2015年12月にパートナー契約を締結しました。アンテナハウスは Comtech 社と提携することにより、その技術を継承し、日本におけるDITA 推進を図るべく、教育コンサルティング活動を企画していきます。

Comtech Service, Inc.は、コロラド州デンバーに位置するコンテンツ管理と情報デザインを扱う会社で、JoAnn Hackos 博士が代表を務めています。また、JoAnn Hackos さんはコンテンツ管理と情報開発の実践に焦点を当てた会員組織 CIDM(Center for Information-Development and Management ) を主宰。年3回、DITA North AmericaBest Practice、そして DITA Europe を開催しています。世界中の企業からの依頼に答えるべく、コンテンツ管理、情報のデザインおよび開発、情報アーキテクチャ、ツールやテクノロジーの選定などのストラテジーを扱うコンサルタント事業を行っています。

さて、来たる7月4日から7月8日の5日間、JoAnn Hackos さんと Dawn Stevens さんを日本にお招きし、IA(情報アーキテクト)育成ワークショップを開催していただくことを企画いたしました。

5日間のワークショップで習得できる技術内容はおよそ次の通りです。

  • DITA 導入における次の分野での情報モデルの実践方法を公開します。
    – 情報タイプ
    – コンテンツ単位とインライン要素
    – 文書構造とマップストラテジー
    – リンクストラテジー
    – コンテンツ管理
    – 再利用ストラテジー
    – メタデータ
  • 必要とされる情報が最大限に保障されるよう、異なるチーム間で情報を共有する方法を学びます。
  • 双方歩み寄って円滑に妥協案を推進し、アプローチの異なるチーム間の問題を解決する方法を学びます。
  • DITA 1.3 についての現時点の情報を公開し、どういったところに取り入れるべきか、推奨されるテーマを学びます。
  • オーサリング処理過程を円滑に行うために、どのようなオーサリングテンプレートを開発すべきかを学びます。
  • 執筆チームが情報モデルを固守するために必要な DITA 制約を学びます。適所に制約があることで、執筆者は、現在の文脈内でサポートされていない要素または属性を選ぶことができず、要素に掛かっている制限を理解し、また、トピックが無効であれば、エラーが訂正されるまで処理できないことを理解しなければなりません。
  • 顧客の情報開発要件をサポートするのに最適で、最も必要とされる DITA 特殊化を学びます。
  • 共通のオーサリングガイドラインを実施するのに役立つスキマトロン規則を学びます。情報モデルと制作ガイドラインに記述されている実践方法に執筆者が従えるように、スキマトロン規則は執筆者にガイダンスを提供します。

参加ご希望の方にはぜひ今から日程の調整を行っていただきたく、前もって予告をさせていただきました。詳細が決まりましたら、改めてご案内申し上げます。

アンテナハウス海外サイト
http://www.antennahouse.com/

http://rainbowpdf.com/


DITA Festa 2015体験レポート

アンテナハウス株式会社に昨年10月に入社した、海外営業グループの新入社員です。今年も宜しくお願いいたします。実は2015年10月9日の記事 「世界で採用されている AH Formatter の実例集」 も投稿していたのですが、自己紹介が遅くなり申し訳ありません。

さて、昨年12月3日(木)および4日(金)に東京・赤坂にて実施された DITA Festa 2015 にアンテナハウス株式会社のひとりとして参加してきましたので、今回はその体験レポートとして新人目線からご報告させていただきたいと思います!

DITA Festa とは、DITA の普及を推進する日本の組織「DITA コンソーシアムジャパン」(アンテナハウスは理事会員です)が開催しているイベントです。

ここで、DITA をご存じない方のため DITA について簡単にご説明します。

DITA(Darwin Information Typing Architecture)はトピック単位でドキュメントを作成し、マップを使ってこれを組み立てるという点、ドキュメントのコンポーネント化とシステム化を志向する標準仕様である。

DITAは、IBMが社内利用として開発したものであるが、2005年にOASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)標準として承認された。既に欧米のユーザの間ではDITAの利用が進んでいる。

(出典:DITAコンソーシアムジャパン ウェブサイト http://dita-jp.org

さて話を DITA Festa 2015 に戻しましょう。今回、基調講演者としてオリンパス株式会社 医療開発エンジニアリング部 開発プロセス改革担当部長 辻 潔様およびIXIASOFT Technologies, Inc. DITAインフォメーションアーキテクト キース・ロバーツ(Keith Schengili-Roberts)様2名をお招きしたほか、DITAコンソーシアムジャパンの会員企業様による15名からDITAに関する様々な講演をいただきました。参加定員200名の枠が満員となりました。

まだ入社して日の浅い私にとって、DITA に関する基礎知識から技術的に立ち入った話まで聞くことができ、とても勉強になりました。特に私が個人的に興味を持ったのは、ロバーツ氏の講演で説明されていた、世界の国別のDITA 採用率の比較です。DITA はアメリカで始まりアメリカが圧倒的な採用国だということは私も予測どおりであったものの、同氏の調査によるとアメリカに追随する国は驚くことにインドであったことです。そして意外にもヨーロッパは独自の仕様が確立されていることもあり、DITA の普及はまだまだこれからとか。このように、国によってトレンドが異なること、日本の視点だけでなく世界の視点からお話を伺えたことは興味深いものでした。

海外営業グループの一員として、今後もアンテナハウスのグローバルなお話をこのブログで少しずつ発信していければと思っています。

2016-12-4 dita festa1

写真:アンテナハウス社長 小林 徳滋による講演風景


あらゆる文書には構造がある?

