サーバーサイドによるPDF変換のメリット

 本日はPDF変換をサーバーサイドで行える事のメリットについてお話します。
 いろいろなドキュメントをPDFに変換するデスクトップ製品は有償/無償問わずいろいろな会社から発売されています。また、最近の製品ではPDFで保存する機能があるソフトウェアもめずらしい事ではなくなっています。それだけPDFと言うものが一般化している証拠でしょう。
 ですが、個人で使う場合はデスクトップ製品で問題ないのですが、企業で利用する場合は一概にそうとも言えない事情があります。
 ■ デスクトップ製品はライセンス管理が大変
 まずはライセンスの問題があります。通常は1台のマシンに対して1ライセンス必要になります。つまり、10台あれば10ライセンス、100台あれば100ライセンス必要になります。購入金額もさることながら、それ以上に台数が増えるほど「ライセンス管理」が大変になってきます。
 ■ デスクトップ製品のセキュリティ管理が大変
 また、セキュリティの観点からクライアントPCにインストールするソフトウェアを制限したい(なるべく最小限にしたい)との考えからサーバーサイドで変換出来るシステムを導入したいと考えるお客様もいらっしゃいます。
 ただし、単純にデスクトップ製品を「PDF Server」に置き換える事ができるかと言えば多少注意が必要です。それはどの程度「利用頻度」があるかによります。デスクトップ製品は使っている人が占有出来るため、いつでも最優先で変換が出来ます(当たり前ですが)。ところが「PDF Server」を使った場合、例えるなら1台のPCを複数人で利用する形になるため、仮に同時に100人が変換を行なった場合、最悪100番目になる事もあり得ます。もし、1ファイル平均30秒としても(変換するファイルサイズやページ数、変換設定により時間は異なります)自分のファイルの変換が完了するのは50分後、という事になります。これは極端な例ですが、たくさんの人が頻繁にPDFに変換するのなら結果的にデスクトップ製品の方が効率的になります。逆に同時に利用するのは数人でも、全体では何十人、何百人であるなら「PDF Server」の方が格段に効率が良くなります。
 お客様の中にはドキュメント管理などに専用のソフトウェアやグループウェアを利用しているところもあるのですが、「PDF Server」は基本的に入力と出力のフォルダと変換方法を設定するだけなので、バックエンドとして他システムとの連携が取りやすくなっています。こちらは先ほどのような「PDF Server」を個人で分け合う形ではなく、ある程度管理された形で利用されるため、いろいろ応用が可能となっています。
 次回は「PDF Server」の応用例を少しお話します。