原稿に見出しをつけると、階層構造が分かりやすくなって読み易くなります。というようなことを前回書きました。⇒構造化文書とは何か?

構造化文書をつくるときは、あらかじめ構造を規定し、その構造に従って文書を編集します。では、逆に普通に書かれた任意の文書を構造化できるでしょうか?

編集者の仕事についての本を読みますと、原稿には、内容順序(前付・本文・後付など)があり、また、一般の著作物では、章・節・項というような構成があり、大見出し・中見出し・小見出しをつけて整理するとあります。(『原稿編集ルールブック』日本エディタースクール、2005年3月11日、p.8 C項による)。

そうしますと、著作物の多くは、内容順序や階層の構成をもたせることができるはずです。こうして整理された原稿には整理したような構造があるといえます。

著者から提出された原稿をもとに、内容順序や階層化した見出しを付けるのは編集者の仕事のひとつでしょう。出版に値する原稿の多くは、こうした整理ができるでしょうから、あらゆる文書には構造がある、とはいえないにしても、出版された文書にはそれなりの構造がある、といえるでしょう。

さて、文書に、こうした構造を付与したのが原始的なマークアップです。⇒マークアップとは

しかし、このような原始的なマークアップでは、原稿=文書毎にばらばらに、アドホックになってしまいます。1冊ずつ本を作るにはこれでもいいでしょうが、工学的に扱うには不十分または不経済です。

これを科学的=工学的に行うことを考えるのが、構造化文書の技術です。そのためには、マークアップ方法のルール化、次に標準化が必要でしょう。


DITA-OT プラグイン “PDF5-ML” 解説セミナー

本セミナーで発表したプレゼンテーション資料を公開しました。(2016年1月5日)
実践!PDF5-ML プラグイン(PDF)


DITA インスタンスを PDF 化するためのベースとなるプラグイン “PDF5-ML” の解説を開発者自身が行うセミナーを開催します。


日時:2015/12/22(火) 14:30-16:30
会場:中央区立産業会館 第3集会室 http://www.chuo-sangyo.jp/access/access.html
参加費:無料
募集人員:18名


PDF5-ML” は DITA インスタンスを PDF 化するためのベースとなるプラグインです。今年の8月にGitHub 上でオープンソースとしてリリース(https://github.com/AntennaHouse/pdf5-ml)されました。
プラグイン開発者はこれを使うことで効率的に開発ができ、エンドユーザは開発コストを低減させることができます。

特徴のひとつに徹底した多言語対応があります。
ひとつのトピックファイルに多言語を混在させることができ、各言語毎に適切なフォントを割り当てることができます。 また、表紙を自由にレイアウトする仕組みを持っています。 これらの機能は従来のプラグイン(PDF2)は持っていません。

“PDF5-ML” は本当に使えるのか?と問われれば、答えは “Yes!” です。
今までの豊富な開発実績から得た経験を基に “PDF5-ML” は開発されました。もはや Yahoo! の dita-users group に「プラグイン開発で困っているんだけど」などと質問を投げかける必要はありません。

本セミナーでは開発者自身が PDF5-ML について解説を行い、ご質問にお答えいたします。

申し込みはこちらからお願いします。
http://www.kokuchpro.com/event/6032ae2239b9c5925d2502aca8c69db6/
 
 


構造化文書とは何か?

新年、明けましておめでとうございます。

弊社では、2016年の課題のひとつとして、構造化文書の普及促進に重点的に取り組む予定です。構造化文書とは、文書の構造をマークアップした文書のことです。

では、文書の構造とはなんでしょうか? どんな意義があるのでしょうか?

文書構造の一つに、階層構造があります。2015年の暮れにJEPAのebookpediaで「階層構造とは」という用語解説が発表されました。この用語解説は人気抜群なのだそうです。

ebookpedia「階層構造とは」

主に電子書籍の階層構造について説明したものですが、簡単に整理すると次のようになるでしょう。

1.階層構造とは、章・節・項のような、つまり、大見出し、中見出し、小見出しのような見出しをつけること

2.階層構造は、XHTMLの<section>, <h1>~<h6>のようなタグで付ける。

3.階層構造の見出しによって、文章の持つ意味や重要度を差別化でき、読み手に意味の重要度が伝わる。また、目次を作ることができる。

4.タグに対して、スタイルシート(CSS)で重み付けと視覚的表現を紐づける。CSSを書き換えることで、見出しの色やフォントを切り替えられる。

この用語説明で、階層構造とはなにか? どんな意義があるかが大雑把に分かります。電子書籍のような簡単な出版物では、この程度の理解で十分かもしれません。しかし、電子書籍についていえば、eboookpediaでも少し触れられていますが、階層構造のような簡単な概念さえ、様々な見解があって必ずしも完全に合意されているわけではないようです。

文書の著者・編集者・制作者は、何らかの構造を念頭に置いているでしょう。これを暗黙ではなくて、明示的なルールでマークアップしたときに、構造化文書となります。タグはマークアップ手段のひとつです。

ところで、階層化以外の構造もあります。例えば、DITA(Darwin Information Architecture)では、技術文書を対象にして、構造についてもっと高度に定義しています。高度な構造は作成に手間がかかりますが、それなりの効果もあります。DITAにおける構造については、後日別途検討する予定です。

続きは:あらゆる文書には構造がある?

[参考資料](用語解説)

1.マークアップとは

2.DITA


Pages: Prev 1 2 3 4 5 6 7 8